choice!インタビュー vol.10 今までの人生経験の全てがキャリア。脇若明美さん【前編】
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choice!では、働き方やライフスタイルを自分の意思で選択している、ちょっと先ゆくchoice!する人(通称choicer!)に焦点をあて、その人がどのようにはじめのを踏み出したのか、そこにはどんな想いがあったのかをインタビュー形式でお届けしていきます。
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今回ご紹介するのは、主婦として家事と育児をしながら“ウーマンメディアプランナー”としても活動する脇若明美さんです。
まず、脇若さんの現在のサービス(キャリア)について簡単に教えてください。
基本は専業主婦として2歳になった男の子の育児をする傍ら、ウーマンメディアプランナーという肩書きで、女性向けメディアでの企画やライティング、コンサルティングなどをしています。
その肩書き、初めて聞きました!なぜその肩書きにしたのですか?
まずは女性に対する発信をしたいので、「ウーマンメディア」。そのあとに続く言葉として、一番得意なのはライティングなのですが、ライターと名乗ると仕事が限定されてしまうし、ライターという職業の方はたくさん世の中に溢れていてなかなか差別化しづらいなと考えて。
私は今まで経験した企画やディレクション、編集なども全て生かしたいという意味も込めて、広義の意味で「プランナー」という言葉を選びました。
ライティングに限らず幅広く活動されたいということですね。女性向けの発信をしようと思ったきっかけと、どうやってウーマンメディアプランナーとしての第一歩を踏み出したのかについて教えてください。
私がメッセージを届けたい相手は、いつも必ず「女性」なんです。同じ女性だからこそ共感できる部分もあるし、流行だけでなく時代や経済をも動かす女性のパワーってすごいなと昔から思っていて。また、私は経験を通じてインプットしたことは、必ず誰かのために役に立つように自分なりの表現でアウトプットするという循環を生むことが大切だと思ってます。
そんな思いがずっとあって、育休に入ってからも育児の合間にママ向けのブログを開設して文章を書いていたりしたのですが、ある日、それを見た友達が「私が運営するママ向けサイトでライターをしてみない?」と依頼してくれたのがきっかけです。お金をいただいてママに向けて発信できる機会を得たので、今は無償でやっていた個人のブログ発信などはいったんお休みしています。
ママ向けのブログを書いていたことが最初の一歩なんですね!日々どんな思いで発信していたのですか?
初めての育児で悩むこともたくさんあって。そんな中でママ友にちょっと相談するだけでも気が楽になったんです。私が悩んだ末に前に進めたり、人に聞いたり調べたことが同じように悩むママの役に立てばと思い始めました。
例えばどんなメディアに記事を書かれてきたのですか?
ママのための情報サイトMAMAPLA(ママプラ)などです。パラレルキャリアに関しての記事も書いているので、一度ご覧になってください。
先ほど“経験を通じてインプットしたことは、必ず誰かのために役に立つように自分なりの表現でアウトプットするという循環を生むことが大切だと思ってます”ということをおっしゃっていましたが、ママ向けのブログ以外にもアウトプットしたものはありますか?
現在はママ向けサイトで自分で毎月のテーマなどを考えて企画をして、時には記事を執筆しているのでその中でアウトプットしています。それ以外では、必ず自分がいいと思ったものや経験などは誰かの役に立つよう自分の中に留めず口コミをあえて広めることを心がけています。
経験をアウトプットするために何か工夫していますか?また、アウトプットした結果はどうでしたか。
ママとして日常に感じていることが直接アイデアに結びついたりすることもあります。日常の些細な出来事や感情も無駄なものはないと思うので、普段からママとしての気づきを忘れないようにノートに書き留めたりしています。
あとは実際に書いた記事を読んだ友達から「読んだよ!」とか「実際に試してみたよ!」とアクションにつながった感想をもらうのが励みになったり、ランキングでも上位に入ると、自分のアウトプットしたものが多くの人に届けることができて嬉しさを感じました。誰かの人生をがらっと変えるわけではなくとも、日常にすっと入り込んで少しでも幸せだったり楽しい気持ちになれるようなエッセンスをちりばめた情報を発信して、それが多くの人に届いたという実感がやりがいに繋がります。
今の活動にすごくやりがいを感じていらっしゃるのですね。反対に、苦労していることはありますか?
