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地元で起業日記⑦~起業準備から稼げるようになるまで~

地元で起業日記⑦
~起業準備から稼げるようになるまで~
僕は現在38歳で奥様と4歳の息子の3人家族。これから不確実な時代の中でも自分の力で稼げるようになりたいと地元で起業を目指している。起業準備中の今、なぜ僕がサラリーマンを辞めて地元で起業を目指したのかを過去を振り返りながら書いておこうと思う。そして起業前のリアルな試行錯誤を2週間毎に更新して、稼げるようになるまでの出来事や様子を書き留めておこうと思う。いつか僕と同じ様に自分の力で人生を歩もうとしている人に、少しでものお役立てば嬉しいと思う。早く稼げるようにならなければという焦りは勿論あるけれど、方向性を間違わない為に自分のrootsと向き合う事も大切。まず1年間を目標に更新していきます。

■第一章 商売と僕(7回)
①母の手伝いから
②遊び場だった製材工場
③配達と地域の繋がり
④恩師との出会い
⑤木の自由研究
⑥おじちゃんおばちゃんが誇らしげに見えた
⑦身近にいる素敵な人に磨かれた美意識
(第二章 営業と俺 7回予定)
(第三章 副業と私 7回予定)
(第四章 起業 7回予定)
土曜日更新(28回/1年間)


⑦身近にいる素敵な人に磨かれた美意識
振り返ってみると幼少という機先の時代は、身近な人に大変影響を受けたのだなと思います。実家は製材工場をやっていましたが、親戚も商売をしている家が多く、町の電気屋さんや床屋さんをしています。電気屋のおじさんはいつもニコニコと仕事をしていて、仕事をしている事そのものを楽しんでいる感じの人です。おばさんはお店に行くと、いつもお茶を出してくれて帰る時には決まって飲み物やお菓子を持たせてくれました。残念ながらおばさんは、昨年病気で亡くなってしまい悲しいのですが、今は娘さんと2人で町の電気屋さんを続けています。おじさんとおばさんの働く姿を見て、僕は人のお役に立つ事は素敵な事だよ、と教えてもらった気がします。

そして生まれた時から今も髪を切ってもらっているのが、カッコいい「はっちゃん床屋」です。実家から坂道を登って直ぐのお店です。小さい頃から良く遊んでもらっていたので、僕ははっちゃんが働く姿を良く見ていました。エプロンをしてお客さんと向き合う姿がとてもカッコ良い人です。お客さんの髪を綺麗にしながら相談に乗ったり、励ましたり、お客さんを元気にして送り出すのが得意なのだなぁと思います。僕も励まされて涙をながした事があったのを思い出しました。そしてハサミを持つ手、カミソリを握る手がもとて美しい人です。美しいというのはそれを見るだけで心地良さを感じます。人を元気にする、心地よくするのがはっちゃんの自然体なのです。

実家の製材工場では、職人の方々が毎日作業をされていました。職人は皆さん地域のおじちゃん達です。山から切り出した丸太を一本一本製材し、柱などの建築材に仕上げていきます。丸太を転がす時の身のこなし、柱を受け取る時や材料を仕上げる手捌きは、見事でした。無駄の無い動きで木材に触れると、木がどんどん綺麗な肌に仕上がっていく。そして誇らしげに働くおじちゃん達の姿が、僕には輝いて見えました。
僕は山奥で自然の中で育ちました。春はフキノトウ探しやタケノコ堀をして、友達と桜の花びらを集めたり虫取りをして遊びました。夏は暗くなるまで川で魚取をして、縁側で蚊取線香の匂いを感じながらスイカを食べました。お盆にはお仏壇にナスとキュウリで作った牛と馬をお供えして、提灯を片手にお墓にお迎えに行く。秋はススキを取りに行ってお月見を、冬至の日には柚子をいっぱい採ってお風呂に沢山入れました。お正月には柳の枝にお餅をさして餅花を作りました。家の裏には滝が流れていて、夜はシーンと静まり滝の音だけが聞こえます。たまに狐の鳴き声がするくらいです。振り返れば僕は、自然の中で季節の移ろいを感じながら色々な美しい風景を体で感じていたのだと思います。そしてその時、身近に素敵な人がいてくれたのだと思います。そうした人との出会いや共感、一緒に過ごした時間は、美しさや心地良さを知り、喜ぶ僕の感性を作ってくれて事に間違いがありません。大切なのは、色々な楽しい事、美しい物や事を体を使ってたくさん経験することだと思います。

■現在の2週間の取組 (2023年10月1日~14日)
この2週間も、今出来る事を精一杯取り組んだ。
木工学校では変わらず、木の性質を学び、木工技術を学んでいる。学んだ事を復習して自分なりにまとめる作業も毎日継続している。これは今後、手道具や日本の木工技術を残していきたいと思っているのでその時に活用する材料になる。
地元での取り組みは、キャンプ場のトイレ小屋の設計契約を結ばせて頂き、詳細御見積書の作成を行っている。オーナーは本気で頑張っている仲間であるし、応援しているので、何としても期待を上回りたい!ここから細かい作業が増えてくる、内装計画や材料拾いを始め、現場に向けて職人の段取りや工程管理をする。良い雰囲気の建物になるよう、良い打合せが出来ればと思う。
また、地元の温泉施設「ときの湯」がリニューアルオープンし、そこで針葉樹薪を使って頂ける事になった。製材するとその端材が必ず出るので、針葉樹薪の需要が増えれば僕がやりたい「なるべく一本まるごと使い切る」というテーマにぐっと近づく。頑張って行く。
一方で肝心の製材が遅れている。ご協力頂いている設計士さんの建築で使う、柱を108本程挽かなければならない。その為には今ある丸太だと足りないので、仲間と数か月前に伐採した原木を山から搬出運搬してかなければならない。ここはかなり気合を入れないと追いつかない。ありがたい事に今後は製材作業でいっぱいになりそうだ、ってそんな悠長な事は言ってられない。本気で製材と向き合っていく!!

次回は10月28日(土)
第二章 営業と俺 を更新します。
どうぞ宜しくお願い致します。
バタバタだけど頑張っていくぞ!

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