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【め】迷路と名刺とメアリー・ポピンズ
五十音一文字ずつから三つの言葉を選び、自分語りをしています(五十音ブログ)
迷い続けて
ときどき、ふと、
人生は迷路みたいなものだなぁ、と思う。
懸命に歩いた先が行き止まりだったり、
気がつくと元の場所に戻っていたり。
この道がどこに続いているのかも
わからない。
それでも、
いくつかの迷路はゴールにたどり着いた。
今は人生における何度目かの迷路。
一歩一歩面白がっていれば、
ある日ゴールはやってくる。
そのとき見える景色が
くすんでいても
輝いていても
私はまたきっと歩き出す。
迷い続ける自分を
こんなにも受け容れているのだから。
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一つずつ花開いて
2018年に、会社にパラレルキャリアを申請した。面白そうな道を、堂々と歩いてみよう、という感じ。
許可が下りたあと、私はPoints of You®︎の名刺を発注した。
Points of You®︎の名刺は、裏面をカードから選ぶことが出来る。黄色い花の写真は、先輩のトレーナーから「ちょっちょのイメージ」と言ってもらったもの。
明るく思い切り咲いている花のまわりに、これから開きそうな蕾と、まだ固いままの蕾がある。背面の濃いグリーンも豊かな慈愛を想像させる。
100枚頼んだ名刺がそろそろ無くなりそうだ。ほとんど友人に配ったとはいえ、それだけPoints of You®︎を語ったということ。
そして、計算式だけでいえば3日に一度は誰かと会っていたことになる。10ヶ月で100枚はそんな数字。
ちょうどいいなぁ。
このスピードはちょうどいい。
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私の一番
私が一番好きな本は『風に乗ってきたメアリー・ポピンズ』である。迷路を歩いているような気持ちを初めて感じた小学4年生のとき、この本に出会えたのだった。
私の母は、情に厚く気風が良くまあまあモテて。シングルだからモテることに問題はなかったのだけれど、母親の恋愛というのは子どもにとってはいささか居心地の悪いものだった。
ただ、そうはいっても、私は母のことを親というよりも一人の人間として見ていたので、不満があったわけではない。
気に入らないのは母に好かれたいオジサンたち。「俺が教育してやろう」ってな態度の威圧的なオジサンもさることながら、「ちょっちょちゃん、好きなおもちゃを買ってあげるよ」とおもねるオジサンが不愉快だった。
それにも増して嫌だったのは自分自身だ。子どもらしくおもちゃを喜ぶでもなく、子どもっぽく不愉快をあらわにするでもなく、だからといって大人を気取って愛想よくするわけでもなく。
中途半端な自分が嫌だった。
そんな時にメアリー・ポピンズに出会ったのだ。
映画『メリー・ポピンズ』のジュリーアンドリュースは朗らかな場面もあるけれど、原作のメアリーはとにかく笑わない。機嫌のよい顔をしない。媚びない。
最初は、摩訶不思議なことを起こせるのがメアリーの強みで、だからこそつんけんしていても関係が成り立つのだと思っていた。けれど、何回も何回も繰り返し読むうちに、不思議なことも素晴らしいけれど、もしメアリーが何も出来なくてもジェーンとマイケルはメアリーのことが好きになっただろうと思うようになった。
そのことが、自分の言動に苛立っていた私にヒットした。「私は、愛想よく出来ないんじゃなくて、愛想よくしたくないんだ。愛想なんかよくなくても、分かってくれる人はきっといる」と。
いま考えてみれば、都合の良いこじつけとも思えるけれど、当時の私にとってメアリーの存在は救いだったのだ。
空想好きで感情の起伏が激しくそばかすだらけの私は『赤毛のアン』に自分を重ねることもあったけれど、戻るのはいつもメアリーへ。
世の中は可能性と愛に満ちていて、それに気づくのは自分自身なのだと教えてくれる。
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原作だけでなく映画の『メリー・ポピンズ』も私の一番だ。『ウォルト・ディズニーの約束』を観てますます好きになった。
楽曲の素晴らしさは、2018年3月に日本で初演のミュージカル『メリー・ポピンズ』でも堪能。次の公演を心待ちにしている。
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