【インタビュー企画English+i】かつての自分のように海外を目指す人たちを盛り上げながら背中を押したい
皆さんこんにちは。めいこです。
インタビュー企画”English+i” では、「英語を学ぶ日本の人たち」に焦点を当てて、なぜ英語を学ぶのか?どうやって学習しているのか?今後の野望は?などを聞いちゃいます!
女性のためのキャリアスクールSHElikes (以下、SHE)の現役会員と卒業生を対象に協力者を募り、お話を聞かせていただきました。
第5弾は、外資系企業で働きながら海外志向の女性をつなげるコミュニティを運営されているよちえさんです。
ご自身の留学・ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)のお話からコミュニティのお話まで、キラキラの笑顔でじっくり語っていただきました!
(インタビューは2020年11月に行いました。ご職業・肩書きは当時のものとなっています。)
栃木で生まれ育ったローカル学生、勢いで海外留学を決意!
――最初に、よちえさんの今までの海外経験を教えてください。
大学生のときに短期の語学留学を2回、社会人になってからカナダで留学とワーホリを経験しました!
――様々な経験をされているんですね!一番最初の語学留学のきっかけや理由はなんですか?
英文科だったんだけど、たまたま仲が良かった大学の事務員のおじさんが「渡航費を県が半額補助してくれるプログラムがあるよ」って教えてくれたんです。「こんな安く行ける機会ないからとりあえず何か選考出してみれば?」って背中を押されて、人生初の留学、人生初の英語圏に行きました!
――英文科に入ったきっかけは何だったんですか?
最初のきっかけは割とネガティブかも笑。私は栃木県の田舎の方で育ったんだけど、小学生の頃は勉強が苦手だったの。でも中学に上がるタイミングで、「英語なら今からでもみんなと同じスタートラインに立てるじゃん!」って気づいて、負けないようにがんばろうと決めました。
中学校の英会話の授業でALTの先生と話したのも大きかったな。初めて外国の人と話したんだけど、片言でも話しかけたらわかってもらえて、「言葉がわかれば違う国の人ともコミュニケーションが取れるんだ!」って実感した。高校は普通科に進学したけど、大学では英語とか国際関係に目を向けたくて、英文科を受験しました。
――そうだったんですね。留学はどちらに行かれましたか?
大学1年生の夏にロンドンに3週間と、3年生か2年生の春にシドニーに5週間行きました!最初ロンドンに決めたのは、アメリカ、オーストラリア、イギリスで悩んでいたときに、母に「お母さんロンドン好きだからロンドンにしたら?」って言われたから笑。2回目は、社会人になる前に長期で海外に行っておきたかったから、長期プランがあるオーストラリアかアメリカで迷ったな。結局友だちに合わせてシドニーにしちゃった笑。
――初めての留学はどうでしたか?
ロンドンでも差別というか、有色人種に対する視線を感じてショックは受けたけど、日本ではできない経験だったな。あとは物価が高いのにごはんがおいしくなかった笑。
ただ、周りにはポジティブな人が多かったかな。いろんな国からきた学生とドミトリー(寮)で生活して、仲良くなれたときは感動した!お互いの母語がわからなくても、英語を使えばコミュニケーションが取れる。英語って、母語としない人とも会話ができる「みんなのための言葉」なんだなと実感しました。当時スマホがなかったから、言葉が見つからないときは電子辞書で調べて、お互いに画面を見せ合ってた笑。
イギリス人と会う機会は少なかったけど、逆に英語に対するコンプレックスが生まれなくてよかったかも。
――留学してみて、中学や高校のときにやっておけば……と思ったことはありましたか?
喋る練習!学校では読み書きの勉強がメインだったから、喋ろうとすると1回日本語で考えてから英語に変換して、相手の言葉も日本語にしてから考えるのが大変だった。慣れもあると思うから、行く前にもっとアウトプットの練習をすればよかった。半ば勢いで行ったから、留学に向けた勉強もあまりしてなかったなぁ笑。
2回目にシドニーに行く前は、一応英語サークルに入って毎週活動に参加してたから、1回目よりはトピックに合わせて話したりする練習ができてたかな。
「明日が来るのは特別なこと」震災を機に、留学とワーホリを決意
――社会人になってから留学とワーホリに行ったきっかけは何だったんですか?
大学卒業後は、貿易関係の会社に就職して海外営業の仕事をしてました。英語を使う仕事だったけど、書類はテンプレに沿った文章で作ってたし、海外からの電話にもうまく応対できなくて……。英語がコンプレックスになっていた自分が嫌だったな。
「留学行きたいけど、仕事を辞めなきゃいけないな」って思っていた矢先、なんと国内部署に異動になって、業務も単調になっちゃったの。そのタイミングで東日本大震災が起きたんです。職場でものすごい揺れを感じて、隣の工場が燃えてるのを見たときに、「このまま死ぬかもしれない」って思って、明日が来るのは特別なんだって実感した。今回はたまたま生き残れたけど、次はわからない。留学に行けないまま明日死ぬかもしれないって思ったら、仕事を辞めるのも怖くなかった。社会人4年目になるタイミングで仕事をやめてカナダに行こうと決めたんだ。
――カナダ滞在に向けて、どのように準備していましたか?
