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🏆M-1グランプリ 2022🏆
沖縄に行く3週間ほど前、俺たちはM-1グランプリ2022に出場した。
この時の心境とこれからのビジョンについて。
出場経緯
M-1出場は、僕の勝手な思いつきに過ぎなかった。当初、翔ちゃんはそんなノル気ではなかった(笑)
そもそもだが、なぜM-1グランプリに出場にしたのか。
俺達は他人よりも頭一つ抜けたことを実行しようと意気込んでいた。その中で、舞い降りてきたのが"M-1"だ。
今後、自分の履歴書に
・英検◯級
・TOEIC〇〇点
・M-1グランプリ2022出場
と書けば目を惹くだろう。
今の日本では、学歴や過去の実績、肩書きを相当見ているのでないだろうか。
日本で俺達の学歴は、到底勝負できない。ならば、こういった他人がやらなそうことを実行すれば、門前払いされず、その話を聴きたくなるだろうと推測した。
無関心で終わるより、「何やってんだ、コイツ」と相手の感情を動かした時点で勝ちなのだ。
カップラーメンを待つ2分は何も起きないが、マイクの前に立つ2分は誇れるものがあるのではないか。(笑)
すぐにエントリーシートを書き込み、エントリー時に必要な写真を撮るだけために集まった。
優勝すれば1,000万円獲得することができる。こんな美味しいことは他ないだろう。
当日
太陽が照り散る8月のある日、都内某所で行われた。
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受付を済ませ、他のライバルが集う楽屋へといく。
個々の楽屋ではなく舞台裏の狭い通路だった。
僕は、お〜いお茶が準備してあることを予想していたがなかった。それもそのはず、俺達は若手芸人だ。ライバル達に挨拶をし、後から来る人にはイスから立って挨拶をした。人生を賭けた戦いがこれから始まる、甲子園のシートノックのような雰囲気が流れていた。
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この日の出場者リストをみると、コンビ名のあとに所属先が書かれている。
吉本◯業、グレープ◯ンパニーなど名を知れた事務所の芸人がいる中、俺達は「アマチュア」という位置にいた。
土俵に立てば関係ない。俺達の成果を、発揮するだけと言い聞かせていた。
狭い通路で"最後"のネタ練習に励んだ…。
といいつつも、俺達は忘れ物をしていた。
漫才の"ネタ"だ。
出場が決定してもネタを一切考えていなかった。僕に関しては、1週間前までオーストラリアに行っていた。
一般的な考えでは、絶望かもしれないが、俺達はアドリブで何とかなるんじゃねと思っていた。
(そう思うしかなかった)
周りの芸人が、真剣にネタ合わせをする中、腕立て伏せをしたり、ネタ合わせしてる風に雑談をしていた。
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そして、待機室へ向かった。
本番
列に並び、順番が近づく。なぜか急に緊張していた。
周りのライバル達に「頑張りましょう」と声を掛け合い心を落ち着かせた。
「人」という字を3回手のひらに書いても、ドキドキは止まらない。
俺達はブロックで1組目だった。このブロックの良い流れを作り先陣を斬らなければいけなかった。
そして、コールされた。
「エントリーNo.520 "歯についた青のり"!、、、エントリー、、、えぇぇえ びっくりした」
とMCが驚いた。これには会場が爆笑だった。
何が起きたのかを説明しよう。
本来なら、MCがこのブロックの出場者を一気に紹介する予定だった。
しかし、翔ちゃんは「歯についた青のり」とコールされたので、マイクの元へ「どうも〜」と言いながら1人走って向かってしまったのだ(笑)
人の話をちゃんと聞かない、だらしなさを曝け出してしまった。
MCにいじられ一旦戻ってきた。まぁツカミは完璧だった。
周りからも「いいねぇ〜」と褒められていた。
そうそう、「歯についた青のり」というのが俺達のコンビ名だ。批判はお断りする。
仕切り直して、「エントリーNo.520 歯についた青のり」
とコールされてあのBGMが流れる中、マイクへと走っていった。
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即興でのネタは、「彼女とのドライブデート」をお題だ。
内容はそんな覚えていないが、爆笑するおばちゃんや鼻笑いなど、少なからず笑ってくれた。
「ありがとうございました」と締め、なぜか手応えを感じた。1回戦行けたと思い、2回戦はいつなんだとカレンダーとにらめっこをしている自分達がいた。
結果
当日の夕方に発表された。
結果は、"1回戦敗退"だ。
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悔しい現実が突き刺さった。
俺達に涙は似合わない。泣いた表情を見せるわけにはいかないと、東京タワーにある"VR"施設に逃げ込んだ。
他のお客さんも同じ考えだったのだろうか。やけに人が多かったように感じた。みんな敗退してしまったのかな。
みんな悔しいよな。泣き姿見せたくないよな。
VRをつければ、泣き顔を見せず、見せられなくて済むのだ。
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"他人の目は気にすんな!自分の目を気にしろ!"
なんとも深いメッセージを受け取った気がした。
『一回戦敗退』
少なからずの敗因は、
①即興、アドリブ、練習時間0
②控え室での筋トレ
③コンビ名:歯についた青のり
逆に言うとこれを変えれば、次の駒へと進むことができる。
俺達は2023年、「M-1優勝」を本気で目指す。
笑われる目標だろう。しかし、これは笑われた方が勝ちなのだ。
応援と温かい目線をよろしくお願いします。
1,000万だぜ。1,000万!🔥
Don't forget playful.