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大人の発達障害を認めるまで。

今回はやや長文なので先にtoradesu222さん癒し猫の写真使わせていただきました。ありがとうございます。
ちょっと自分としてはヘビーな内容だったなあ〜と感じたので、癒しのイメージに使用させていただきました。




 数年前、働いていた職場の上司に「頭診てもらった方がいいんじゃない?」と言われたのが始まり。

これを言われた当初はまだ、自分のこと病気って認めたくなかったなー。
もちろん、発達障害なんて信じられないし、認めたくないという気持ち。

でも当初の仕事ぶりをネットや本を読んで調べるんだけど発達障害がヒットして、虚しくなった。「自分が障害者なわけない」という気持ち。
今まで、小中高と学校に通って、友達もそこそこいて、協調性も大事にしてた。学校の成績もまあまあ取ってた(と思う。。)し、部活も部長やってたし、みたいな平均な人間だと、我ながら自負していました。

高校生の時も飲食店、結婚式場とバイトしてたけど自分に発達障害があるなんてまさかすぎて疑うよね。

もちろん、正社員とバイトじゃ違うと言われればそれまでですが。


 就職して1年目は新人ということもあり、ミスや指摘は同期と比べてさほど変わりなかった。2、3年目になり、徐々に同期と差がついてきていると感じ、先輩に相談などもしたが「自分のペースでよい」「〇〇のここが成長できている」となかなかホワイトな返しだった。
もちろん、ステップアップすべき点も山のようにあったが、社会人が大好きな報連相を大事に大事にし、進めてこうと思うのでした。この時は。

3年目の後半、もうすぐ4年目になるというときに、同期が辞め、上司が変わった。
自分の中ではそんなに大きなことではないと思いながら仕事を続けていた。が、徐々に仕事で似たようなミスをするようになり、他の人に対しての声かけなのにいちいち反応して、自分の業務に集中できなくなっていた。
仕事がちょっとスムーズにいかないなあ。と思いつつもあまり気に留めていなかった。
しかし、よくないことは続くもので、仕事の段取りが悪くなり、「これお願い」と言われたらもうおしまい。段取り書いたメモに頼まれごとを追加していく始末。断れないという性格もあいまってもう仕事が終わらない。
なんとなく、自分の周囲も書類が片付いていなかったり、散らかっていた。

計画的に仕事が終わるように計画を立てても、高圧的に来られると断れず、計画のメモも意味をなさない。
もちろん、せっかく立てた計画メモだから、「次にこれが、、」と伝えみても「そんなのすぐ終わるじゃん」、「じゃあ、いいわ。他の人に頼むわ!」となかなか威圧的。気にしなければいいのだが、またこれがあと引く後味の悪さ。
自分の言い方が悪かった、次は引き受けなければ、、、という謎の後悔と義務感。
そして恐ろしいことに 断ること=よくないこと という謎の思考が生まれる。

もちろん、そんなことを続けていれば精神的に常に緊張状態。

周囲に相談してみても「また、同じミスしてるじゃん」「抜けるところは抜きな」、「そんなこといちいち気にしてたら体がもたない」、「計画メモ?そんなんまだやってんの?書かなくてもわかるわww」「要領悪い」と。
ただただ、自分が成長できていないんだな。と悲観的に。そして、報連相するのがただつらいだけの業務と化しだす。言わなきゃいけないのはわかってるのに足が重い。さっさといえばいいのにまた、嫌味を言われるのかと嫌な想像ばかりしてワンクッション遅れる報連相。


 そんな状態での4年目の中期評価での上司との面談で言われたのが、冒頭の「頭診てもらった方がいいんじゃない?」のであった。
もともと口が悪いと言われている上司ではあったが、いつも正論を言っており、客観的に物事を見れる人であった。
それゆえに、自分にはあまりに唐突で「え?」と戸惑っていると、
すかさず「いやいや、冗談とかじゃなくて、本当に。」、
「だって、仕事でミス多いじゃん。頭に異常がないなら逆に心配だから」と付け加えられた。
何も考えられなかった。「そ、そうですね、一度、CT撮ってもらってきます」これがその時出た精一杯の言葉だった。
ミスが多いのは自分でもわかっていたが、どうしたらいいかもわからない、嫌味、怒られるかもと思い相談もできない、悔しいし、泣きそうだし、感情がぐっちゃぐっちゃ。

