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Act.106 要約癖を一旦、手放す!

チェックイン みなさんのお声に励まされています

こんにちは。ちょんせいこのファシリテーターラジオです。2024年6月17日です。6月も後半に突入ですね。月曜日の朝、いかがお過ごしでしょうか。全国的に暑くなってきましたが、まだまだ朝の空気のひんやりが肌に心地いい季節です。お昼が近くにつれ、エアコンが必要な時期にもなってきましたね。月曜日の朝。エネルギー充電して、いい感じの方も。なんだか体が重いなあと感じる人も。自分にとってちょうどいいスタートが切れますように。この「ちょうどいい!」というのが大事ですね。ハイスタートな方もロースタートの方も、そのどちらでもない方も笑顔で気持ちのいい気持ちのいい月曜日の朝となりますように。

この間、何人かの方から「Voicy聞いてますよ」とお声がけいただいて、おおびっくり!ほんとびっくり!です。私からは、どなたが聞いてくださっているのかが見えない仕組みになっているんです。なので「聞いてますよ」の言葉に励まされています。そして、いいねやコメントにも、本当に力をいただいております。ありがとうございます。

今日のちょんせいこのファシリテーターラジオは、要約癖を一旦、手放す!についてです。あなたは要約は得意ですか。苦手ですか。ファシリテータートレーニングのひとつに要約があります。ファシリテーターは、参加者の意見の精度をあげるために、または話し合いが混沌としてきた時や迷走した時に「今までの話をまとめるとつまり、こういうことですよね」と要約したり、ここまでの話し合いの流れを要約してロジックを組み立てたりするという役割があるのです。

ホワイトボード・ミーティング®︎では、この要約をまずは、一旦、手放してみましょう!というところからスタートします。まずは一旦、です。完全に手放すのではなく、まずは一旦、手放すところから練習することを提案しています。特にベーシック、アドバンス、マスターとグレードがあるのですが、ベーシックでは、まずはこの要約を手放す!という練習を徹底的に繰り返します。つまりそれは、出てきた意見、話された意見をそのまま書くということなんですね。本日のちょんせいこのファシリテーターラジオは、この要約癖を一旦、手放す!についてお届けします。それではちょんせいこのファシリテーターラジオ、スタートです。

話の文脈を読んで、的確に整理する力は大事

というわけで。今日のちょんせいこのファシリテーターラジオは、要約癖を一旦、手放す!についてです。要約というと、あなたはどんなイメージを持たれるでしょうか。あなたは要約が得意でしょうか。苦手でしょうか。要約癖という言葉を聞いて、どんな場面をイメージするでしょうか。例えば、文章を書く時は要約を意識しているかもしれません。意識しやすいかもしれません。日々の活動の記録をつける時に、10行程度の文章になる。でも、10行も書くスペースも時間ももったいないから、まとめて5行で要約して書いてしまう。みたいな感じでしょうか。書く時には意識しやすいですね。

会議においてよく見られる要約場面は、議論の趣旨やポイントをわかりやすくまとめるファシリテーターの進行のひとつです。例えば、3人くらいで議論をしている時に議論がぐわんと白熱したり、いろんな意見があっちこっちに飛んだ時。または、ひとりの人の発言であっても、ちょっと話の内容がわかりにくかったりする時にファシリテーターが「Aという意見はつまりDですよね」とか。「つまり今出していただいたA、B、Cの意見をまとめるとDになりますよね」とか、「AとBのポイントはDということだから、CとDについて話し合いましょう」みたいな感じで要約しているかな。Aとか、Bとか、Cとか、Dとか、ちょっとわかり辛いかもしれません。すいません。話の文脈を読み取りながら、相手の説明を端的な短い言葉に置き換えたり、バラバラに発言された話の共通項をおさえながら、無駄な部分を取り除いて文脈やロジックを再構成したりする。という力がファシリテーターには求められているわけです。要約する力、要約力は、ファシリテーターにとっては本当に大切。というか、ファシリテーターだけではなく、コーチとか、サイドワーカー「話し手」にとっても大切ですよね。話がダラダラと長くなると何を言っているのか、自分でもわからなくなりますし、「つまり何を言いたいのかというと」と自ら要約することもありますし、何人かで話してると迷走することもある。何より、話している間にドンドン、いろんなことが思いついちゃって、まとまらなーい!なんてご相談は枚挙にいとまがありません。ロジックやポイントをまとめる技術はファシリテーターにとって、大切な力だと思っています。

