地元で起業日記 No,21副業の大きなメリットと少しのデメリット
第三章 副業と私
~起業準備から稼げるようになるまで~
僕は現在38歳で奥様と4歳の息子の3人家族。これから不確実な時代の中でも自分の力で稼げるようになりたいと地元で起業を目指している。起業準備中の今、なぜ僕がサラリーマンを辞めて地元で起業を目指したのかを過去を振り返りながら書いておこうと思う。そして起業前のリアルな試行錯誤を2週間毎に更新して、稼げるようになるまでの出来事や様子を書き留めておこうと思う。いつか僕と同じ様に自分の力で人生を歩もうとしている人に、少しでものお役立てば嬉しいと思う。早く稼げるようにならなければという焦りは勿論あるけれど、方向性を間違わない為に自分のrootsと向き合う事も大切。まず1年間を目標に更新していきます。 2023年7月8日スタート。
目次
■第一章 商売家系と僕
1,母の手伝いから
2,遊び場だった製材工場
3,配達と地域の繋がり
4,恩師との出会い
5,木の自由研究
6,おじちゃんおばちゃんが誇らしげに見えた
7,身近にいる素敵な人に磨かれた美意識
■第二章 営業と俺
8,大学を卒業して営業会社に
9,「ダイレクトセールス」ってこういう事なんだ(会えなきゃ始まらない)
10,反響案件はいりません!
11,24時間いつでも電話して良い上司
12,尊敬する社長との出会い
13,営業成績が上がる一方で
14,愚か者のメンタルダウン
■第三章 副業と私
15,社会との繋がりをもう一度
16,「自分通知表」を書いて再就職
17,住宅業界で感じた違和感
18,国産材は嫌われもの。(何で国産材なの?っと言われる)
19,比企起業大学に入学
20,こりゃダメだ!!木材業界の希薄な関係性(ウッドショックなのに使わない)
21, 副業の大きなメリットと少しのデメリット
(第四章 起業 )
【No, 21, 副業の大きなメリットと少しのデメリット】
副業といっても何からやって良いのか分からないまま、実家の廃業寸前の製材工場に行ったのが始まりだった。木を販売したい、木は良いものなんだという想いはあっても知識ゼロの私に賛成してくれる人は少なかった。反対というよりもそれ以前に、こんな業界で本当にやろうと思ってるの?っと疑いの目を向ける人が殆どだった。斜陽産業であり従事者が減り続けている木材業界に賛成してくれる人は少なかった。悪い事は言わないからやめておけ!そう正面から言ってくれる人は真剣に考えてくれた人なのかもしれない。身近な人ほど心配する、心配だから言っているんだよ!と声をかけてくれる人も多かった。その気持ちは痛いほど伝わる。それでも副業という形でチャレンジをしたのは幼少期の思い出があったからなのかもしれない。(第一章商売家系と僕)
何から始めたら良いか分からない私が最初に始めたのは、工場に積んであった製材端材を薪として販売する事だった。素人の私でも薪だったら作れるかもしれないと思ったのだ。恥ずかしながら私はこれまで木材機械を触った事が無かった。子供の頃からよく見てはいたが、実際に扱った事がない。スイッチを入れて目の前で鋸刃が回り出すと、怖さで体が震えた。それでもゆっくりと機械を動かして一本、また一本と長さ40㎝に廃材をカットした。8つある天井の蛍光灯は7カ所が故障していて、灯くのは一箇所のみだった。暗いと安全性が確保出来ないので仮設照明を付けて作業した。副業は限られた時間との闘いでもあるので、時間を捻出するのはどうしても夕方以降になってしまう。初めは週に一回、できる時は週に二回と少しづつ始めた。最初に薪を使ってくれたのは地元のキャンプ場だった。同級生のお父さんが管理者で、同級生が話をしてくれたのだ。直ぐにお願いの電話を入れたところ快く了承して頂下さった。最初の配達は薪100束だった。一束5㎏になるように針金で束ね、軽トラックに山積みにして納品に行った。時間を考えると利益は無かったが、それでも自分が作った薪を買ってもらえたという実感ががたまらなく嬉しかった。