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最近考えていたこと


1.文章という表現手段が、世界に通信量が少なかった時代の旧態依然とした表現手段であり、動画が内包する情報量に勝てないのではないかという疑問

人前に出る仕事を何年かやってきて感じたことの一つに、想像よりも人は人の表情を見て物事を判断している、というのがある。僕の文体の特徴に気が付く人の割合よりも、僕が笑った時にえくぼが出ることに気づく人の方が割合として多い。これは何も人々がバカであり最近の若者は文章の読解力が低下しているのだとかそういうこと言いたいわけではなく、人間は思ったよりも身振り、手振り、表情、そういうものから多くの情報を受け取っている、ということだと思う。

僕が「あなたはバカである」と文字で書いた時と、僕が動画で「あなたはバカである」と言った時に、どんな表情で言ったか、どんな言葉のトーンで言ったか、そういう情報が詰まっているのは動画の方である。正しく意を伝えやすいのは一体どちらかといえば、動画のほうであることは自明のように思えるし、副次的なことを言えば、変な切り取り報道をされやすいのも文章のほうだ。前後の文脈を省略して切り取ることをよしとするこの時代で、この情報量の差は致命的な差になりうると考えている。だとすれば、動画という手段で何不自由なく表現できるこの時代に、文章を書く意味は一体なんなのか。

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