その人の言葉通りを、まずは一旦、受け止める

まあでも、この要約って、本当に難しかったりしますよね。会議ファシリテーションにおいては、欠かせない技術なんですけれど、そこにはやっぱりいくつかの落とし穴もあります。はい。あります。あります。落とし穴。例えば、ファシリテーターの落とし穴で最初に練習をしたいのは、「Aという意見はつまりDですよね」というようなタイプです。音声だけで進めている、声だけで進めている空中線の会議の時はあんまり気にならないのだけど、ホワイトボード・ミーティング®︎のように可視化する会議では、よく見えてきます。例えばですが「▲▲▲▲▲▲▲▲で働き方改革を進めたいということは、つまりDX化ですよね」とか「▲▲▲▲▲▲▲▲で餃子が食べたいということは、つまり中華が好きというですよね」とか「▲▲▲▲▲▲▲▲で学級経営が大切ということは、つまり集団づくりですよね」という感じです。おそらくどれも間違ってないし、発言者が自分では言えなかったこと、本当に伝えたかったことをズバリ言い当てていることもあるので発言者がOKであれば、まあいいのかもしれませんが、言葉にはやっぱり力があるから詳しく聞いてみるとああ、ファシリテーターの力ですり替わっちゃったなと感じる場面があります。自分の発言した内容がファシリテーターに持っていかれちゃった。少し、大袈裟かもしれませんが、誘導を感じてしまうことがあってファシリテーターへの信頼が下がってしまうことがあります。ファシリテーターとサイドワーカーが対等な立場であれば「それは、違います。餃子と書いておいてください」みたいな感じで言えるので、全くOKなんですが。なかなか、そうでない場面も多いですよね。発言するのに勇気を要する会議もあります。「発言しても結局、ファシリテーターの思っている方向になっちゃうよね」みたいな感じになると残念です。なので、ホワイトボード・ミーティング®︎ではまずは、一旦、相手の言葉をその言葉通りに受け止めて書く練習からスタートするようにしています。

まずは自分の解釈を入れずに受け止めてみる練習

トレーニングを受けてくださる方の中には、特に学び始めの頃。この「要約せずに書く」「自分の解釈を入れずにそのまま受け止めて書く」ことが、難しい方がいます。相手の意見を書こうとしても要約しようとして、あるいはまず、自分がちゃんと相手の話を理解して解釈してまとめて書こうとして手が止まってしまうタイプの方です。なかなか書けないんですよね・・・見ていると話し手が話しているんだけど、ずっと相手を見てしまっているという感じです。というお悩みの背景として、要約癖がついている・・・という感じです。

ホワイトボード・ミーティング®︎では、まずは一旦、これを手放してみるところからスタートします。とにかく相手の意見が何を言っているんだかわからなかったとしても書いてみる。音として聞こえた言葉を書いてみる。受け止めてみるという感じです。このトレーニングを特にベーシックでは徹底してやっている感じです。そして例えば要約は収束の段階で、みんなで考えたりします。例えば「大切なポイントってなんだろう」とか「一番、伝えたいことってなんだろう」「強みと課題を5つずつあげるとしたら」みたいな感じで、要約というかポイントをみなさんと絞っていく。もう少し、専門的な言い方をすると全員で構造化していくという感じです。時間がない時は、そこをファシリテーターが担う時もありますが、全員の意見がザッと書いてある。それも言葉通りに受け止められているので、納得感を得やすいし、違うことは違うと言いやすい環境調整、環境構成を大事にしているという感じです。まずはみんなの意見を出して、そのまま書いて、構造化する、要約するということを繰り返しやっていると、相手の言葉をそのまま素直に聞ける、書けるということが習慣としてできるようになってくるという感じです。

チェックアウト そのまま受け止める。要約する。を選ぶ

ファシリテーターとして大切なのは、まずは、相手の意見をそのまま受け止める受容力。それがホワイトボード・ミーティング®︎では、相手の意見をまずは、そのまま言葉を変えずに書く・・・というところから練習をスタートするわけです。で、練習を積み重ねていかれる様子を見ていると、本当に受け止めて書けるようになっていく人が多い。それは、相手の言葉を言葉通りに書き、そして、適切な分量の文字や文章で話している内容をホワイトボードに可視化できるようになっていかれます。それは、本当にすごいなあ。練習は裏切らないなあと思います。こういう力って、ファシリテーターの時以外にも発揮されていると思います。ホワイトボードがなくても活かしておられるんだなあと思います。

そして、冒頭にも申しましたが、ファシリテーターにとっては論旨やポイントを明確にする力、要約力もとても大事な力。だからその両方を磨いて、モードチェンジできるといいですよね。「今日はやや要約しながら進めます」とか自分自身が自覚できている。「まずは、じっくり受け止めて行きます」とか。みなさんにも「今日は要約気味に進めます」「今日はみなさんと一緒にポイントを考えていきましょう」など伝えて進める。そこはその場のアセスメント次第ですね。

それでは、コメント返しです。

というわけで、いかがだったでしょうか。今日のちょんせいこのファシリテーターラジオ。
今日も素敵な1日をお過ごしください!ありがとうございました。


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