きのこ散歩*2020/8/18山はカラカラ
お盆前後は日本中酷暑で命の危険を感じるほどでしたね!
私もたった2日間だけの夏休みとは呼べない(もっと休ませろ)有休をとりまして、気温が少し落ち着くとの予報のこの日に久々のきのこ観察に出かけました。
我が家のあたりは毎日夕立が降っているので、多少はきのこがあるだろうと踏んでいたのですが……。
山はカラカラ、きのこ全然ない!!
あー……
目に付くのはこの子ばっかり。
これは冬虫夏草と言って虫に寄生するきのこのなかまです。このオレンジ色が目立つ冬虫夏草はカメムシタケです。これを引っ張り出すと、土の中から子実体に繋がったカメムシが出てきます。(エグイので写真は割愛)
うちの方の山はどこもカメムシタケが山ほどいるんですよね。都会の人は珍しがるんですが、一度見つけるとやけに目につくのでまたお前か!となる訳です。
あ。赤い傘がかわいいイグチがいました!やったー!
同定のために裏側や柄や基部も観察しましょうね。
……ん?どうした?何故ぐるっと一周巻いた?
きのこは障害物などがあるとそれを避けるので、変な生え方している子が多いですが、それにしたって珍しい生え方をしています。何があったんでしょうね。
それはさておき。
赤い傘がひび割れていて4cmほど
管孔(スポンジ状の傘裏)は黄色
柄はピンクの繊維紋があり赤い点々がある
基部は白い綿毛状
傷つけても変色しない
上記の特徴を持つものは、ミヤマベニイグチです。見た瞬間にひび割れた赤い傘の質感からミヤマベニイグチかコウジタケかなと当たりをつけていたんですが、家に帰ってから図鑑を調べると微妙に特徴が違う!なんて可能性があるので、観察は先入観を持たずに詳細にしなければなりません。
思い込み、ダメ。ゼッタイ。
特に初心者のうちは頭に入っているきのこの種類も少ないでしょうから、知っているきのこに無理やり当てはめるっていうのはやめましょう。あ、私も初心者に毛が生えた程度なんですけど(笑)
足元の朽木に小さ~いきのこが出ています!傘が5mmくらいです。山はカラカラで大きいきのこは全くありませんが、こうした極小きのこは何かしら発生しているのです。
マクロの世界って幻想的。小さなきのこを撮影していると見える世界が変わり、ハッとします。アリンコってこんな世界で生きているんだな。
あまりに小さなきのこは、情報がないことが多く同定できません。これも不明種としておきます。
先ほどの小さいきのこの傍にあった別の朽木に黄色いものがべったりとついています。これは……。
変形菌のヘビヌカホコリではないでしょうか。
変形菌とは、粘菌とも呼ばれる菌類で、アメーバのように自力で移動し、きのこのように子実体を形成して胞子を撒いて増える、不思議で魅力的ないきものです。
胞子を出し終わったところで形が崩れてしまっているのが残念です。少しだけ網目状になっているところがあったためヘビヌカホコリとわかりました。もっと若いうちだとツヤツヤした網がきれいなんですよ。
さて、だんだん暑くなってきました。今日の予想最高気温は33℃のはずなのですがそれにしては暑くないか?時刻はまだ10時です。普段ならお昼頃まで散策するのですが……。
温度計を見るとなんと34℃。
天気予報外れてるじゃん(笑)無理せず帰りましょう!!きのこもないし!!そうだジェラート食べに行って帰ろう。
きのこ散策はあきらめも肝心です。