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ネオ狂言「ポルチーニ」を見てきた
先日新宿御苑にて狂言「茸」目当てに薪能を見に行き、大変面白かったので、また行きたいねと話していました。
薪能のレポート記事はこちら↓
また行きたいねー……のすぐ後に、菌友さんからこんなのあるよと情報が。
ネオ狂言?ポルチーニ?赤塚不二夫?イタリア仮面劇?なんじゃそれ?
ネオ狂言、見てきた
というわけで、行ってまいりました国立能楽堂。
実は情報くれた菌友さんがお仕事で急遽来られなくなるというハプニングもありましたが、他のメンバーは無事にみんな集まりました。
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伝統狂言「茸(くさびら)」とネオ狂言「ポルチーニ」の二本立てなのですが、狂言の前に解説が30分もあるという。
狂言師・小笠原由祠氏より、新作狂言を作るに至った経緯、赤塚不二夫コラボの理由、イタリア仮面劇コンメディア・デッラルテについての解説、当日使われている面が小笠原氏が打った面であることなど、とにかく頭がパンクするかと思うほど情報量の多い解説時間でした。小笠原氏の知識の幅の広いこと!!
伝統狂言「茸」
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伝統狂言の「茸」は人気の演目なので、見たことがある方も多いと思いますし、なにより伝統狂言でネタバレも何もないのでストーリーを言っちゃいますね。
人間ほどの大きなきのこが屋敷中に生えて、何度抜いても元に戻ってしまうことに困り果てた男が、山伏に茸退治の祈祷を頼むが、やって来た山伏が呪文を唱えるほどにきのこはその数を増して動き回り、ついに二人は茸に追われて逃げ出す。
見どころは、色とりどりのきのこたちと「茸歩き」と呼ばれるコミカルな動き、山伏との掛け合いです。
野村萬斎さんの「茸」よりもきのこたちが山伏の袖を引いたりしてちょっかい出してくるシーンがいっぱいあり、よりコミカルさが強調されていました。子役もたくさんいてかわいかった。
ネオ狂言「ポルチーニ」
さて、本日の本題ネオ狂言「ポルチーニ」です。
現代版の狂言、また赤塚不二夫のキャラクターとコラボしているので、衣装は着物ではなく、赤塚キャラのコスプレです。
しょっぱなから赤塚不二夫ワールド全開で、頭の中が「?」でいっぱいで、正直に申し上げますと最初はついていけませんでした(笑)だんだん慣れていくと、赤塚不二夫の不条理ナンセンスギャグのエッセンスがわかってきて、観客みんな声を出して大笑い!
そこまでやっていいの!?怒られない!?というドタバタコメディが舞台で繰り広げられていました。とても楽しかったです。
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結構古い時事ネタも含まれているので、若い世代ではわからないだろうネタもありました。(私世代でもわからないものがあった)
それから、世代関係なく幅広い知識がないとわからない小ネタも多くて、実はかなり教養を試される演目だなと感じました。もちろん知識がなくても楽しめる内容にはなっていましたよ!
これは、言葉で表現するのはとても難しく、実際に見て感じないとわからない舞台です。ぜひ、機会がありましたら見に行かれることをお勧めします!!
来られなかった菌友さん、本当に損したなー。
今は伝統芸能として少し格式が高いような印象を受ける狂言ですが、元々は庶民のための娯楽でした。このネオ狂言は、狂言本来の楽しみ方はこんな感じだったのでは?と想像させるような舞台でした。世の中を風刺した内容もありつつ、繰り返しの笑いを誘う吉本新喜劇っぽさ(いわゆる天丼)もあったり。とても自由さを感じました。
ポルチーニシチュー(カレー)を食す
ネオ狂言を見終わった後、全員お昼を食べそびれていたので、能楽堂の近くにあるカレーのお店でランチをすることに。開演前に菌友さんがお店の看板で目ざとく「ポルチーニ」の文字を見つけていたんですよね。きのこクラスタってマジできのこ関係目ざといよねー。
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ポルチーニクリームシチューですが、カレー屋さんのシチューなので、シチューというよりカレーでした(笑)ポルチーニはさほど香らないかなー、でもすごくお肉もほろほろに煮込まれていて美味しかったです!
高円寺「きのことおさけ」へ
せっかく集まったので、その後高円寺にあるきのこ料理の名店「きのことおさけ」へ。
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人気のお店なので、当日の連絡だと予約は1時間しか取れませんでした。
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ドリンクもきのこが使われたリキュールなどがあります。舞茸ジントニック、おいしかった。
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本日のホイル蒸しは、ムール貝・スティックセニョール・オソムキタケでした。ホイル蒸しと言いながらこのオシャレなラッピング!!ムキタケは汁を吸うと本当にうまい。
スティックセニョールは「柄の長いブロッコリーだね」と私が言ったら、「きのこじゃないんだから柄って言わないよ」とツッコミが入りました。
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ポテトサラダもえらいオシャレですね!!!もちろん味も最高です。
1時間なのであっという間で、お料理は2品しか頼めませんでした。……というか、直前にカレー食べてるのでお腹いっぱいだったんだけど(苦笑)
きのことおさけは今度はちゃんと予約して、たくさんのきのこ料理を食べたいです。
久々にきのこまみれな一日で、とても楽しかったです。ネオ狂言、大阪などでも公演あるようなので、ご都合のつく方はぜひ。
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