仕事をする時間の捻出と、主人の理解を得ることですね。基本的にはずっと子供と一緒なので、仕事をするのは子供のお昼寝時間か、夜寝かしつけが終わってからしかありません。お昼寝タイムは1~2時間なので家事をしたり、仕事に繋がるインプットや情報収集などをするだけで終わってしまうことも。夜は子供を寝かしつけながら自分も寝てしまうこともあったり。起きていても遅く帰ってきた主人の夕飯の準備や後片付けなどをしてから、となるとどうしても深夜近くになってしまいます。でも、ライティングとかだと、ライティングの神様が降りてきた!みたいな瞬間ってあるんですよね。そういう時って心身も健康だったり、雑念が入ってこない環境だったりやっぱりコンディションがよい時なんです。
なので、たまには休日に主人に子供を預けて1人で集中する時間をとりたいところですが、主人はまだ私のこのパラレルキャリアという働き方には心から納得していなくて、仕事をしたいのなら子どもは保育園に預け、安定した正社員として企業で働いてほしいという考え方。パラレルキャリアの活動としての時間は趣味の時間のように捉えられていて、それをするなら日頃の家事などを完璧にすべき、と思っているようで…。主人の考え方もわからなくもない部分もあるので、仕事という名目で休日に預けるのは気軽にできない状況です。なので、子育てや家事:仕事のバランスは今は9:1ぐらいです。すぐに状況は変わらないと思うので、今は疲れないよう体力をつけたり、家事を時短するスキルをつけたり、家族と過ごす時間の中でもうまく時間を見つける工夫をしなくてはと思っているところです。
ご主人のご理解を得るためにはどうしていますか?
主人は「主婦ならば家のことはしっかり女性がやるべき」という考え方に近いので、主婦をしながらもパラレルキャリアとして好きなことをベースに働くとなれば家のことをしっかりしてから、という姿勢を見せなくてはと思っています。とはいえ、頑張りすぎても自分を追い込むだけなので、できる範囲でという感じで日々の家事で家族が気持ち良く暮らせるようには努力しているつもりです。
努力とは具体的にどのようなことをされているのですか?
努力といっても当たり前のことなんですが、例えば家がきれいに掃除されているとか、あたたかいごはんが食べれるとか日常の中で快適に過ごせるようにすべき主婦として最低限の家事をしているというところです。あとは休日も家族全員が楽しめるようなお出かけプランを立てたりするのも家族への気遣いのひとつです。
とはいえ、専業主婦としてただ家事と育児をするだけの生活もできたわけですよね。そういった生活に憧れる女性も一定数います。そんな中でも、活動を続けていこうと思ったのはなぜですか?何が原動力になっているのでしょうか?
私の場合は今の仕事は趣味の延長のような感覚でできているからです。フリーランスで仕事をすることで会社に所属していた時にはできなかった「自分のやりたい、好きな仕事だけを選ぶ」ということができるようになり働くということが苦にならず育児や家事の合間に楽しくできています。その活動の中で、子供と向き合う時間を大切にしながらも育児や家事だけの世界では得られなかった視野や出会いや経験などもいただくことができているのでさらに相乗効果を生んでいます。原動力はやはり「好きなことができていること」が大きいと思います。
いかがでしたか?
前回のインタビューでも取り上げた、家事や育児を抱えながらのパラレルキャリア活動は時間管理と家族の理解があってこそなのだと改めて感じるお話でした。
続く後編(4/15公開予定)では、脇若さんの今の考え方や生き方を作るに至った背景など、内面にも詳しく迫っていきます。どうぞお楽しみに。
#パラレルキャリア #働き方 #主婦 #育児 #ママ
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