それから地元でもっと知ってもらいたいと考えて無人薪販売を始めた。駅前のコンビニにお願いに行って、小さな一角をお借りする事が出来た。お願いに行って断られたところもあるけれど、上手く行かない経験は糧になる。無人薪は現在も続けさせてもらえており、とてもありがたい事だ。薪を作り始めてそ半年位経った頃、継続していると新しい出会いがあるもので、隣町から林業をやりたいという仲間が現れた。引き合わせて下さったのは前章にも書いた、ときがわカンパニー関根さん。聞くと現在は薬剤師で週末に副業で木を伐りたいという何とも運命を感じるような出会いだった。私達はその日のうちに仲良くなって、工場に来てくれるようになった。タイミングが合えばいつも一緒に作業した。2人でゴミ山のように廃材が積まれ草ぼうぼうの工場の庭を、手作業とすぐにオーバーヒートするフォークリフトを動かして丸太の置き場を確保した。夏には虫や蛇がでて腰が引けそうになりながら、必死に片づけた。その頃から仲間が伐った木を私が加工し販売するという一つの目標が見えてきたようだった。そうなると、私に必要な技術も明確になってくる。そもそも片付けをしている工場は昔、製材工場であり、ゴミ山の奥には製材機が埋もれている。操作出来る気など全くしないがとりあえず、製材機にアクセス出来るように道を開こうという事になった。数日かけて廃材をどけてようやくたどり着いた機械は、古びた大きな旧式製材機だった。改めて、私が動かせる機械ではないと実感し、疎遠になっていた親父に連絡をした。「製材機を動かしてくれ」そう頼んで、数年間放置されていたであろう製材機を修理しながら動かしてもらった。恐怖心はあったが近くで見て操作方法を書き出す。何度も見て操作方法をシュミレーションしたが、老朽化したその大型製材機は故障が多すぎ危険度が高かった。やはり定期稼働させるのは難しいと感じた。多少の落胆はあったけれど出来ない事が分かったのは大きな収穫であり、無理と分かれば次の手が打てると切り替える必要があった。
仲間とは地元の山主さんへの挨拶周りもはじめていた。山主さんの多くは木が高価で売れていた高度経済成長期の感覚から変わっていない事が良く分かった。今は木が使われなくなったと分かっていても、山主には過去にお金をかけて大事に木を育ててきたという自負がある。たとえ現在は管理できていなくても、そういう時代があった事は事実。地元の山の木が動かない理由、もっというと日本の木が流通しない原因の一つに山主の思想がある事も分かって来る。これは非常に難しい問題なのだ。それでも根気強く挨拶周りをし活動を継続していると、この場所だったら少し伐っていいぞっと言ってくれる人が出てくるのもまた事実。正直難しい山主さんが多いので、この辺りは時間と根気が必要なのだ。
こう考えると私にとって副業は、出来ない事、急いでも無理な事、やらなくて良い事を認識する起業への準備期間という側面があるように思う。本業で必要生活費を得ながら、限られた時間の中で行ったチャレンジの結果から、「やらない事」を決めていく。副業は本業でやるべき事に注力するために取捨選択をする期間と考えて、多く打席に立つ事が良いのだと思う。
■副業のメリット
・失敗できる
・出会いがある
・業界の問題が分かる
・出来ない事が分かる
・本業に繋がるお客さんが出来る
・少しづつ収入が増える
・協力者が出てくる
■デメリット
ほぼなし、しいて言うなら体力勝負。
副業はメリット沢山、デメリットはほぼ無しという事が私の経験から分かりました。
【この2週間の取組】
・起業仲間のキャンプ場トイレ棟の基礎工事が進んでいる
・トイレ棟の木材の搬入を終えた
・新築用柱材の背割り作業をした
・大工修行
・無人薪の補充(低空飛行で継続中)
・YouTube動画もコツコツと継続中
・クラフトビール工場へ杉チップのお届け
・大工さんに怒られながら納まりの打合せ
うん、この2週間も怒られながら頑張っている(笑)
これからも恐れず試行錯誤を続けていこう♪
くそー更新日から日付を跨いでしまった。
しかもまだまだやる事いっぱいあるやんけ(笑)