文系大学院に対する誤解 〜心理学編〜
こんにちは、Sta_noteです。
僕は現在、関西の私立大学(専門:社会心理学)から東京大学の大学院(専門:心理統計学)へ外部生として入学して研究しています。
一般的に見るといわゆる「文系」の大学院なので、周囲の同期や友達に「なんで文系なのに大学院に行くの?就職とか難しくない?」とよく聞かれたものです。
そんなこんなで周りから見ると不思議な
文系大学院、今回は心理学にフォーカスして、どのような進路をとるのか先輩や同期の経験からズバリお答えいたしましょう!
大まかな進路先
心理学の大学院に行くとなると、周りから「大学の先生になるの?」「心理士になるの?」など聞かれますが、人によっては半分正解、人によっては半分ちがいます。
まず、進路ですが、心理学の修士課程の院に行く人の進路はおおまかに3つの道があります。
1.研究者(もしくは大学の先生)になるために博士課程に進む
2.(臨床系であれば)心理士の資格を院に進みながら取得を目指し、その道に進む
3.民間企業に就職する
肌感では半分の人は1.2の進路に進み(相対的に見れば2はかなり少ないです)、残り半分の人は修士卒として民間企業に勤めます。
僕自身は3つ目の民間企業へ進む前提で院へ進むことにしたので、こちらによりフォーカスして説明していこうと思います。
「え?就職のために心理学の院に進んだのか?心理学学んだからって社会に何の役に立つんや?」
今、そう思いましたね?笑
はい、そうなんです。僕は就職のために修士課程に進みました(とは言え途中まで博士課程に行く道も悩んでいましたが笑)。また、心理学の修士に行くことで嬉しいこともたくさんあります。どんな事例があるのか、就職状況を踏まえながら説明していきましょう。
民間企業への就職は正直めちゃくちゃ強い
周りの同期や先輩は、就活を始めるや否や速攻で超有名企業や第一志望を勝ち取っていきました。逃げ恥で就活が難しいイメージもありますが、就活に強い理由は以下の理由です。
統計学を駆使して人間の行動や心理状態を分析する心理学は、マーケティングやデータ関連の実務にとても向いている学問であるから。
一言で表すならばこのような感じでしょうか。僕はデータを用いてより有益な情報を得ることを強みとしたかったことが、東大で心理統計を研究するに至った理由です。
ちなみに、周りの心理学出身の先輩は人材系IT企業や、リサーチ会社などのデータを扱う仕事で活躍されています。
院進と就活でたた迷ってるなら院に行け
どうでしたか?意外と心理の大学院も悪くないでしょう?僕は民間企業の就職を選んだので、就活の側面からお話ししましたが、研究者や心理士の道を選ぶ方も非常に多く、その進路も大変素晴らしい道です。
また、大学院は就活予備校ではなく、研究機関です(当然ですよね)。ですから、「就職のために大学院なんて!」というお叱りも当然あると思います。
ただ、大学院に進学することは一般的に考えられてるものより広い選択肢がとれることを皆さんに知って頂きたく、こちらの記事を書きました。
僕は就職と博士課程への進学のどちらを選ぶか結構悩みましたが、この悩みは本当に贅沢な悩みでした。
一つ言えることは、修士課程は行っておいて本当に損がないところだと思います。とても優秀な同期や先輩、後輩、そして先生たちと最先端の研究ができる経験は、そう多くありません。
また、その中で培ったスキルや専門性は何にも代え難いものです。一度手に入れた専門性やスキルは誰にも奪われない財産であり、不確実性の多いこの世の中で、自分を守るものとして役に立つでしょう。
博士課程まで進むと、進路はかなり狭くなってしまいますが修士課程まではそんなことはありません。もし金銭面で悩んでない場合に院進と就職で悩んでるのであれば、院に進むことをお勧めします。
心理の大学院、どんな場所か少し分かってきたでしょうか?
Sta_note