るろうに剣心 最終章 The Beginning
【映画感想文】
東京の映画館は4月26日~5月末日まで休館で、6月1日よりひと席ごと間隔をあけて、時短営業での営業再開となりました。
早速『るろうに剣心最終章 The Beginning 』「追憶編」を鑑賞しに行ってきました。🏃4月に公開した「人誅編」とセットのお話ではありますが、時代背景は異なります。やっぱり「追憶編」は傑作編でした!
以後、多少のタネバレを含むので知りたくない方はご注意ください。
✳
時は1864年尊皇攘夷の風が吹きあれる幕末、島津藩に潜入した剣心のシーンから始まります。
この前NHK大河『晴天を衝け』で一橋家の家臣の平岡さんが暗殺され、新撰組による池田屋事件が放送されていましたが、それも1864年のこと。
剣心(佐藤健)は、長州の桂小五郎(高橋一生)と高杉晋作(安藤政信)が募った尊王攘夷派志士として倒幕を目指していました。
京都の旅籠池田屋を拠点にし、長州の隠密として人斬りをする剣心の前に、雪代巴(有村架純)が現われます。巴は押しかけ的に池田屋で働きだし、剣心と共に過ごしてゆきます。
でも、ここは池田屋。
ほどなくして池田屋事件が起きます。ここで、新撰組三番隊組長 斎藤一(江口洋介)も登場!実話を絡めた、こんなことが、もしかするとあったのかもしれないと思わせるスピンオフ感のある剣心と斎藤の初対面のシーンは、ファンとしてはうれしい。るろ剣の全作品に出演しているは、剣心の他は、斎藤さんだけじゃないかな?
幕末では敵同志でありながら、「平和な世」を作りたい2人。作品ごとに敵・協力者・味方と立場を変えながら一定の距離感とリスペクトを持ち、幕末・維新を生き抜いた2人のはじまりにジーンとする。
このまま池田屋に居ては、また襲撃されるかもしれない剣心に、桂小五郎は巴と夫婦になりすまし、京都の外れに身を隠せと命じます。この辺で巴の着物の色味が変化していきますが、言葉を使わずに巴の気持ちの移ろいを感じれるいいシーンでもあります。
巴は1作目で高荷恵(蒼井優)が剣心の過去を訊ねた時に、回想シーンで登場した女性であり、剣心が戊辰戦争後に不殺を誓いをたてるに至った妻でもあります。剣心と巴に何があったかは、これまで明かされてこなかったけれど、本作で明らかとなりました。
巴がセリフをつぶやくたびに、これまでの剣心の眼差しに紐付いてしまい目頭を熱くさせる。
わたしの命にかえても
あなたを守ります。
一番刺さってしまったこの台詞で聞いて、連想したのは
第二次世界大戦で神風で散った若者たちのこと。
君が飛び降りるならと歌う
初音ミクのYouTube動画
新生児ICUで未来を約束されていない吾子の手を握る友の背中
良いとか悪いとかは、別にして、「命にかえてもあなたを守る」のシチュエーションは、最大限の愛だと感じてしまいます。
160年前だって今だって。
黒船のペリーさんは来日するにあたり、「日本」を書いたシーボルトさんからお手紙をもらいました。
日本は法律の整った優れた文化を持ち、何より熱意と向学心に満ちた知識欲を持つ国民だから武力で制圧しないでね。と
Amazon創設者のジェフ・ベゾスさんはいいました。
賢い人になるより、優しい人になるほうが難しい。と
どんな時代でも、平和な暮らしを守るために、いつでもきびしい選択をせまられた歴史があります。
情報は裏付けを持ってできるだけ賢く、そして人や世界に優しい選択をしたい。
映画の帰り道
そんなことを思いました。
今回エンディング曲は
ONE OK ROCK
Broken Heart of gold
ちなみに、司馬遼太郎「燃えよ剣」の新作映画が今年公開予定です。幕末好きの方は、そちらもぜひチェックしてみてくださ~い。
おまけ
映画鑑賞後に寄ったリンツの抹茶チョコドリンクです。富士山と高級抹茶につられて頼みました。
でも、いつも通りのオレンジの方が好きでした。
いつも読んでくださり
ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