(序論?前提としての私)日本女性という性の他者依存性の高さに関する一大学院生の感想(NOT本編)

日本人女性はどうも人生の主導権を他人に渡してしまいがちなイメージがある。昔からだ。働く父を立てなさい。長男を立てなさい。夫に従いなさい。優秀で高学歴で高給取の旦那さんを捕まえなさい。そして子供を産み育てなさい。彼ら彼女らが巣立つまでできる限り目を離してはいけない。

私が九州の田舎都市育ちだからかもしれない。親戚付き合いが堅く、祖父母同居兄もちである。余計に男性を敬う文化かもしれない。

そんなこんなで野心的で頭の固く酒で荒れる祖父、理屈で物事を考えられない人間(主に女性)を軽蔑し、結果至上主義、仕事には真面目だが祖母によって地元に縛り付けられたと被害者面をする父、普段は温厚で優しい兄に軽くいじめられつつ威圧されつつ育った私は、男性に強く出られない女性に育った。見た目も地味なので完全にいじめられ気質である。

そんな中、畳に障子、床の間、立派な座敷と庭のある我が家で『女らしく』と兄の真似を禁じられた私は、反骨精神から、自分は男らしい、という謎のアイデンティティを好んで身につけるようになった。

父や祖父に従い、家に縛り付けられるみじめな女性にはならない、と決意した私は、自立して生きていくための勉強によって成績を上げていくと同時に、女性としての自分を否定していくようになった。

そして転機は大学4年のとき。自分が女性であり、女性の体を持って他者に女性として認識されながら生きていくことから逃避していた私を、明らかに女性として見てくる逃げられない強敵に出くわした。

現在の彼氏様である。

それまで私には何度かそういう機会はあったものの、自分よりも見目麗しく素晴らしい女性が私の友人にはわんさかいたため、そちらに目を移す彼らに、僥倖、と手を合わせて目の前からそっといなくなることを繰り返していた。

しかし、学部4年で配属されたのは、腐っても理系の研究室。私と、もう子育ても終わろうかという御年の秘書さん以外、総じて男性。(勝手に研究室への出勤を避けると目を付けられ厳しくなる、嫌味と皮肉の非常に上手な指導教官がいるため、)逃げられない環境下で、私と研究室の男性陣はともに時間を過ごすことになった。

まったく集中できずにみんながいる研究室を避け、実験室にこもる私に近づいてきた彼氏様は研究の情報を握る先輩。拒むに拒めず、紆余曲折のうちにお付き合いすることになった。

初キスは最悪だった。

とりあえずそれ以降もなんやかんやあったが、自分の女性性の嫌悪感のせいで、触られただけで大学院の大切な半年程度、うつ状態だったことだけ記述しておこうと思う。幸いなのは彼氏様に男性としてのセクシーさを感じられたためほかの男性よりも多少苦痛が軽いことくらいだろうか。誰としても最悪な体験になっていた気はする。

とここまでが長い長い自分語りになってしまったが、
語りたいのは、日本女性という性の他者依存性の高さ、についてだった。
(忘れていた。)

次回の自分に任せようと思う。


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