この夜を越えたら
長い文章や日記を書かなくなった間、いろんなことがあったような気もするし、何にも変わっていない気もする。それくらい、日々はふつうの顔してすぎていき、辛い時間にも「絶対に終わりが来る」のだった。その無情さに救われる、何度でも。
自分が元気でいることでさえ、誰かを苦しめる可能性があるというその事実に面食らい、「感じ方は人それぞれ」と言われれば自分が話すべきことはひとつもない、と思ってしまった。誰かのためを思っても届かなくて自分が傷つくなら、そこそこの関わりに留めておけばいいのだと思った。そして、距離をとった。すると、何か大事なものからどんどん距離が離れていくのだった。
面白くない。諦めてしまっていては、何も。
自粛モードが解けていくのと同時に、なんとなく閉ざしていた心の一部が少しずつ開いてきている。
ここ数年で起きた、私にとって大きな2つのできごと。
辛い、といえば辛かったのだろうけど、そう片付けてしまうのはしっくりこなくて。
息が詰まりそうで、喉がキューっと細くなって、心細い夜があった。イヤホンがないと眠れない時期もあった。だけど、そんな日は長く続かない。そうやって眠った日でも、朝がくれば世界は綺麗だったし庭に花は咲いていた。別に大丈夫なのだ、何があっても。
うれちい