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好きになれたら、でもそれまで

彼氏が出来た。21年の人生で4人目。

自分がここしばらく思っていることを文章にして、思考の整理をする。

3人目の彼氏と付き合っていた頃、
分かったことがあった。

「恋愛感情を隠さない状況が苦手なこと」
「そういう場面にいる自分が好きではないこと」
「友達から彼女になることへの違和感」

これまでの彼氏と付き合う経緯は、全て似通っている。恋愛感情を抱いてくれていることに気づき、「悪い人じゃない、むしろ素敵な人」だと思い、何度か遊んで、付き合っている。大人といえる年齢になってから自分で誰かを好きなって付き合ったことは無い。よく考えれば「断れない、断ると友人であった時間にも戻れない」そんな気持ちが大きかったかもしれない。


誰も幸せじゃない恋愛。

これまでの交際にピッタリな言葉。好きになったというより、「好きになりたい」と思って付き合ってきた。でも先述したとおり、そもそも誰かの彼女になって手を繋いだり愛情を向けられている自分のことがあまり好きではない。友人ではなく彼女として求められていることが自分にはできない。そう思ってしまう。手を繋ぎたい雰囲気を察してポケットから手を出せなくなった、2人きりの夜の公園に耐えきれず明日の朝が早いと嘘をついてしまった。

3人目の彼氏でこれに気づき、もうそんなことはしないでおこうと決めたのに、またそんなことになってしまっている。

自分の意思の弱さが全てを招いている。今回は大丈夫かも、と毎回思ってしまう。そう思いたいだけか。

アセクシャルだったか、そんな言葉を聞いた覚えがあるがそういった何かに分類されるものなのかもしれない。

今付き合っている人とは友人だった。複数人、それも大勢で遊ぶ時に誘うくらいの友人。4人とかそういう少数の時には誘わないくらいの距離感だった。たまたま遊ぶタイミングが頻繁にあり、連絡を取るようになった。2人で遊びに行き、自然な流れで付き合うことになった。

付き合った途端にLINEを返すのが億劫になったりしてしまう。それまでは「この人を好きになりたい」とかなり前向きな気持ちでいたのに。付き合ってその先が見えてしまうと途端になんとも言えない嫌悪感に襲われる。相手へではなく自分への。彼と手を繋いで距離を縮めて街を歩く自分が受け入れられず、街から浮いているような感覚がする。

何人か仲のいい男友達がいる。2人でご飯にも行くし恋愛の話もする、価値観や趣味を共有し、お互いの欠点を欠点だと言える、お互いに似てはないけど分かり合える部分もあるごく普通の友情。この人はずっと友達だろうという安心感がある。この人と彼氏、抱いている信頼や話したい聞きたいという気持ちに明確な差は無いのではないか。

友達と恋人。そのふたつの関係に差が感じられず、抱く感情の機微が分からない。今の私には「手を繋ぐ」「ハグをする」「キスをする」そういう愛情表現の行動が友達と恋人では違う。それくらいの差しか分からない。友人から恋人になるとその差が求められ、受け入れることになってしまう。友人だった頃の方が気楽で楽しい付き合いだったじゃないか、そう思ってしまうのだ。

名前の呼び方が友人だった頃のまま苗字に“くん”付けで、LINEの返信が遅かったりスタンプの返信が多いこと、付き合っても友人だった頃と変わらない私に違和感を感じているかもしれない。

友人との遊びや連絡の方が楽しいことも、年越しは恋人より家族や友人と過ごしたいことも、自由に決められる仕事や友人との予定を彼氏と会うことより先に決めてしまうことも、私の人生には今のところ恋人という存在がいなくていいんだということを浮き彫りにしている。



どうするんだ、私。

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