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サバンナの脇役達 トムソンズガゼル

トムソンズガゼルの赤ちゃんって感動的に健気
写真のキャプションについて書いたページで「ガゼルの赤ちゃんって健気」というエピソードに触れました。
トムソンズガゼルの赤ちゃんは生まれて間もなく母親と離れて、たった一匹で健気に生き抜くのです、という話。
―――見たい!そんなガゼルの姿、ぜひ見てみたい!
さぁー、取材開始です!

段取り8分仕事2分。取材の前にまずは下調べです
ガゼルの赤ちゃんっていつ生まれるの?
まずはそこから。

・赤ちゃんっていつ生まれるの? 
・どこで生まれるの? 
・どんなところに隠れているの?

調べてみると出産シーズンは“雨季の前”という説が多い模様。2月下旬~3月頃かな? 現地ガイドさんに聞くと、「赤ちゃんは2月がラッシュかな」とのこと。

場所は比較的開けたところで産む模様。インパラはヤブ地で産んでいるのを見たことがあるけど、トムソンズガゼルはwebに上がっている幾つかの動画では草地で産んでいます。もともとインパラと違ってヤブ地にはあまり入っていかないし、多分開けた草原で正解かな……。
さて、机の上ではここまで絞るのが限界。とにかく行ってみないと。
そんなわけでやって来ましたケニア!2009年は3月初旬です。

3月の草原は赤ちゃんたっぷりでした♡

甘かった (´;ω;`)
こっそりと身を隠しているガゼルの赤ちゃんなんて、なかなか見つからない。そもそも私達よりよっぽど鋭い臭覚や聴覚を持つジャッカルやチーターから身を隠しているんだから。
いくら季節や環境が分かっても、ガゼルの赤ちゃんを探すのはそう簡単な話ではありませんでした 。

一方で草食獣の赤ちゃん達を観察していると発見もありました。
トムソンズガゼルの赤ちゃんは1人ぼっちで身を隠すけれど、インパラやウォーターバックの赤ちゃんは複数が集まっているのです。この方が安全なのかな?

インパラの赤ちゃん

調べてみると、インパラ達は鳥のようにクレイシュを作るようです。クレイシュって直訳すると「幼稚園」。子守り役のメスがいて子供達の面倒をまとめてみるのです。
どうぶつの種によって、子育ても様々なんですね。

その時はあっけなくやってきました!
ガゼルの赤ちゃんを探し始めて11年。2020年3月のことです。
「ガゼルの赤ちゃんがいるよ」
通りすがりの別の車のドライバーさんが教えてくれたのです。
え?え?どこどこ?
私達のドライバーも分からない様子。そりゃ、ガゼルだって敵に見つからないように必死に隠れているんだもんね。

あ、いたーーー!可愛い。本当に小さく小さくなってる。

生まれて間もないトムソンズガゼルの赤ちゃん

お母さんはどこだろう。見回して見える範囲にトムソンズガゼルの姿はありませんでした。それにしてもうまく隠れています↓

分かる?
ここでーす

上手く隠れているけれど、ここは道路の端っこ。ちょっと心配です。
サクっと写真をとってこの場を離れました。
少しドライブするとトムソンズガゼルの群れがいましたが、あの子のお母さんはこの中にいるのかな。

トムソンズガゼルの群れ 

お母さんは1日に数回、赤ちゃんにおっぱいをあげるために戻ってきます。それまで赤ちゃんはジャッカルやチーターが現われようが1人でジッと静かに生き延びなくてはならないのです。
トムソンズガゼルの赤ちゃん、健気でしょ? がんばれー!

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