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いつか作りたい場所の話

わたしのSNSをフォローしてくださっている人は聞き飽きているかもしれないが、私の夢は「縁側カフェ」を作ることだ。

あまり無理はしたくないので時間は絞るかもしれないし、休みの日程も多分作る。その休みの日は「誰かの貸切」になるかもしれないし、「大切な日を残していく日」にするのかもしれない。

縁側カフェには本も置きたいな〜と思っている。私がご飯を食べながら本を読めるほど器用じゃない(絶対によごす)ので、食事が来るまでの待ち時間だとか、食事を終えた後に本を読んで欲しいな、という思いが強い。だから、どちらかと言えば食事はプラスアルファで、私が提供したいのは、その空間で過ごす時間なのだと思う。

縁側、という場所にこだわりがあるかと言われたらそうでも無いのかもしれない。でも、庭と部屋を繋ぐ縁側という場所は、人と人とを繋ぐ開けた場所であるのもまた事実だと思うのだ。
そして、その縁側のある場所は、やはり、「和」のテイストを持つ場所であって欲しい、という願いもある。父が大工だから、というのもあるのかもしれないが、木材が生活とともにあった身としては、なんだか、木、そのものにあたたかみを感じるのだ。

今後も可能なのか、現実的に考えていかないといけないが、ちゃんと畳を使った和室も欲しい。そもそも、その夢の場所をどのくらいの敷地で作っていくのかも考えなければならないが、椅子と机が好きな人も居れば、床に低いテーブル、という空間が一般的な人もいるだろう。可能ならばどちらにも対応出来るといいな、と思っている。

畳、というのはそのまま寝っ転がれるのが最大の魅力だ。実家は大きめの部屋6つのうち、3部屋が畳なので、余計に愛着があるのかもしれない。色が茶色くなってしまうこととか、たぶんデメリットもあるのだろうけど、そこも含めて向き合いたい、と感じている。
あとは最近、障子にも魅力を感じているのだけど、現在障子文化ってどうなっているのだろう。小さい頃穴をふざけて空けたり、寝ぼけて空けたりして怒られたものだが、あの、絶妙に外の光を取り入れる白い壁は、魔法みたいだな、と思う。カーテンとどちらがいいのか、とかも考えるけど、完全に閉めたら外からも見えなくて、天気が良ければきちんと部屋を明るくしてくれる障子の良さは、ちょっと他のものには変え難いのでは?と思ったりする。

なんだかこんなことを言っていると、またなんか格式高いやたら高級な場所作るのか、みたいなことを思われそうだけど、私がやりたいのってそうじゃないよなぁ、とも思ったり。

どちらかと言えば「自治会館」とか、「公民館」「児童館」を作りたいし、子供たちがグループ学習をする場所の提供だってしていきたい。それをするために私が持つべき場所は「公共」なのか、「民間」なのかは5年とか、もしくはもっと時間をかけて、ちゃんと冷静に判断していかないとな、とは思う。たとえば、5年後に夢を叶えられたとして、その時にもしかしたら誤った判断をするかもしれないので、それは一生向き合わなければいけないのかもしれないし、一生かけても分からないのかもしれないけれど。

私は第一印象で「育ちがいいのね」と言われたりすることがあるが、それは多分違う。築年数の古い、だけど完全に和風建築な訳でもない中途半端な家の、習い事をすることも無く大人になってしまったようなタイプの人間だ。多分、人生での最大の過ちは「面倒なことに手を出さなかったこと」だ。
勉強をしたくなくて普通科の高校にいかず、通い始めた総合学科でも数学やビジネス、英語の授業は一切取らずに、好きなことだけを学ぶために短大を卒業してしまった。

そんな私の知識欲を埋めてくれたのは、図書館であり、公民館であり、児童館であり、自治会や子供会だった。今の時代、塾に行かない子供がどれだけいるのかは分からないが、塾に行かずに大人になれる道を作るのは、きっと、子供だったことのある大人たちの役目ではないだろうか。

周りの人に、住んでいた街にあまりにも恵まれていたことを、大人になってから深く実感する。きっと、私の過ごした環境はどこにでもある当たり前ではなかったのだ。
染物体験も、かご作りも、お菓子作りも、私は全部、自治会や公民館や児童館で体験して、それが、今の私の興味関心を形作っている。
お仕事体験をできるこどもフェスティバルも、地域の小さなお祭りと4年に1度の大きなお祭りもそうだ。ひとつひとつは小さな、ほんの一日の思い出でも、そこでの経験が、大人の私に繋がっている部分も大きいのだ。

いまはまだ、ただの夢だけど、たとえばお金を貯めて、仲間ができて、きっかけを見つけて、夢から現実にできる時、目先のことだけではない、自分と、これから生きていく未来の大人たちのことを考えられる私でありたい。

サポートを下さった方、私の言葉をほんの少しでも好きだと思っていただき大変嬉しく思います。美味しいご飯か、魅力的な本か、大好きな映画に。