タバコの話
タバコが好きだ———————
が…自分はタバコを吸わない。
禁煙したわけではない。
喫煙所に副流煙を吸いに行って、ハイエナみたいなことをするわけでもない。
喫煙者を貶す気は全くないが、自分もタバコに対してネガティブなイメージをしっかり持っている。
実は一度も吸ったことがない。一口も吸ったことがない。試しに吸わせてくれる友達もいない。
恐らく今後も吸わないだろう。
もしも試しに買って吸って、合わなかったら…貰ってくれる友達もいないので処分に困る。
自分の父親が、初めて吸ったときから美味しく感じたそうなので、その子供の自分も多分ハマってしまうのではないか、というのも危惧している。
お金ももったいないし、部屋で吸えばお気に入りの本たちに煙の臭いとヤニがついてしまう。
吸える場所を探すのもめんどくさそうだし。
口臭がキツくなるし、肺や口腔内の健康を脅かすし、吸わないとイライラするなどメンタル面の健康も害される。
家族が父親以外はみんな嫌煙家だし、煙たがられるのも、風当たりが強くなるのも嫌だ。
ここまで悪口のようなことばかり書いてしまったが、本当にタバコが好きなのか…
タバコが好き…というと正確には違うのかもしれないが、以下にネガティブなイメージ以外でタバコに対して思っていることを書いていく。
しかし…自分の書いた駄文など読んでも何のためにもならないので、そんなものを読むのはやめて、ここにもっと読んで欲しいもの…推しの鳥居みゆきさんがタバコについて語っているインタビュー記事を載せておくので、そちらの方をぜひ読んで欲しい。自分の記事の続きは読まなくていい。↓
鳥居みゆき タバコは利き手で持て!”生きている狼煙”としてのタバコ論|直撃取材「#たばこのことば」
創作とタバコ
まず…マンガやアニメ、映画、ドラマの登場人物がタバコを吸っている描写が好きだ。
ルパン3世の次元大介などが、タバコを吸っているかっこいいキャラクターとして多くの人に伝わりやすいだろうか?
自分の推しである鳥居みゆきさんもタバコを吸っている。
彼女が吸っている姿は絵になるし、彼女のタバコ観を語るインタビュー記事も面白い。
「タバコひとつに対してもいろいろなことを考えるような習慣があるから面白い表現が生み出せるのかな」と考えさせられた。
かっこいいキャラクターや俳優がタバコを吸っていると、喫煙という不健全な行為もかっこよく見えてしまう。
しかし、タバコを吸っていたら誰でもかっこいいわけじゃない。かっこいい人が吸うから喫煙がかっこよく見えるのだ。ここ重要。
タバコは、フィクションにおいてキャラクターの個性を演出してくれる小道具の一つだ。
これは主観的な話だが…例えばマフィアのボス的なキャラクターが葉巻を吸っていると、威厳や余裕を持っているように見える。悪役っぽさが強調されると思う。
そして、キャラ付けだけじゃなく…例えば命懸けで戦ってボロボロになったキャラクターが、亡くなる直前にタバコを吸う…みたいなシチュエーションがあるが…
タバコは、作劇の上でも優秀な小道具だと思う。
宇多田ヒカルの曲に「最後のキスはタバコのflavorがした」という歌詞があるように、歌でも度々登場する。
タバコは、漫画や映画、ドラマ、歌、詩など…創作と相性がいい。自分はタバコのそういうところが好きなのだ。
見た目も好きだ。自分みたいに絵心がない人でも簡単に描ける、人にタバコだって伝えられるデザインをしている。
タバコの言葉
タバコに関わる言葉で好きなものがある。
シケモクである。湿気ったモク(タバコ)のことで、吸い殻あるいは吸い殻をバラバラにして葉っぱを乾かして巻き直したものを言う。
吸ったことなくても、「多分新品よりマズイんだろうな」ということは想像に難くない。
なぜモクって言うのかというと、煙を雲に見立てて、クモ→モク…ということらしい。
いわゆる逆さ言葉とか、倒語と呼ばれるものの一種だ。
モクって響きがちょっとかわいい。
ちなみにこれを書いてる今日は木曜日。
電車の中で黙々と書いている。モクモク。
喫煙具の魅力
喫煙具…特にパイプが好きだ。
自分は彫刻やオブジェ、木工雑貨などを鑑賞するのが好きなのと、収集癖があって小物にこだわる傾向があるので、鑑賞用にあまり必要のない小物を買ってしまうことがある。だからパイプに惹かれるのだと思う。
パイプは喫煙のための道具としてだけでなく、芸術品としての側面もある。
木や金属、陶器など様々な素材でできている物があるらしいが、特に木でできた物がいい。
木の持つ色味、風合いは見ているとホッコリする。
まあ…買おうとは思わないのだけど。
リラックスタイム
人がタバコを吸うのはいつか?
