モノクロフィルム:夏模様【心情エッセイ、夏の連続投稿チャレンジ】
夏になると、なぜかノスタルジーな曲を聞きたくなる。
動画サイトは、切ないピアノやギターの履歴で埋め尽くされる。
whiteberryの夏祭りのような明るい曲も聞くけれど
井上陽水の少年時代をじっくりと鑑賞する方が好きだった。
夏を振り返るような穏やかな曲から、夏が始まる。
私にとっての夏は、映画みたいな存在かもしれない。
夏だからと言って特別何かをするわけではなく
誰かの誘いを断って、後から夏の思い出として聞き返す。
「ここに行きたい、こんなことしてみたい」
それはいいね、きっとできるよ
感想楽しみにしてる
そう言って見送った思い出はいくつになるか。
きっと今年も、誰かの夏を見送るのだろう。
キャストになることはない、題名のない映画を今年も見るのだろう。
それでも、誰かの夏が色鮮やかな思い出なら。
私の心が、色あせた夏模様でもかまわない。