多言語環境化での円滑なコミュニケーション方法について!
皆様こんにちは!
今まで人と会話をしていて、相手に自分の言いたいことが上手く伝わらなかったことはありませんか?
私は日本人同士でも外国人と会話をしていても、自分の言いたいことが伝わらなかった経験が多々あります。
皆様も、日本人同士であっても言いたいことが伝わらず、
情報伝達が上手く行かなかった経験があるのではないでしょうか。
そのため、文化や言語の異なる人材が活躍する、
多言語環境化でのコミュニケーションはより一層難しく感じると思います。
そこで、今回は多言語環境化での円滑なコミュニケーションに重要な、
「やさしい日本語」に重点をおいて説明させていただきます!
さらに、「やんしす」(YAsashi Nihongo SIen System)についてもご紹介いたします!
やさしい日本語とは?
やさしい日本語とは、難しい日本語をシンプルな表現に言い換えて外国人にも分かりやすい日本語に言い換えることです。
やさしい日本語の作り方
まず、この一文を「やさしい日本語」に言い換えてみてください!
「在留カード以外は必要ありません。」
この文章は次のような「やさしい日本語」に言い換えられます。
↓
↓
↓
「在留カードを持ってきてください。」
このように、一見問題なく伝わりそうな文章も、やさしい日本語に言い換えると、より分かりやすくなります!
では、やさしい日本語に言い換える手順を説明いたします。
① 日本人にも分かりやすい文章にする
② その後、外国人にも分かりやすい文章にする
これだけでは、やさしい日本語に言い換えるのが難しいと思うので、
言い換えるポイントを続いてご説明いたします。
① 「日本人にも分かりやすい文章」にするための3つのポイント!
・シンプルな表現に言い換える
例:「大きな地震が発生するなどした場合、安否の確認、見舞い、問合せなどで電話がつながりにくい状況 が起こることがあります。」
やさしい日本語→「地震が発生した場合、電話が繋がりにくい状況が起こります。」
・外来語(カタカナ)は極力使わない
外来語(カタカナ)は、原語と意味や発音が異なる場合があります。
そのため、「ガス」や「テレビ」のように外来語以外に、適切な語がない場合のみ使用します。
例:コンセンサス→合意
スキーム→計画
・複数の意味に受け取れる表現や、曖昧な表現は使わない
例:「くらい」「ごろ」「など」「結構です」「大丈夫です」
② 外国人に分かりやすい文章にするための4つのポイント!
・ふりがなを振る
ふりがなを振る際は、漢字の上部に入れる場合や、漢字の後ろにかっこ書きで読みを入れる場合もあります。
例:在留(ざいりゅう)カードを持(も)ってきてください。
・二重否定の表現を使わない
例:「ないわけではない」→「ある」「〜が必要」
・受身・使役表現を使わない
例:「課税されます」→「税金(お金)を払います」
・丁寧語を使う(ですます調に統一)
例:「お越しいただく必要はありません」→「来なくてもいいです」
やんしす(やさしい日本語支援システム)のご紹介
上記でお伝えしたポイントを全て意識しながら、やさしい日本語を書くのは一苦労だと思います。
そこで、活用したいのが、「どこがやさしくない日本語なのか」を教えてくれる「やんしす」というシステムです。
▼こちらから「やんしす」をダウンロードできます。
「やんしす」の使用手順!
1.チェックしたい単語や文章を入力し、画面右側の「評価」ボタンを押します。
2.すると、どこがやさしくないのか、やさしい日本語の例文と共に教えてくれます。
3.難しいと指摘された箇所を直していくと、やさしい日本語の完成です!
今回は、「やさしい日本語」と「やんしす」について説明させていただきました。
外国人人材と会話をする際や、文章を書く際には
ぜひ、上記のやさしい日本語に言い換える際のポイントや「やんしす」を活用してみてください!
▼参照資料・ウエブサイト
出入国在留管理庁, 文化庁(2022年8月)「在留支援のためのやさしい日本語ガイドラインhttps://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/pdf/92484001_01.pdf(参照:2023年11月21日)
杉田昌平, 長岡由剛, 阿久津大輔, 「外国人材の雇用に携わる方のための在留資格外国人雇用労務士公認テキストブック」, KTC中央出版, 2022年8月
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