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コロナ日記⑪:⑩の続き(内容は異なる)

※このシリーズは『ペスト』(カミュ著)の内容が出てきますので、ネタバレが嫌な方は見ないでください。

前回の続きをこのまま連続で書こう思う。
連投なんてこれまでもないし、おそらくこの先もない。

続きとして書くから内容は少し少な目。の予定。


正義のヒーロー
4月の最初、すぐに終息するだろうと思ったこの騒ぎは、現状、かなり長期間で付き合っていかなければいけない問題と思わざる終えない。

外出自粛もかなり広まり、「stay home」の合言葉が毎日のように各メディアで見られるようになった。

また一方で、自粛を訴えて動く人達も増えてきた。動くとはどういうことか。飲食系のお店やライブハウスに張り紙をする人達だ。

そこには「営業をやめろ」という言葉を中心に、中傷的と言っても過言ではないような言葉が並べられている。

本人達は至って真剣なのかも知れない。
本気でウイルス騒ぎを止めたくて動いているのかも知れない。
自分の身を少しでも守ろうとする防衛本能がやや過剰に働いてしまったのかも知れない。

それとも自己満足を満たすためか?

また、皆んなが我慢してるのに何をやっているんだ。というメッセージかもしれない。

会社では「自覚ある行動を」とメールで周知がされていた。
ただ、そこには家族のためとか周りの人のためということは一切書かれておらず、会社に迷惑をかけないようにという内容しか書いてなかった。
会社は営利組織だし、そういう風に書くのが自然なのだろう。

自分のため、周りのための自粛は能動的で積極的であるが、皆んながやっているからという意識を持ってしまうと、それは同調圧力、皆んな我慢してるんだから我慢しろ、になってしまう。

周りの誰かを説得したい時に、その人のためという気持ちを抜きにしてしまうと、なんだか攻撃的な方法になってしまう。
訴え方は人それぞれだと思うが、相手の立場を考えて訴える言葉の方が効果はあると思う。(管理は別だが)

正義のヒーローになるのは心地よいものだがやり方は考えよう。
最近自分の厨二度が増してきたこともあり、無論、以上は自戒でもある。


ものを疑う
4/26。東京都の感染者数が久しぶりに2桁となった。その次の日もだ。

しかし、その数字を見ても対して話題にはならなかった印象がある。職場でも家庭でもその話は一切でなかった。自分の知る限りではSNSでもそこまで騒がれていなかった。

おそらくだが、油断できない気持ちが早急な期待に待ったをかけたのであろう。自分でも、その数字が本当に信憑性のあるものなのか気になり、東京都のホームページを確認した。

見たところ、検査人数は前日比とそこまで差はなかったが、検査件数はまだ更新されていなかった。なんだか府に落ちなかったが、件数の方は最終更新が翌週になると記載があり、その感染者数の信憑性を確かめるには至らなかった。

公文書の内容を変えてしまうくらいの国なので、提示される情報に対して慎重になるのに越したことはないだろう。

そして結局次の日には都内の感染者数は3桁に戻った。

まだ、判断能力があるだけ良いかも知れないと思う時がある。
ペストでは、その情報を判断する能力すら失いつつある市民の姿が描かれている。ある人は宗教に助けを求め、ある人は希望な空想を立ち上げ、それでも現状を変えられないと分かると元気をなくし絶望する。

小説は自分の想像の範囲を広くかつ詳細にしてくれる。
何かあった時に冷静にものを見る視野を与えてくれる。
ペストに描かれていることを絵空事として無視するには勿体無い。

だからこの先もペストを読みつつ書いていこうと思う。


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