吸いたくなったとき?それはそう。
暇な時やくつろぐ時に吸うものだ、と自分は思う。
例えば、フカフカのソファに腰掛けて、葉巻やパイプでの喫煙をする…暖炉の前でロッキングチェアに腰掛けてパイプを吹かす…(今夏だけど)
ゆったりと時間が流れる中、体の力を抜いて味や香りを楽しむ…なんとも心地よさそうだ。
気分によって葉っぱの種類を変えるとか、パイプを変えるとか…お茶やコーヒーを楽しむのとそんなに変わらない趣味ではなかろうか。喫煙というのは。
まあ…タバコを吸うと脳はリラックスするというより興奮するそうなので、リラックスタイムかというと違うのかもしれないが。
タバコごっこ
タバコへの興味はあるけれど、経済的理由や健康的理由、友達がいないなどの理由によりタバコを吸わない、吸う気がない自分が、どのようにしてタバコを楽しむのか。
その方法がタバコごっこである。
そう名付けてその行為を行っているわけではないが、便宜上ここではタバコごっこと呼称することとする。
タバコの代わりになりそうな物を口にしながらくつろいだり、タバコを吸っている漫画や映画の登場人物を頭の中で思い浮かべて遊ぶのが、タバコごっこである。
例えばどんな物を用いているか。
・チュッパチャプス、不二屋のペコちゃんキャンディなどの棒付きのアメ
・ガム、フーセンガム
・ミンティアやフリスクなどのタブレット菓子
・高カカオチョコレート
・コーヒーや紅茶
棒状の物を口に咥える、ミントの清涼感を味わう、味や香りを楽しむ…これらの行為を通して、自分を満足させている。
ニコチンを摂取することが目的ではなく、あくまでくつろぎ、ごっこ遊びに興じることが目的なのでこれで十分なのである。
ココアシガレットは誰でも子供の頃食べて遊んだことがあるのではないだろうか。
最近あんまり売ってる所を見ない。今度また探してみよう。
フーセンガムはあまり売れないらしく、どんどん種類が減っている。数年前にお気に入りの商品が販売終了してしまって悲しい思いをした。
ちなみに喫煙所に設置してある自販機でよく売れるのはブラックコーヒーらしく、商業施設でトイレに行く途中、何気なく喫煙所の方を見たら、ブラックコーヒーだけ売り切れているのを見たことがある。
喫煙者の知り合いにも合うって聞いたことがある。
数年前に豆乳を飲みながら吸ってる人をコンビニで見かけたことがあるけどあれは合うのだろうか…?
合うのかわからんし、健康にいいことと悪いことを同時にやってるみたいで面白かったな。
「喫煙者だけタバコ休憩でちょくちょく仕事抜けてズルい」みたいな論争をたまにSNSで見かけるが…
たしかにズルい。ガム休憩とかチョコ休憩とか、コーヒー休憩とか紅茶休憩とか自分も欲しい。
まあ働いてないから休憩も何もないのだが…。
自分は多分これからも、何となくタバコに興味を持っているけど手を出さず、代替品でごっこ遊びに興じて満足していくだろう。
やたらと長くなってしまったがまあ誰も読まないしどうでもいい。
さて…コーヒーでも飲むとしよう。
終わり