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スクールor職業訓練校でWebデザインを学んだあと、すぐフリーランスとして食べていけるもんなの?


フリーランスになりたい

今まで、就活のサポートは数多してきたけれども、スクールor職業訓練校を修了したばかりの生徒さんに、フリーランスになる応援 or サポートはしたことはなかったです。スクールはともかく、職業訓練は就職してナンボなので当然ちゃ当然ですが、個人的に「そんなん無理じゃね?」と思っていたから。

やはり一度はデザイン業界に(正社員じゃなくても、アルバイトでもパートでもいいから)就職して実務をこなしてから、フリーランスになることを考えた方がいいですよーと、授業でもかなり言ってましたし。
その方が一見遠回りに見てても、実はフリーランスになる近道だと今も確信しているので(頭硬いかもですが…)
そのため、スクールや職業訓練校の在学中にその手の相談はされたことはなかったです(将来的にフリーランスになるには、何か準備してたらいいですかとか、どうしたらー…的な事はよく聞かれましたが)。

しかし、修了後にめでたくデザイン業界へと旅立ち、実務で仕事をした経験のある生徒さんたちからの「フリーランスになりたい」相談には、経験年数とかは特に問わず、気楽に「OK♪」と返答してます。
ただ、そもそも私は「フリーランスに俺はなる!」みたいな熱い気持ちでなったわけでなく、Web制作会社を辞めたあとなんか気付いたらなってたタイプなので(結構そういう人多いのでは?)、フリーランスとして仕事(案件)を取るための営業活動とか本音よくわかってません。
なのでいつも事前にそのことを伝えて「お力になれるかはわからないけど、それでも良ければお待ちしてまーす」とか言ってます。

フリーランスを目指す人の温度感

フリーランスになりたいという共通のゴールは同じでも、人によって温度感はかなり違う訳で、ざっくりわけるとこんな感じ。

  1. フリーランスデザイナー1本で食べていけるくらいになりたい。

  2. 会社の仕事プラス、フリーランスとしても仕事を請けたい。

  3. 空き時間に在宅で仕事をしたい(但し無理のない範囲で)。

ちなみに 2 は正社員・パート・アルバイトでもなんでもいいけど、本業があり、副業としてフリーランス希望の方になります。
1~3 のどれでもいいのですが、選択によっては、仕事量・希望の収入額・必要なリソース(主に仕事にあてる時間)など、同じ「フリーランスになりたい」でも全然変わってくるはずです。

1なら、現状自分の生活に必要な金額はこれで、そのため最低月〇〇万円の収入が必要なので仕事を請けるにはーとか、2・3ならフリーランスとして仕事に回せる時間はこれくらいだから、月〇件くらいをペースで受注でしていきたい、その場合単価は…みたいな検討も必要ですが、相談に来た時点でそんな計画性なことを考えている人はあまりおらず、最初はみんなふわんふわんっとしていて「(なんかどうやってなるかわからんけどとにかく)なりたい」がほとんどです。

ちなみに「ふわんふわん」期を越えた方は、目的がはっきりさせて相談にくることが多いです。例えば1のタイプなら、こちらに来る本当の理由は相談じゃなく営業活動の一つみたいなもの。仕事が取れそうなチャンスは小さなものでも見逃さない、しっかり資料揃えておいでになる。カコイイ
2・3 のタイプなら、以前就活用に作成したポートフォリオをベースに、実務での実績を追加したり、デザインを変更させたりしたものを持参の上、内容について具体的なアドバイスなどを求める方が多いです。ソレモカコイイ
こうなると話が早い。ゴール(フリーランスとして仕事をゲット)に向けて次の施策は何がいいか一緒に考えましょう、とかなる訳です。

じゃあ、ふわんふわんの「(なんかどうやってなるかわからんけどとにかく)なりたい」て人は駄目なんですね…お邪魔しましたと、思われちゃうかもだけど、勘違いするなかれ、それはそれでいいんです。
てゆうか、自分を含めほとんどの人が最初はそっちなんですよね。