「頭の検査した方がいい」と言われたことが悔しさと恥ずかしさ、惨めさで職場以外の誰にも相談できず、とりあえずCTを撮ろうと決意。

結論からいうとCT上はまったくの正常。

もちろん、発達障害の相談をしに行ったわけではないのでもっと専門的なところに行ったら違う診断が出ていたのかもしれないが、その時点では正常という答えがただただ欲しかったのだ。


結局、その後はCTの結果を上司に見せ、「こいつ、本当に行ったんだ、、」と思ったのか、どうかはわからないが「頭に異常がないなら逆に心配だから」に対する返答はなく、もちろん自分からも聞けず。それ以降、何か言ってくることはなかった。


ただ、問題が解決されたわけでもなく、
突然、声をかけられたり、電話対応などで中断されるとやっていたことが中途半端になったり、最後までやりきる前に他のこと始めちゃったり。。5分前に頼まれたこと忘れてたり。
そうこうしてたら業務の合間、合間で片付けができなくて、なんか自分の周りだけいつもぐちゃーってなってたりは続いていた。
改めて書いてみると大人のADHDになかなか合致している。


結局、この後も仕事は辞めずに続けた。
発達障害の診断を受けにはいかなかったが、あの出来事を境に、自分を見つめ直すきっかけになった。

仮に、発達障害だったとして会社は自分を辞めさせられるのだろうか?それならそれでその時は辞めよう。辞めさせられるまで続けようと謎の決意が生まれた。

後に、繊細さんの特徴を診断するHSP診断を見つけ、もちろん自己診断をした。
またこれが見事に当てはまった。項目も多いので当てはまらない人いるのか?と思うぐらい当てはまったのだ。発達障害と認めたくなかったのか、実際にはわからない。


最終的に7年目で会社を辞めた。
7年も続けたというべきなのか、たった7年なのかはわからない。
働いていた期間に人の入れ替えもあった。部署移動の希望も出して配属先を変えてもらったこともあった。
他人に迷惑をかけずに仕事をできたとはけして思わない。一筋縄ではなかっただろう。


一呼吸置いてから業務に移るようにしていたから、とろくさいと思われただろう。他人には要領悪いと言われたメモも、些細なことでも心配なことはメモするのを続けた。とりあえず、業務の中途半端をなくすことから始めた。
並走して業務をこなせとも言われたが、自分の中で一個終わるごとに片付けて、次に移ることを意識して行った。
「そのキャリアでペース遅すぎ」と言われることもあったが、「ミスするよりマシだ」と思うようにして自分のペースを作った。
文句や嫌味は死ぬほど言われたし、陰でも言われていたかもしれない。が、クビにされることはなかった。自分で希望を出すまでは配置移動の話もなかった。結局は会社は良くも悪くも組織なのだと感じた。



 実際に大人の発達障害は診断が難しいらしい。CTやMRIにここが悪いです。となるものでもないようだし、結局は自己申告であるためグレーゾーンというくくりになることも多い。

となると、発達障害とわかって、協力してくれる職場はこの日本にどれだけあるのだろうか?
仮に当社には協力体制があると言っていても、そもそも、職場の人間、現場で働くスタッフに許容できるだけのキャパシティーが本当にあるのだろうか?
発達障害は障害者雇用枠に入るのか?(←ちょっと、知識不足ですみません)
”障害”という言葉に”超”がつくほど敏感な社会で果たして適応できるのか?と思ってしまう。
果たして、あの時、上司に「自分ADHDでした。」と言っていたらどんな対応をしたのかはわからない。
言わなかったことが正解だったのか間違っていたのかもわからない。
もっと働きやすい環境になっていたかもしれないし、、、ちょっと、わかんないわ。