大学時代と違って資金補助がないし、お金をかけて行くからには充実した滞在にしたかったから、しっかり準備したよ。ただ行くだけじゃなくて何かを達成してから帰りたかったし、現地企業で働いてみたかったから、カナダの会社で働くことを目標にして、そこから必要なことを考えたの。日本での経験を活かして英語で貿易を勉強したら、カナダの企業にも入りやすいと思ったから、語学学校を卒業したらカレッジで勉強したあとにワーホリのビザに切り替えて仕事をする計画を立てたんだ。
語学学校もできるだけ上のクラスから始めたくて、クラス分け試験でベストを尽くせるように勉強してた。英語のラジオを聞いてシャドーイングやディクテーションをして、仕事以外の時間はできるだけ英語を使うようにしてた。専門学校の候補も日本にいるうちから探してたかな。
――細かく計画を立てられたんですね。ちなみにエージェントは使いましたか?
現地のエージェントで語学学校だけ紹介してもらって、カレッジと仕事は全部自分で探した!エージェントって「こういう学校を探してください」ってお願いすれば紹介してくれるけど、プランまでは決めてくれないからね。親も留学未経験だったからあんまり相談できなくて、自分で切り開くしかなかったんだ。
――素晴らしい行動力ですね。実際に行ってみて、どうでしたか?
クラス分け試験の結果、語学学校は中級クラスからスタートしたの。しっかり勉強したのに微妙だなってちょっと落ち込んだけど、準備がなければさらに下のクラスに行ってたかもしれなかったから、ムダでなかったかな。通っていた3か月の間に、専門学校の見学もした。
専門学校ではインターンを2社経験したの。1社目は現地のビール企業で、お客さんから電話でオーダーを受ける仕事。ちょっと難しかったな。相変わらず電話対応は緊張した笑。2社目は携帯レンタルでのセールス業務。留学生向けだったから、自分の母国語で応対できるのがプラスだった。お客さんとは日本語で、オフィスの人とは英語で話してたから、語学面でのストレスはそんなに感じなかったな。
――英語以外の強みも活かせていたんですね!ワーホリはいかがでしたか?
たまたまご縁があって子どもに日本語を教えるプログラムの仕事をさせてもらえたの!まだ立ち上げたばかりだったから、生徒が1人しかいないときもあって。そうなると授業は週に1時間か2時間しかないから、アート&クラフトやミュージックのクラスを担当したり、マーケティングやビラ配りのような裏方の仕事もしたなぁ。できるかどうかにかかわらず、頼まれたら何でも頑張ってた。でもいろんな国から来た留学生が自分たちの母国語を教える国際色豊かな職場で、同世代の人が多かったから、私も気負いせずにめちゃくちゃ楽しく仕事してた。運や縁の大切さを実感したな。
「英語学習の盛り上げ役」として、コミュニティを運営
――今後はどのように英語と関わっていきたいですか?
これからは英語の勉強よりも英語を使って何かがしたい。英語の勉強ってエンドレスでしょう?ネイティブを目指そうとすると精神的に疲れちゃうから、英語を自分のスキルにかけ合わせて、オンリー1の存在になりたいな。今はナレーションや本の読み聞かせのお仕事に興味があるから、聞き取りやすい発音や話し方の勉強をしてみたい。
他には、英語コミュニティの運営に力を入れてます。とはいっても英語を教えるんじゃなくて、海外志向の女性同士がつながって、いろんな方面での学習を通じて成長するためのコミュニティね。
――コーチングみたいな感じですか……?
そう!まさにそんな感じ。英語を勉強する人とつながったり、月ごとに振り返って目標設定をしたりできる場にしたい。英語を勉強する理由や目的が分からないと、モチベーションも上がらないしね。具体的には、slackで英語交換日記を書いたり、zoomで英会話の練習会を開いたり、英語学習のモチベーションをクリアにするワークショップを開いたりして、英語の上達を応援する盛り上げ役になりたいな。
――英語を勉強してる人はみんな入りたいと思います!
今はまだスタートラインだけど、そうなるといいね。特に今はコロナ禍で、留学計画を立てても先が見えないでしょ? 私の場合はカナダに行く日から逆算して準備を頑張れたけど、それができないとすごくつらいと思う。でも具体的な目標を立てて、同じ夢を持つ仲間がいれば、こんな状況でも前向きに頑張れるんじゃないかな。
ゆくゆくは留学が決まった人による留学計画やtipsのシェア会や、留学先に会いに行ってインタビューもしてみたい。コミュニティで英語の勉強や留学準備をしてもらって、留学できたら現地でインタビューして記事にするまでが一連の目標なの。何年かかるかわからないけどね笑。
――夢が広がりますね。最後に、英語の勉強を頑張ってる方々に対してメッセージをお願いします。
繰り返しになるけど、「英語を使って何者になりたいか」をクリアにして、ゴールから逆算することがすごく大事だと思う。「英語ペラペラになりたい!」みたいな抽象的な目標じゃなくて「何年後に何をするためにこれだけの英語力を身につける」って具体的な目標を決めると、勉強も頑張れると思う。コミュニティでも、1人じゃなかなかモチベーションが上がらない人をサポートしていきたいです。
――よちえさん、素敵なお話をありがとうございました!
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