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アンソニー・ストーの「孤独」を読んで。
今は手元に本がありません。
この本は入院中、隣の部屋の患者さんに借りました。
その患者さんは、健康な時に行きつけだったカフェのオーナーから、
この本をプレゼントされました。
曰く「有名な本だよ」と。
「あなたのことを考えて選んだ」とも。
難しくて頭に入らないからと、本を丸々、
ノートに書き写していました。
そんな大事な本を、筆者は借りることができたので、
個室の中で音読しました。
半月かけて読み終えて、
わかったことは、
「筆者は孤独であるが、
哲学者でも、芸術家でもない」
という、がっかりとした感想でした。
この本は、
著名な哲学者や、芸術家の愛した、
「孤独」について書かれていました。
愛した、というのは全員にはあてはまりません。
望まずとも「孤独」となった方もいます。
しかし「孤独」は彼らにとって必要なものでした。
作品を生み出すために、
己の中の「孤独」と向き合う必要があったのです。
最も幸福な人生とは、
たぶん対人関係と非人間的なものへの興味のうち、
どちらも救済への唯一の道として理想化されていない人生であろう。
完全性願望とその追及は、
人間の本性が備えているこの両面を含むものでなければならない。
上記は、
本を返す時、メモをしておいた本書の抜粋です。
本書で紹介された彼らの中にも、
うまく対人関係をこなしながら、
ここぞというときに「孤独」になる、
「孤独」の達人もいました。
ずっと一人は寂しいですよね。
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