見出し画像

カカオショック2024の現状と展望

前回の続きカカオショックの現状と展望をまとめておきます。

今年日本ではキャベツなどの野菜やお米が値上がりが話題でしたが、主力産地の出荷がされていく鎮静化していくわけです。お米は新米でなんとか鎮静化できたわけです。

しかしカカオは主力産地が生産減なのがまず問題。

カカオをとりまく現状2024

カカオ二大生産地のコートジボワールとガーナの生産が壊滅的
(原因はカカオを枯死させる木の病気や違法な金採掘での土壌汚染)

カカオの木を植え替えても、木が成熟して豆を生産できるようになるまでには2年から4年かかる。

・カカオ豆の大半はいまだに零細農家によって栽培されてるので大規模生産が難しい

・欧米側の利益搾取が多くてカカオ農家までお金がいきわたらない
 (カカオで何が作られるかわからない農家も)


カカオ生産地の危機的な状況による収穫量低下の影響カカオショック"でカカオ豆価格は年初以来 2倍以上に高騰、過去最高の水準が続く

・日本は34年ぶりの円安水準で輸入価格上昇

・チョコレーㇳは世界中で愛されるお菓子で、その人気はますます高まっている(2024年世界の成長率予測5%)

国際ココア機関は8月の時点で、今シーズンの世界のカカオ生産は14.2%減の予想

米チョコレート大手のハーシーはカカオ豆急騰の影響で、8月に発表した営業利益は前年比48.7%減


・需要に関係なく商品ファンドの投機的対象になってるカカオ先物相場

現在カカオ相場は比較的落ち着いてますが、カカオ自体の生産減と需要増加いう基本的要素はかわらないので、すでに値上げの動きが出てきているコーヒーやオレンジの不作のようにカカオもこの秋以降さらに影響出てくると思われます。


メーカーはサイズ変更や準チョコレートやチョコレート菓子で原料高をしのごうと商品開発をすすめたり、コンパウンドチョコレート(カカオバター代替に植物油脂を使用したもの)の利用という流れに。

アフリカと同じ緯度のインドネシアや東南アジアのカカオベルトにカカオ調達先を変更するという流れも。

カカオベルトとは

カカオは赤道の北緯南緯20度以内、年間の平均気温が27度以上の高温多湿な場所でのみ栽培されます。カカオが生産できる地域のことで「カカオベルト」と呼ばれ西アフリカ、東南アジア、中南米が該当

すでにカカオ生産第三位はインドネシアです。

これからインドネシア産の使用が増えてくることが予想されます。

そしてカカオ高騰による10月からチョコレートの値上げが相次ぎましたが、仕入れにはタイムラグがあるので、来年3、4月には更なる値上げが予測されています。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?