レイニーデイ・イン・NY
雨の降る中観てきました。
ティモシーシャラメがウディアレン作品に出る!?しかもエルファニングとセレーナゴメス!?と、聞いた時からワクワクしていたのですが、#metoo 運動でウディアレンの過去の悪行が蒸し返され公開延期に。日の目を観ることができないかと思いきや、なんとか公開できてよかったです。
もちろん、彼のしたことや、社会規範に反するのはいけないけど、作品に関わった99%の人は関係ないわけで、作品に罪はないんだよなぁという個人的見解。なので、「やまとなでしこ」の再放送も万歳です。
さて、ウディアレン節全開の、いつもの好きな映画でした。小うるさい男とわからんちんの女、が色んな人と出会って、少しの哀愁と成長があるラスト。
白眉なシーンをひとつ。ティモシーシャラメがセレーナの家に寄った時、ピアノでeverything happens to me を弾き語りするのですが、このシーンがあまりに美しくて息を飲みました。やさぐれシャラメ、美しい。歌声も素敵。最高。まるで中世絵画のような。「君の名前で僕を呼んで」のラストシーンに匹敵する美しさでした。
もちろん、ラストシーン、雨降るセントラルパークの時計の下で彼女を待つシーンも最高にロマンチックで素敵です。
あと、タバコを吸うシャラメ、ピアノバーで1人飲んでいるシャラメ、エルファニングとセレーナゴメスのミニスカ、ポーカーで馬鹿勝ちしてもやるせないシャラメ。美しい。
この映画、シャラメの生態が明らかになるにつれて、昔好きだった人にそっくりでちょっと胸がギュッとなりました。
東京生まれ東京育ち、多分そこそこ裕福で、本や美術、音楽の知識が豊富。良いものにたくさん触れてきたであろう教養。余裕があって、「どうでもいい」という優しさ。田舎の大学に行っていて、海外経験が豊富。
シャラメみたいに、息が止まるほど美形ではなかったけれど笑
好きとも言えず終わったけれど、彼と行った美術館、歩いた街は今でも良い思い出です。
と、この映画も好きだった彼も、裕福な人って良いものに触れているんだなぁということに気がつかされます。私は大人になるまで美術館に行ったことがありませんでしたものね。
「君の名前で僕を呼んで」のピュアシャラメも圧巻ですが、「レディーバード」「ストーリーオブマイライフ」そして今作のクズシャラメも最高です。
ウディアレンって84歳なんですね。あと何本作ってくれるかしら…。イーストウッドが90歳ですけど、ここ数年毎年1本公開してるから、あと5本くらいは観られるかな…。
最後に、この映画を見て思ったのは、ケータイってロマンチックじゃないということ。ウディアレンがケータイなしで恋愛してきた世代だからかもしれないけど、全然出てこないんですよね。ケータイを中学生の時から持っていた世代からすると、ケータイなしの恋愛なんて想像できないんですよ…。
私も、都内で素敵なピアノが聴けるバーを探したいと思いました!!