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獣医師の医学部編入試験

私は獣医師として働きながら医学部編入試験に合格しました。
今回は私の経験を踏まえて、獣医師が医学部編入試験に合格するために大切だと思うことをまとめてみました。
若手獣医師向けの内容です。あくまで一個人の意見としてお読みください。



筆記試験対策


○一時的に退職して勉強に専念するという選択
私の経験から、働きながらの受験勉強に苦戦している獣医師には、仕事をいったん退職し、期間を決めて受験勉強に専念することをお勧めします。
私は無職と正社員の両方の期間で受験を経験しました。無職の頃は5校受験し、1校しか筆記試験を通過できませんでした。その後再就職し、働くことで金銭的または精神的なストレスを解消し、勉強面では最低限の知識を忘れないように心がけました。その結果、1年間で筆記試験10校、面接試験5校という多くの試験に挑むことができました。物理と有機化学は再就職後に勉強を始めたのですが失敗し、働きながら学ぶことの大変さを改めて痛感しました。
獣医師は比較的転職しやすい職種です。社会人が仕事と受験勉強を両立している理由のひとつに、転職が大変だから、という理由が挙げられると思います。その大きなデメリットが獣医師にはほとんどありません。
獣医師は正しい勉強方法や基礎学力は身についているはずなので、やるべき勉強に専念できれば、成績は確実に上がると思います。

○生命科学は条件付きの得点源
獣医師なら生命科学は有利だと思うかもしれません。しかし獣医師にとって生命科学は、編入試験向けの対策をするという条件付きの得点源です。
たしかに、編入試験で問われる内容は大学で履修した内容が多いです。しかし予備校の授業はうまく作られており、編入試験向けの対策をしなかった獣医師は必須の問題が解けずに、他の受験生に負けてしまうと思います。そこで獣医師の生命科学の攻略法として、まず初めに編入試験向けの汎用問題集で生命科学分野を網羅することを強くお勧めします。
闇雲に勉強を始める前に、予備校の参考書を一周してみてください。知識の過不足を実感できるはずです。私のお勧めの教材は、KALSの要項集と1問1答です。

○TOEICを活用する
私の経験から、生命科学が得意で英語がある程度得点できれば、筆記試験通過はそこまで難しくありません。
効率よく及第点をとるために、TOEICの活用をお勧めします。理由は2点あり、TOEICは点数を伸ばしやすいことと、解答スピードを上げることができるという点です。
編入試験の英語の外部試験にはTOEFLやTOEIC、英検などがありますが、TOEICにはスピーキングやライティングが課されていないことが多いです。また、TOEICは受験者数が多いため様々な勉強コンテンツがあり、点数を伸ばしやすいです。さらに、TOEICを時間内に解ききるためにはある程度のスピードが必要です。実体験として、TOEICの点数が上がった頃は10分ほど時間を残して終わらせていたのですが、編入試験の英語の試験では格段に解くスピードが速くなったと感じました。英文を緩急付けて読む練習として、TOEICは適していると思います。


面接試験対策

○志望動機はていねいに伝える
○獣医師としてのエピソードを志望動機に繋げる
獣医師と医師は似ているので、なぜ獣医師では課題解決ができないのか、という志望動機は特に大切です。その際に、獣医師を卑下しないように注意が必要です。また、仕事を経験せずに編入する獣医師や学生もいるため、仕事の経験を志望動機に繋げて、課題解決型の志望動機にするとさらにわかりやすく好印象だと思います。



少しでも参考になれば嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。

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