ネグレクトされて育ちました-中学時代④-

ただ姉を守る為に生きなければ、と思うものの
中学生で出来る事なんて何もない。

そんな鬱憤と失望と絶望を抱えて毎日を過ごし、出会い系サイトや街のナンパ男と遊んでみても、一瞬たりとも心が晴れることは無いまま、モノクロ映画のように日々は過ぎていく。

そんな男たちは決まって親との仲を尋ねるくせに
「育てて貰ったんだから、感謝しな。」
とさも訳知り顔で諭してきたり
「そんな奴、俺がボコったろか?」
とその場しのぎにすらならない陳腐な台詞しか吐いてこない事に心底うんざりして、その薄っぺらな人間性を鼻で笑ってた。

今思えば私は処世術を求めていたのだ。
私の気持ちをどう整理したらいい?
親に対する憎悪の感情はどうケリをつけたらいい?
これから先は誰を頼ればいい?
私は生きている意味はある?
私が産まれた意義はなに?

親の次に身近な大人である学校の先生に伝えてみても「貴女より大変な子はもっと沢山いる」と切り捨てられた。

他人は私の心なんて見向きもしない。
他人の目には真実だなんて映らない。
他人は他人に向き合おうとしてくれない。
他人は表面上の事で物事を決めつける。
他人は自分の物差しで全てはかる。

もう人は信用しない。
もう誰にも助けて、なんて言わない。
もう誰にも期待しない。
もう誰にも私の心に触れさせやしない。


若さを対価として差し出しても
純粋な心を提示しても
搾取しようとするばかりで答えをくれない。
もう誰にも私を傷つけることは許さない。
私は搾取する者になる、傷付けられる前に切り捨てる。
大事なモノは全て私のなかに閉じ込めて
私だけで守りきる。

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