フランス・季節の仕事~葡萄摘み④休日のコルマール散策~
週末になると、住み込みで働いているフランス人達は、それぞれの家へと帰り、思い思いの休暇を過ごした。
静まり返った部屋に残ると、何だか寂しい気持ちになったが、丁度オーナーがコルマールのマルシェに買い出しに行くと言うので、駅まで送ってもらい、散策することにしたのだった。
コルマールは、これで2回目だった。
初めて旅行で訪れてから、5年の月日が流れていた。
今回は一人で散策だ。
私は、このフランス滞在中、どこかへ行くと必ず最初に行くところがあった。Office de Tourisme(観光案内所)だ。私は根が小心なのか、日本のガイドブックを道端で広げるのは”いかにも”な感じがするので、極力避けたかった。それで、観光案内所に行き、地図をもらい、その街の見どころを案内所で聞いたらチェックしてもらい、それを元に散策する…という流れだ。
その方が、ちょっとフランス語を話すきっかけにもなるし、旅を満喫している気分で楽しかった。
それから、観光案内所に行くと、必ず最後に聞かれることがある。
「Nationalité(出身国)」だ。
しかし、ワーホリ後半になると、お国ではなく
「Département(住んでいる県)」を聞かれるようになった。
フランス語が板についてきたのかな、とポジティブに考え、喜んだのだった。
ここで、残念なことに、写真に入れたコメントだけが手がかりで、ほとんどのことを忘れてしまっていることに気付く。
葡萄摘みで住み込みをしている時は、インターネット環境がなかった為、ノートに日記を書き始めていたものの、仕事が終わった後は、仲間とピンポン(卓球)やカードゲームをして遊んだり、飲んだりとしていたので時間はなく、部屋に解散した後は、疲れ切って爆睡…。
最初は遠慮していた私ではあったが、打ち解けてからは、沢山動画を録ったり、写真を撮ったので、それは本当に良い思い出として今も残っている。
そんな訳で、記憶が曖昧ではあるものの、写真が沢山あるのでこちらをどうぞ。
街に出たら、訪れる所 第2位。美術館。ウンターリンデン美術館。
アイアンの看板フェチの私は、街で可愛い看板を見かけるとすぐに写真を撮ってしまう。美術館の中には、昔の看板がずらり。
こういったアイアンの看板が素敵な街並のアルザス。鉄の産地ならではなのかもしれない。(私の勝手な想像)
↑葡萄は古代ローマ帝国の支配下にあった頃から栽培が始まったとか。
↑ 大きなクッキー型。昔アルザスを訪れた時、スフレンハイムという小さな村で自分用に小さな可愛い木のクッキー型を購入したことがあった。
ルーツが気になって、(今になって)調べてみたが、詳細は知られていなく、ドイツ・スイス・アルザス地方辺りで中世初期から存在していたらしい。
Springerle(スプリンゲル)という、白い、アニスの香りのするクッキーの型で、クッキーの模様は祭事(クリスマス・イースター等)をモチーフにしているらしい。そして、型は、洋梨の木を使用しているらしい。※moule wikipedia : Moule à biscuit /Springerle 参照(フランス語)
”らしい”ばかりで申し訳ない。Wikipediaでも起源はinconnue(知られていない)とある。要は、ドイツ近辺で中世初期からあるクッキー型というと良さそうだ。こういうのは調べると奥が深くて面白い。
フランス菓子は華やかなイメージがあるかもしれないが、素朴でシンプルなお菓子も沢山ある。そういうお菓子との出会いは、楽しく、ワクワクする。
HELMSTETTER(エルムステッター)にて。
テラスでケーキを食べながら、隣のテーブルのマダムと談話。
心和むひと時。
帰りはバス。美しく素晴らしい景色…。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?