写真のキャプションってすごく大事1
短文だから書けるだろうと軽く考えていると大失敗。キャプションの良し悪しで本の売り上げが変わる⁉
編集の仕事を始めてつくづく実感したことは、「長い文章より短い文章のほうが何倍も難しい」ということ。駆け出しの頃はとにかくデスクに文章を「削れ、削れ」と指導されました。
短い文章の代表といえば写真のキャプション。
キャプションって思っている以上に大事なんです。特に私のガイドブックのようにビジュアル重視の本では。写真集を作る予定だったり、出版社に持ち込みを考えている方は、キャプションは命を張って書いてね❣
本屋さんで手に取った本を、「買おう」と即決でレジに持っていくことは稀だと思います。
たいていは、「面白そうだなぁ」と思っても、とりあえず定価を確認したり、パラパラ中身を見て、一旦置いて本屋を一周しませんか?
雑誌コーナーや新刊本を見ながらも、「あの本、買って帰ろうか、どうしようかな」なんて考えつつ一周。そして戻って、もう一度改めて本を開いてみる。
すると……、
「あれ?思っていた程では……」ってことない?
一目ボレと同じ感じ。恋焦がれて付き合ってみたら「思っていた人と違う」っていう、アレ。
本屋さんを一周しているうちに、「あの本、欲しいなー」なんて気持ちがムクムクと膨れ上がって、本来の評価より高得点である錯覚が起きるのです。でも80点は80点。
ところが本屋を一周しているうちに100点のような気持ちになっていて、再度見たらやっぱり80点。なんだか点が下がったみたいに感じちゃう。
すると、「ま、いっか」って買ってくれないかもしれない。
↑ぎゃーー、これは著者としては避けたい!! 自分で言っちゃいますが、ぜひアフリカで活用していただきたい良いガイドブックなんです!買って~♪
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本を買うか買わないか迷ったとき、じっくり中味を見ませんか?
そのとき多くの人が見るのが、
①帯
②目次
③はじめに
④キャプション
この4つは本を作るとき全身全霊で書き上げるべき項目です。ビジュアル重視の本であれば④のキャプションは特に目がいきます。私のガイドブックはややビジュアル系。本屋でパラパラめくりながら写真に付いたキャプションを読む確率は高いのです。
これは気合を入れて書かなくてはならない!!
キャプションには写真の説明を書くケースが多いのですが、それでは魅力不足。写真を見た人が直感的に感じたこと、想像したこととは別の、著者だけが知っていることや一番伝えたかったことを書く。すると、
「へーー、そうなんだ!」
「なるほどね~」
って、ぐぐっと深みが増しますよね。
私の場合、読者の方々から「~~について教えてください」という問い合わせをしばしば受けるのですが、たいていは「『まるまるサファリの本』の〇ページに書いてあるので、読んでください」とお返事すれば解決します。
ちゃんと本の中で解説しているのですが、知りたい情報がどこに書いてあるのかが分からないようでなのです。
そこで、読者様からの質問が多い大事なことは「キャプションに書け!」と心得るようにしました。目につきやすいから。
本屋でパラパラと本を見たときも、無意識にキャプションに目がいくので、「あ、知りたいことが書いてある。この本、いいな」ってね。
キャプションって大事。
次回は実例をもってお話します。
写真のキャプションってすごく大事2
写真のキャプションってすごく大事3
写真のキャプションってすごく大事4
『まるまるサファリの本』編集の裏ばなしが全部読めるマガジン
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