ふわんふわん感を解消するための相談

なんでもそうですが、最初に動き出そうとすると時の心の葛藤とか、襲いかかる面倒くささとか、そういったものを乗り越える時ってもうホントに大変だしマジ、しんどい。それでも「相談したい」とアポを取り、わざわざ足を動かして来た時点で、すでにそこは乗り越え動き始めてはいる状態。

で、せっかく動き出せたのだから、まずはそのふわんふわん感を多少なりとも解消するのが、私のお役目ではないかと思ってる訳です、はい。んだから根堀り葉堀り聞き出す質問タイムスタート。

  • 最初なかなか仕事が取れなくても、すぐに生活が破綻しないか?
    (コレ大事)

  • どれくらい稼ぎたいのか?
    (自分一人・もしくは家族を養えるレベルか、月数万円程度かなど)

  • どれくらいの時間をフリーランス業に割けるか?
    (1日フル可なのか、兼業なら土日のみ限定なのかとか)

  • 現状仕事が取れそうな伝手あるか?
    (どんなに小さいものでも可)

  • 実積として出せるものがあるか?
    (ポートフォリオあります?)

…などなど。
回答例1
一人暮らし、貯金あんまない、仕事の伝手はちょっとある…かも?←ドユコト?
たぶんなんとかなると思うんだけど、頑張ります!…という意気込みだけはありますの方には笑顔で「却下」を伝え、

回答例2
住まいは実家なので、とりあえず衣食住はなんとか。
週2~3日バイトしてるけど、それ以外は空いてます、の方は「ギリセーフ」と答えます。

仕事(案件)はすぐには取れないんです。

フリーランスになりたい動機・理由・自信の有無なんかは、別にふわんふわんでも全然OKですが、実際なると決めたら慎重にいかないとやばい。
とにかく、仕事(案件)はすぐには取れんのです。

クラウドワークスもランサーズもココナラもほぼ最初はなかなか仕事は取れないし、友人(知人)からアテにしていた仕事は基本きませんw
もし運よく仕事がすぐ取れたとしても、相場よりずーと安い、お友達価格となりがちだし、作業量に対しての実りは薄くほぼ赤字になるは定番。
それでも最初は実績が無いので、そのためにと割り切れるならそれもありですが、そのためにもしばらく収入が無くても食べている資金(貯金)は必須となるわけです。資金(貯金)ない、もしくは心許ない、いう人には、次に「仕事貯金」があるかを確認していきます。

仕事貯金とは、例えば一度就職してから辞めるとなった場合、会社との関係がそこそこ良好なら、仕事の一部を外注の形でそのまま頼まれることはよくあります。それならフリーランスになった当初から仕事がある状態、収入も会社員時代よりは多少減っても安定収入があるので安心。
結婚や出産などで仕事を続けたくとも続けるのが難しいといった女性陣にも、在宅仕事を探す手間が省けるのでお得です。
会社もぶっちゃけ助かる、というか面倒くさいんですよねー、また求人広告だしたり面接するとか。それなら一緒に働いてスキルも人柄も把握済みの人にお願いした方が手間もかからないし安心。

それ以外にも就職してから仕事関連で知り合った(仲良くなった)人との小さな交流や、友人に現在どんな仕事をしてるか話したり、制作したものをに見てもらったりしたとか、そういった意識せずにしていた過去の行動が、フリーランスになってから回り回って、なぜか仕事のご依頼が来ちゃう…とかよくあるので。
やっぱり個人的には1~2年でもいいので、実務の経験を積みつつ「資金(貯金)」と「仕事貯金」を貯めていく方が、フリーランスの早道じゃないないかなぁと。ちなみに勤務形態は、別に正社員でなくても、派遣社員・バイト・パートでもなんでも可。

まとめ

と、いろいろ書きましたが、フリーランスになることを応援していない訳ではないです。一回は就職した方がいいんじゃねーと思っているだけです。
会社で働いて資金(貯金)と仕事貯金(経験)を得てからでも遅くはないかなと。

フリーランスとして収入を得ることは、なかなかに難しいです。
それをよく考えてもらえたらと思って。
もちろんいろいろ事情があって、なかなか外で働くのが難しい方もいる事は重々承知の上なのですが。

以上ふまえた上で、それでも「フリーランスに俺はなる」という方を現在応援中。そのお話は次回で。


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