「推参を禁ず」【ダイの大冒険を語りたい 第20回】第25話+第26話
※Facebook用に書いたものの転載です。当初は友人や趣味の仲間向けに『ダイの大冒険』を知ってほしい、というつもりで書いた記事となりますことをご了承ください。
年度末進行の忙しさで、しばらく感想を書けずにいました。第25話と第26話、まとめて語りたいと思います。
まずは、子供心に印象深かった竜騎衆登場シーン。1ページまるまる1人ずつ使っての大胆な構図でした。六大団長に匹敵すると謳われる、めちゃ強そうな竜騎士が3人。鮮烈でした。
空戦騎ガルダンディーが「見参」海戦騎ボラホーンが「参りました」陸戦騎ラーハルトが「推参」。こう三人とも口上が違うのが面白かったですね。特に「推参」は、このシーンで生まれて初めて聞いた言葉でした。しかし、「推参」とは、実は呼ばれてもいないのに押しかける、という意味なので、ここでは本来相応しくないんですね。「参上」あたりでいいはずなんです。でも、この「推参」が後から効いてくるんですよねー。
もう一つ、(アニメ版で妙に格好良くなっていた)テラン王に、レオナが放った一言
「私には人間が滅ばされても当然のひどい生物だとはどうしても思えません!あれは侵略です!!侵略に対しては戦います!」
テラン王国の人々は竜の神を信奉していて、竜の騎士も神の使いだと思っている。その竜の騎士が人間を滅ぼそうとしているのは神の意志に他ならない。天命だと受け取っているわけです。竜の騎士は地上にはびこる悪の種族を滅するものだと。まるでヨハネの黙示録です。われわれの生きるこの現実の社会でも、天変地異を神の罰だと受け止める人々は少なからずいます。まあ実際、竜騎将バランのように神のような格好の人物が、一国を滅すだけの力で殲滅してきたら僕でもそう思って諦めちゃうかも。レオナは強いですね。
クロコダインも相変わらず名言多し。
「たとえ勝機なくとも、仲間のために生命をかけて戦うのが、おまえたちアバンの使徒の信条ではなかったのか!?」
これまで、ダイやポップ達アバンの使徒は、「アバンの使徒とは、仲間のために命を懸けるという存在です」と宣言したことはないんですね。でも、戦っている側の魔王軍にとっては、まさにそのような存在なわけです。いいですね。死闘を繰り広げた相手にこそ分かるアバンの使徒の心意気。これに近い台詞、また最高の場面で出てきます。お楽しみに。
ちなみに、クロコダインやレオナから非難されているポップ、本当に逃げ出したわけではありません。一芝居打って、独りで死地に赴いたわけです。あの逃げ出し屋の弱虫ポップから随分成長したものですね。軍団長に匹敵する実力の竜騎衆3人を相手に一人で…。
そういうわけで、次回は竜騎衆戦中盤「陸戦騎ラーハルト」です。あの「推参」の男がタイトル。ダイ抜きで盛り上がってきましたね。みなさん『ダイの大冒険』はテレ東系で土曜の9:30ですよ~。アマゾンプライムやNetflixでも観れるらしいですよ~。