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にわかあがりのルールかじり 2 ラグビーのルールとレフリー
個人的、ラグビーのルール、難しいのこういう所よ!の一つを紹介したいと思います。
ルールと現実の不一致
タックルとは
タックルが起きるには、ボールキャリアーが一人、または、複数の相手プレーヤーに捕まり、地面に倒される。
タックラーは、以下のことをしなくてはならない:
a. 双方のプレーヤーが地面に倒れたら、ボールとボールキャリアーをただちに放す
タックルのルールはこんな感じです。つまりキャリアが倒れたらタックル成立!そしたらすぐ放そうね!ですが、実際のゲームを見るとレフリーに「タックラーアウェイ!」と言われるまでバインドしていますよね。なんで?
ちなみにレフリーのプリベントコールがあるまで撤退しなくてよい訳ではないですよ。 レフリーは撤退を促しているだけですね。
私は思いました。
「ただちに離せって書いてあるんだから、言われる前にただちに離そうよ!?」
余白
いえ、頭では理解しているんです。そんなことしたらゲームが成立しないことは。「タックラーアウェイ!」と促してるのところが、急に予告なく「アドバンテージ!」とかなったら崩壊してしまいますよね
(でも、ルール文章はもう少し別の書き方があったんじゃないですかね?ないですか・・?そうですか・・。)
だからこれはゲームを成立させるためのルールの余白ですね。(多分)
今回は分かりやすそうなタックルを選びましたが、どのルールにおいてもおそらく余白というものが存在すると思います。
ですがこの余白によって裁定の質が左右されるのは初心者にとって問題です。「前はオッケーだったのに、なんで今回はダメなの!」ということが発生してしまいます。めっちゃフラストレーションがたまるんですよね、これ。せっかく覚えたと思ったルールも全否定された気持ちになります。
もうちょっと上級者になれば「このレフリーはこういう捌き方するから、それが注目ポイント!」ってなると思うんです。また、試合中に選手もレフリーとコミュニケーションをとってその余白を埋めようとしています。そういったシーンを理解することでさらにラグビーは面白くなるでしょう!
レフリーはそれぞれに癖や傾向があって当然で、試合の中でそれがブレるのは良くないですが、笛の質が一貫していれば選手たちはそこにアジャストしてプレーするだけなんですよね。
ルールビーバーになるには、ルールには余白というものが存在し、そして"レフリーは人間であり癖や傾向というものが存在している"ということを認識しておかなければなりません。
ルールというものを題材として扱う以上、「前はオッケーだったのに今回はダメだった」という日が必ずいつか訪れるはずです。そのとき、このことを念頭に置く必要があると思ったので、今回は記事として扱うことにしました。
レフリーの癖や傾向を把握することで、味は複雑性が増しさらにおいしくなるはず。レフリーとチームの数だけ味がするってヤツですね!
・・・そこまでたどり着くには道のりが長そうです。
もちろん理解しなくてもラグビーは楽しい!
でも、もっと楽しくなれるように、頑張って一緒に立派なルールビーバーになりましょう!
以下は答えの出ていないルールの深掘りです。読む必要全然ないです。
タックルでないもの
脱線しましたが、タックルにはいくつかの段階があるようです。キャリアが地面に倒れてようやくタックルとみなされます。なので、キャリアが倒れなければそれはタックルではありません。
捕まえる
タックラーがボールキャリアーのことを地面に倒れるまで捕まえ続けていること
タックルしようとしたものの、ボールキャリアはまだ立っていて、タックラーが地面にころがって足にしがみついているシーン、よくありますよね。
「寝ているプレイヤーはプレイしちゃダメなんでしょ!!レフリーはなぜ注意しないの?」って思ったことありません?私はあります。
寝ているプレイヤーはプレイしちゃダメって、すり込まれて生きてきました。が、基本的にラックの中とかで教えてもらった話ですね、それ。
キャリアはまだ倒れていないので、冒頭の14.1によりタックルとみなされません。タックルじゃないから、タックラーが手を離さなければいけないルールは適応されません。だからしがみついていて良いんです。
でも私はしぶといので、まだ納得ができません。
寝ているプレイヤーはプレイしちゃダメなはず
寝ているプレイヤーに関するルールを見ていきましょう
ボールがないのにフィールドオブプレー内の地面に横たわっているプレーヤーはプレーできず、以下のことをしなければならない
a. 地面に横たわっていない相手側に、ボールをプレーさせる、または、獲得させる
c. 相手にタックルをしたり、しようとしたりしない
良い感じですね!いかにもしがみついていてはいけない雰囲気が漂っています。
cは該当する?
cなんかザ・ソレ!そうなので、先にcについてみていきます。
"相手にタックルしたり"に関しては、立ってるキャリアの足にしがみつづける行為はタックルじゃないので該当しません。
"しようとしたりしない"は寝た状態の人が走ってくるボールキャリアの脚を掴む行為を指すそうなので、これも該当しません。
もし、この行為がダメな場合ここの項目でd.タックラーがボールキャリアーのことを捕まえ続けたりしないと書いてありそうですよね。実際は書いてないのでしがみつき続けてもオッケーそうですね!
aは該当する?
でも、まだ納得がいきません。aが該当しそうじゃないです?
立っているキャリアは、地面に横たわっていない相手と言い換えることができるでしょう。足にしがみつづける行為は、ボールのプレーを阻害しているのでは・・?
じゃあそもそもボールのプレーとはなんでしょうか?多分パスのことでしょうね!(根拠なし)
では、足にしがみついていて、パスを阻害していると言えるでしょうか?
腕がフリーなんでパスし放題ですね!ヨシ!パスは阻害していないと言えるでしょう!
プレーできない
いやしかし、大前提として13.3に横たわっているプレーヤーはプレーできずって書いてありますよ。バインドはプレーじゃないんですか?
競技規則において、プレーという単語が定義されていませんでした。今回のルールかじりはちょっと深くなってしまいましたが、ここまでのようです。無念。
番外編
ちなみに足掴んだまま転がったらさすがにダメですよね?足ひねりそうで怖いなっていつも思って見てます。ですが以下のルールはいずれも対象が違う・・モヤりポイント
9.20 d. プレーヤーは、ジャッカラーを後方へ押す/引きずる(ひざ/脚を掴むことを含む)ことでタックルエリアから引き離すことができるが、相手をロール/プル、および、ツイストしてはならない。
14.8c 立っていてタックルに関与している相手プレーヤーを地面に向かってロール、プル、またはツイストしてはならない。
ということで今回はMacudo @Macudo2ndさんにいろいろ教えていただきました、ありがとうございます!
Macudoさんは関東でラグビー体験会を開催されています!@ラグリエーション
私もラグビーみるものとして、一回ぐらいはボールを持って走ってみたい気持ちがあります。(体力をつけなくっちゃ!)