フリーランスデザイナーになる!人を応援中の件[04]
フリーランスのWebデザイナー(正確にはコーダー)を目指すTさん応援中の件、第4回目。前回のチャンス来たかも~の続きですが、以前の職場の同僚さんから経由で、とうとうホームページ制作の相談が来たそうです。
早速クライアントさまにヒアリングシートを送ったTさんから、今後どう進めていいか?また、見積書の作成方法がわからない…など他諸々のご相談があり、急遽面談する事となりました。
ヒアリングのポイント
Tさんからお話を伺う中で、ふと「あれ、私は初回ヒアリング(受注前)では、具体的にどんな事をしてたっけ?」と、今更考えこむことに。
いや、もう何度もしているし、クライアント様によって多少の違いはあれど、大きくヒアリングの内容を変えたりする事はないとはずですが。
ただ、なんとなく無意識レベルではわかっているような、でも言語化?は出来てないとか考えた末、いい機会だからここにまとめてみようと思いました。
7つのヒアリングポイント
「ゴール」の確認
「ターゲット」の確認
ホームページに掲載する内容・ページ数をざっくり提案
公開後の更新について
費用 / 納期
ドメイン・サーバーの説明
素材(写真・原稿)確認
1.「ゴール」の確認
ホームページを持つ理由はいろいろあると思いますが、大きく分けると「集客」か「認知」だと思っています。
「集客」はホームページを通じて訪問者を増やし、顧客を獲得すること。売上を上げる、会員数を増やす、お申込み件数を増やすなど、様々なゴールあり。「認知」はお客様を増やす、売上アップとなったら嬉しいけど、それよりも今現在の顧客及び、新規顧客に信頼と安心に繋げたい…など、ゴールの違いによってホームページの提案が大きく変わってきます。「ゴール」の認識が、クライアントと制作側で間違っているとすべてが崩れてしまうので、ここはきっちり抑えたいところ。
2.「ターゲット」の確認
・現在のお客様はどういった方が多いか?(性別・年齢層・BtoB or BtoC)
・現在のお客様をどのように獲得されたか?(紹介・委託・チラシ・etc)
・現在のお客様とは別の新規顧客を望まれるか?
…など、お話を伺いながら想定されるターゲット層を絞ります。
3.ホームページに掲載する内容・ページ数をざっくり提案
ゴール、ターゲットを明確にしたら、次にホームページに掲載する内容や、全体のページ数を見積もります。事前のヒアリングシートの回答や、クライアントさまからの資料や参考サイトなどをベースに、まずはざっくりラフ案ベースで考えつつご提案。(制作をたくさんこなして慣れていくと、なんとなーくこういうページが必要で、ページ数はこれぐらいかなぁと想定できるようになってくるので、そのまま提案することが多いです)
4.公開後の更新について
ホームページを公開後、ページの更新・管理(新着情報・商品情報・製品情報・スタッフブログ等々)は誰が担当されるかを確認します。もし、クライアントさま側でされたい場合は、WordPress などの動的サイトの制作となり、その場合、お見積り費用も変わります。また更新を担当する人のスキルによっても制作に影響するため、事前にしっかり確認します。
こちらにご依頼される場合は費用は「都度対応」か「月額契約」か、更新範囲はどこまでか?などの確認が必要です。
5. 費用 / 納期
4で大まかにまとめたページ数や内容から御見積書を作成。(最初は口頭やメールでおおまかに費用を伝えたのち、正式に御見積書作成・発行することも多い)クライアントさまで、事前にご予算が決まっているのであれば、予算内にまとめた別提案をすることもあります。フリーランスを始めた当初は、すでに予算は決まっていることが多いと思うので、なかなかこちらから費用を提案するのは難しいと思いますが、提出出来なくても、自分なりの見積書を作成して経験を積むのも大事だと思います。
個人的に費用よりも、納期で悩むことが多いような…。
