アメイジング・スパイダーマン
予告編はこちら。https://www.youtube.com/watch?v=6FfqHfrBAHM
スパイダーマンは何度も映画化されているので、あまり期待していなかったのですが、意外と面白かったです。
さえない高校生パーカーがクモにかまれて能力を手にいれて、ヴィランと戦う、という大筋はいつも通り。
サム・ライミ監督が手がけていた前三部作とは、恋人がMJではなくグウェン・ステファニーであることや、親友のハリー・オズボーンが出てこない、などといったところが違います。これは、別のアースの物語だからということらしいが、私はアメコミに詳しくないので、よくわかりません。アースってなんでしょうか。
ちなみに今回のヴィランはリザード。トカゲ男です。
コミカルだったサム・ライミ版に比べて、普通の高校生がスーパーパワーを手にいれたらどうなるか、というところがよく描かれていると思います。主人公のパーカーを演じたアンドリュー・ガーフィールドは、トビー・マグワイアに比べて地味な印象ですが、思春期の青年の心の揺れ動きをうまく表現していると思いました。トビー・マグワイアもけっこう地味ですけどね。目がわかりやすい。
映像もサム・ライミ版よりも洗練されて、今風になっていると思います。ただし、この場合の洗練というのは必ずしもいい意味ではなく、サム・ライミのアクの強さというのは、強みでもあるわけです。本作の監督、マーク・ウェブは洗練された映像を作ることはできるのですが、個性としては弱い気がします。言ってみれば、センスのいいデザイナーが作ったおしゃれなポスターと横尾忠則のポスターの違い、とでもいいましょうか。もちろん、サム・ライミが横尾忠則ほど個性的かというとそうでもないですが、たとえば、ということです。そういう意味での個性では、個人的にはデヴィッド・リンチ御大を挙げたいですね。
そんなわけで他の作品も観てみたいと思いました。