「ハリーポッターとアズカバンの囚人」(2004年)
ハリーのホグワーツ魔法魔術学校の三年目を描く。
ダニエル・ラドクリフをはじめとする生徒役の俳優たちが急におとなになっている。
監督がアルフォンソ・キュアロンになったためか、映像がシャープになり、前2作よりも洗練された印象を受けた。
冒頭ダーズリー家での様子が描かれる。
あいかわらず虐待されているハリーだが、今回は親戚のマージがひどいいじわるをする。これに対して、ハリーが逆襲するのだが、ロアルド・ダールを髣髴とさせる展開となっていた。こういうひねくれたユーモアというのはイギリスの御国柄なのだろうか。
なお、叔父のバーノンはいつもよりも優しくなっている印象だ。
このあたりの変化は今後どうなっているのか注目したい。
今回は、アズカバンの収容所を脱獄したシリウス・ブラックという男がハリーを狙っている、という事件がメインになる。
ストーリーとしては、時間を逆行する魔法を使うなど、今までとは違う要素が入っている。それでも目新しさを感じないのは、毎回同じメンバーでストーリーが進むことや、基本的には学校内部で物語が展開する(今回は近くの村が出てくるが)こと、ヴォルデモートとの戦いという大きなゴールが変わらない、というのが原因だろう。
シリーズものとしては仕方のないところだ。
製作費は188億円。
興行収入は1,150億円。
前作よりも製作費はアップしたが、興行収入は減収した。
今後どのように展開していくのか。
現代に魔法をよみがえらせた功績は大きい。その魔法をもう一度見せてほしい。
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