チキンな私は、これくらいの量ならこれくらいの日数でも大丈夫だろうとわかっていても、いつも間に合うかなぁーとビビりちらかします。
納期はやっぱり余裕がある方が助かるので、期日がかかる理由をしっかりご説明した上でお伝えします。多少余裕を持ってご依頼いただける場合は、少しお値引きも検討したり。(急ぎの場合はもちろん特急料金でー)
6. ドメイン・サーバーの説明
初めてホームページを持つお客様には、ドメインの取得、レンタルサーバーとの契約について事前にご説明します。制作とは別料金である事、ドメイン名を考えてもらうこと、レンタルサーバーはこちらからご予算・ご要望を伺い、いくつかピックアップします。
7.素材(写真・原稿)確認
これが無いと始まらないのが素材。素材が無い場合は、プロのカメラマンやライターに依頼しますが、ご予算などの問題もあってスムーズに行かないことも多く。写真は有料・無料素材をで対応出来ないわけでもないですが、原稿(文章)はなかなか大変。
デザインは文章があって出来るもの、と個人的に思っているので、こればかりはライターが無理なら、クライアントにある程度頑張っていただくことになりますが、ただこちらからも事前のヒアリングシートや質問の回答文などを活用したり、ワイヤーフレーム(ページの設計図)をお渡しして、「(ページの)この場所に商品の説明文を、こちらにはあいさつ文を」など視覚的に文章を考えやすいようなサポートしています。
ざっくり書いてみました。うーん、しかし言語化て難しい…。各会社や個人によって、進め方はそれぞれ違うと思いますが、あくまで私なりのポイントです、ご了承くださいませ。5 あたりを乗り越えたら、受注できる確率は高いと思うのですが。
現在Tさんの進捗状況
現在クライアントと初回の打ち合わせを済んだところです。
上記7つのヒアリングポイントがどこまで進んだか見てみるとこんな感じ。
1.ゴールの確認 〇
「認知」。ホームページから売上げを上げたいとはあまり思っていない。
まずはホームページを持って今のお客様にお知らせなどの情報を伝えたい。
2.「ターゲット」確認 △
基本BtoBだが、新規サービスがBtoC寄りなので、そこをどうするかまだ未定。
3.掲載する内容・ページ数提案 〇
下層ページの数・内容については、面談中にざっくり3~4ページで内容も決定。ワイヤーフレーム作成の質問があったので、サンプルを渡して軽く説明。 次回課題として「下層ページのワイヤーフレーム作成」を設定。
4.公開後の更新 △
まだはっきり確認出来ていないが、今後実績が増えれば、クライアント自身で更新したい要望が出るかもとの事なので、予算面も考慮し、WordPressの既存テーマを使用することも提案の一つとする。
5.費用 / 納期 〇
クライアントより15万円くらいでとのご要望で、納期は特に急がないとのこと。見積書の作り方の質問があり、弊社で使用しているサンプルを渡し、簡単に説明。次回課題として「見積書作成」を設定。
6.ドメイン・サーバーの説明 ×
はっきり伝えていない
7.素材(写真・原稿)確認 △
写真はありそう?だが、原稿は不明。
次回課題として「素材の最終確認」
まだ確認することがあるとはいえ、初回でだいぶヒアリングが出来たと思う。Tさんお疲れ様でした!でもこれからが本番。
頑張っていきましょい!オシカツノタメニモ!
まとめ
それにしても、ヒアリングだけでなくディレクション全般に言える事ですが、なかなかこれが正しい!みたいな正解はないわけで。
新規かリニューアルか、静的か動的サイトか、コーポレートサイトかもしくはLPか等々、いろんな状況や条件で変わるので仕方ないのですが、打ち合わせの後はいつもドキドキが止まらない(もしかして恋…な訳がない)。
抜け・漏れないか、間違って伝わってないか、「あー、見積もり金額もうちょっと高く(低く)しても良かったかも~!」と叫んだりと、毎回(心の中が)カオスですw これにはちっとも慣れないなぁ、メンタル強化したい。
次回は二度目の打ち合わせ後にー。