蕁麻疹について
次の一歩を踏み出せなければもれなく転ぶであろうオオミチバシリ的前傾姿勢の焦りと、水中で膝を曲げずに靴紐を結び直すような苦しさを兼ね備え、ビービー言ったり、ゴボゴボ言ったりしています。ビー!ビー!ゴボゴボ!!
蕁麻疹になりました。
それだけの事なんですけども。
もしあなたが皮膚病の症状なんか調べている最中でこのnoteに辿り着いたならすみません。多くのネット記事と同じように、このnoteは嘘に塗れています。なにも参考にしないでください。調べるべきは最寄りの皮膚科に他ならない。
経緯。
9月のコントライブ後、神奈川、大阪と旅行をして夏を終えた僕は、その間に吹き飛んだ旅費を賄うべく10月11月とバイトに励んだ。首元に違和感を感じたのはこの頃。
汗だくになって洗い物をしたりの業務が続くもんだから、やけに長引く汗疹だなと思いつつも、むしろ指先にできたササクレを気にしてた。自分の手の事はそれなりに好きなので凹む。洗剤が合わないのか?とかそんな事ばかり考える。絆創膏のガーゼが水を吸って、ジュクジュクとした傷口がカサブタになれずにいるようにも思えるし、それを剥がしたら痒いし、乾くと火傷の痕みたいに突っ張った皮膚が裂けた。それを2ヶ月くらい繰り返した。
で、指先がひと通り治った12月、演劇の公演で端役を頂きまして、これまた忙しい月だった。皮膚科に行こうと思いつつ市販薬塗って放置。ニベアとか、浸透しそうな水っぽいやつは染みて染みて、得も言われぬ範囲攻撃の痛みに襲われる。脂っぽいやつが良い。それかムヒ。
原因が分からな過ぎる。乾燥か食べ物か、部屋の汚さという線もある。その可能性が出てしまうくらいには部屋が汚い。稽古期間中は部屋が散らかるね。とりあえず部屋は片づけた方が良い。
年は明けまして特に予定もない誕生日。家から数歩の銭湯に浸かって、帰って数歩、酒を飲んで終わりの日にしようかと思ったら首が痒くて、スマホの内カメで確認。
虫刺され×30 そんな感じだった。
グロすぎちゃった。僕、可哀想すぎ。誕生日なのに。
流石にちょっと不安になって調べる。銭湯の直後に出てくれた症状のおかげで、今回いよいよ原因に焦点が定まった。
とはいえ。どうも皮膚病は調べにくい。ちゃんとビックリしちゃう画像だって出てきます。ビックリ。
ほら、皮膚病になった人の近況報告noteも出てくるし。知らんがな、お前の近況。だけども、最寄りの病院を調べるべきというのは一理ある。2年くらい前に「Never Google Your Symptoms」という曲が流行ってた。やっぱりインターネットで症状を調べるのは愚か。「Dumb Ways to Die」でもある。このタイトルが思い出せなくて”Ways to Die”って検索したらこころの健康相談統一ダイヤルが出てきた。そりゃそう。0570-064-556だって。へー。覚えておきなよ。
皮膚科を調べて、いざ皮膚科。
美容系の所が多くてどこに行こうか悩む。駅前のそれっぽい所を予約。
「蕁麻疹」でした。具体的な1対1の原因は分からない事が多く、緊張した時、血流が良くなった時に発症するらしい。薬飲んで直さないと繰り返しちゃうんだってさ。行って良かった。じゃあ昔の人どうしてたんだよとか思うけど、昔の人は蕁麻疹に罹ったりしなかったのかな。
蕁麻疹って、名前カッコいい。ジンマシンっていう響きからは考えられない「お前、漢字あったんかよ」感。僕が思う似たカッコよさの言葉としてはランジャタイとかがこの仲間。蘭奢待って、香木の名前。
小児科に張られたワクチン接種のポスターを思い出す。麻疹(はしか)とか読めない漢字が並ぶ中で破傷風(はしょうふう)の「お前、そのまんまかい」感。激尖り病名、破傷風。コイツはかなりの逆張り。小児科のポスターに書かれる病名はカッコいいものが多い。
思うに、子供が必ず掛かるような病気や生活習慣病は、病名が中国からやってきて定着してるから珍しい漢字が多いんだろうな。原因が1対1対応で病原菌やウイルスが明らかになっている感染症は変異を繰り返す流行り物、ポッと出で業務的にナンバリングされるから厳かさに欠ける。そういうのは西洋で名前がついて日本にやってくる。もちろん東洋にも昔からあるだろうけど、顕微鏡を持っていない人は呪いとかで片づけていたんじゃないかな。