個人的には自分は(大人の)ADHDだと思っている。
名前の通り、注意欠如・多動性障害なのだ。注意欠如でケアレスミスが続けば、場合によっては会社の損失になりうる。
片付けが苦手で大事な書類を無くしたり、提出しなきゃいけない会議資料がない!とか。家のデスクに置き忘れたり。クライアントとの約束忘れたり。
結構、致命的。



とはいったものの、発達障害でも大人のADHDのすごいところが多動性の部分で”高い活動力”、”優れた決断、発想力”として評価されることが多い。
働く上ではかなりの強みだ。
案外、悪くない特徴。ある意味才能なんだよね。

女性の多い職場だと、ヒステリーを起こす上司も少なくはない。(あくまでも個人的経験です)
男性のスタッフでも癇癪起こす人もいるのだから、それはスルーするん?ということは往々に起こる。

障害とつくから受け入れ難いし、自分でもよくわかってないし、なんとなく他人にめっちゃ協力してもらわないといけない感がプンプン匂うから煙たがられる。
場合によっては「我慢が足りない」、「努力不足」と言われることもあるだろう。まあ、そうなんだけど。なんも、言い返せねえやつです。
大人になって知らないことを他人に説明するのが非常に難しいと思うわけです。

発達障害で調べるとたいてい”治らない”って書いてあるから、もう絶望的、壊滅的な気持ちになる。
でも、大人の発達障害は案外気づかれないケースが多いので、それまで生きてきた経験値があればやれないこともないのだ。ほぼ、性格みたいなもん。だと思ってる。
よくよく、子供の頃を思い出してみたら、片付けは昔から苦手だった。
いる、いらないでしか分けてなかったし、いらないものは捨てる。よくわからないものも捨てる。ってやってたら必要なものしかないから散らかりようがなかった。部屋に対して、モノが物理的に少ないから片付けが下手なことに気づきもしなかった。

働くようになって、よくわからないものは確認しなきゃいけないし、簡単には捨てられない。ペーパーレスの時代でも紙書類は死ぬほどあるし、大事なものほど書面で残りがち。
こういった、よくわからない文化を理解するのに自分は時間がかかる人間だということがわかった。
性格はやたらめったに変えられないから、対策を立てるしかない。もう、そのぐらいの気持ちでやってます。自分は。


 最近ミス多いなって人はまずは自己診断からやってみてほしい。周囲に悩んでいる人がいれば診断を受けることを是非とも進めたい。
とはいえ、自分のように「頭の検査受けたら?」と身近な人に突然言われるのは、なかなか心をえぐられる思いである。できればこれは避けてもらいたい。メンタルがかなり落ちます。確実に。本当にADHDだったとしたら完全にオコです。怒りです。「あんた、わたしのこと障害者としてみてたんか!」とぷん丸です。きっと、逆効果で絶対受けない!とか言い出します。多分ね。

できれば、個人的には自分の性格の傾向を知るぐらいの感覚で受けてもらうのがいいのかなと思います。繊細さん気質がありそうな人はHSP診断をお勧めします。


ちなみに自分がHSPで完全に当てはまった項目は以下のものでした。
他人より思考に時間がかかる
日々、どんな失敗が起こるか考えてしまう
他人より些細なことが気になる
毎日、1人で考え事をしている
1人で休憩できないと疲れる
他人が怒られてるのに自分が言われているように感じてストレス
相手が不快にならないように色々手をつくす
創造力が豊か
ネットで調べごとしている時に話しかけられるとストレス
常に周囲がどんなことを思っているか気になってしまう
なんなら自分のできなかったことを批判しているんじゃないかと思ってしまう
他人が自分を監視してるんじゃないかと思ってしまう(仕事の時だけ)
他人より音や匂いに敏感、気になる。
涙もろい

気になる方は是非”HSP診断 チェックシート”で検索してみてください。



ここまで、お読みいただいた方ありがとうございます。
本当に拙い文章で恐縮です。

今回はあくまでも自分の体験談をもとに書いています。今回はADHDメインでの記載になっていると思います。発達障害には他にも種類、症状があり、また個人差があるので、心配な方は是非受診をお勧めいたします。


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