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みんな「愛」がわからないから「愛」を歌う

「好きってどういうことだろう」とパートナー。
「人それぞれ違うだろうね」と私。

「ただ、好きに関する認識が似ていないと、長くは続かないと思う」と続けた。

個人的には人は人そのものを愛せるのではなく、その人を構成する要素のひとつひとつを好きになって、結果その人のことを好きだと判断するのだと考えている。

けれど、その構成要素は変化する。
急に変わることもあれば、その変化は捉えられないほどゆっくりなこともある。
「気持ちが変わった」という状態は、構成要素が変化したからに過ぎず、言い過ぎを承知でいえば仕方のないこと。

外見や思考、振る舞いなど、新しい価値観がその人に生まれることで要素が変化することもある。
組み合わさって新たな一面を発見することだってもちろんある。

だから、先のことを考えたって仕方がなく。
別れたくないとか、そういうことを考えても自分はおろか相手をコントロールすることなんかできやしない。

だから、せめて私は私を幸せにする。
そうすることでしか、周りの人を愛せない。

きっと愛がわからないし、定義があるものじゃないから、みんな愛を歌うのだろう。
愛を知りたいと、愛を手にしたいという願いに溢れる世の中だから、きっと気付けたこと。

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松岡ふぶき
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