抗ヒスタミン剤の処方箋を頂いた。ヒスタミンの伝達を阻害する飲み薬。ヒスタミンは必須アミノ酸であるヒスチジンからできる神経伝達物質(図1)で、覚醒状態の維持、認知機能、それとアレルギー反応に関わるんだとか。これを阻害する事で炎症を抑える。(最近欝々とした生活をしているのって、もしかしたら薬の副作用なんじゃないのか?と思ったりする)
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薬局って、おもしれ~。
処方箋を貰ったらどの薬局でも使えるのは知っていたけど、ジェネリック医薬品を置いている所で買った方が安いらしい。差とかあるんだ。前からおもってたけど処方箋のシステムってパチ屋の三店方式に似てる。去年あたり、金1gが10000円を超えるか超えないかって時期にパチ屋で貰った金1gを景品交換所ではなく質屋に持って行って錬金術してる友人がいたなぁ。1ヶ月もしないうちに対策されましたけども。
カウンターの奥、ガラス越しに薬剤師さんが無数にある引き出しをガチャガチャしてる。数多ある病気に対応しているんだから引き出しもそりゃ多いよな。なんか、千と千尋の神隠しの釜爺みたいだなと思う。カートゥーンのロードランナー(オオミチバシリっていう鳥がモデル)が走る時、脚がグルグルグルって円形で表現される。そういう忙しない動き、残像の表現を物質的に落とし込んだデザインが釜爺なのか。宮崎駿も何かやっかいな病気にかかって薬剤師を待つ時間があったんだな。
たまに考える。
もしも犯罪がスポーツだったら、の世界。
強盗は盗んだ物の販売価格だけでスコア化されて合計点を競う。
そしたら、薬局はかなり穴場だと思う。セキュリティ甘すぎないか? 保険適用されてるから無意識なだけで、中々高額な物がガラス窓越しに保管されてる。現実の強盗が、本当にそれが欲しくてしょうがない人か、お金が欲しい人の2種類しかいないとするなら、薬局に強盗が入る条件としてそれぞれ、処方箋が貰えないような人、薬を転売するルートを持っている人のどちらかになる。そんなヤツなかなかいない。だから現実には薬局を強盗する人なんていない。強盗にも強盗の需要・供給曲線みたいなものがある。今日も平和、3割負担の国で良かった。全部自己負担だったら薬局の強盗も出てくるんだろうな。日本すこ。
転売するルートの線で考えると、オーダーメイドで需要が限られている商品を扱う職種ほど、価格に対して強盗の被害が無いように思える。薬局は患者と病気と薬がすべて対応していて、供給が足りてるから転売は厳しい。スポーツ強盗の世界では医療関係は総じて狙い目。
薬局よりスポーツ強盗に適したお店があるとしたらメガネ屋。
2万円くらいする商品が手に取れる形で陳列されているなんて、どう考えてもおかしい。田舎の無人販売所じゃないんだから。メガネが無い地域から来た外国人がいたら全部持って行っちゃうよ。これはデザインとレンズ(医療的な要素)が掛け合わさった為に、商品ひとつあたりの需要が薬局以上に低すぎてセキュリティが温くなっているパターン。加えて、メガネ屋なら白昼堂々強盗したとしても、目が悪い人の目撃証言しか挙がらないので、不起訴になる確率が僅かに高いことは想像に容易い。
こういう需要と犯罪の関係を体形的にまとめた研究無いの? 無いなら新書とか書いて出しちゃおう。「なぜZoffには強盗が入らないのか?」
犯罪は基本的に利己的な動機があるからフィクションの嘘くさくなさの為に動機を練れとは言われるものの、利己的ではない、ゲーム化した犯罪の中で人は何処まで悪事を働けるか、という想像は何らかの物語のキッカケになりうる。
勿論、犯罪を助長する意図は無いので現実でやろうとは思わないでください。コスパ悪いし。ただ、考える分には楽しい。こういう話をできる友達が欲しい。僕と友達になってくれませんか?
オオミチバシリのモノマネ芸人、ワキミチパシリ。