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「小沢昭一的こころ」的こころ

むかし「小沢昭一的こころ」というラジオ番組があった。
小学生の時からその番組のファンだった。
そのだみ声で、時には猥雑な話もするのだが・・・そこは昭和の文化人、軽妙洒脱に世相を切り取った・・・それがまた面白い!独特なテーマソングがラジオから流れてくると嫌なことがあっても何故か楽しい気持ちなった。

さてさて、小沢昭一大先生がもしご存命だったら、今のこの深刻な世相をどんな風に切り取ったのか・・・ちょっと想像してみた次第(昭和世代限定でご無礼致します。)


いやいや、コロナ!コロナ!と大変なことになっております・・・お上からは、緊急事態宣言とやら、これは一大事なのであります。
そこで、小生と同じく日々肩身の狭い生活を強いられている「お父さん諸君!」ご心配申し上げている次第であります。

自粛!自宅待機!はよろしいのでありますが、在宅勤務、テレワーク、ネット会議となれば、一流企業にお勤めの諸兄のお話し・・・中小零細企業にお勤めの我が同胞のお父さんたちはそうは行かないのであります。
禿げ頭の社長さんが「つべこべ言わずに出社しろ!働け!売れ!・・・さもないとうちは潰れるぞ!」と檄が飛ぶ・・・慌てて営業の電話を掛けると、電話口からは「こんな時期に営業の電話など掛けてくるな!」と強いお叱り・・・おとうさん立つ瀬がないのであります。

命懸けで、家を出るときにお母さんから「貴重なマスクなんだから、大事に使いなさいよ」と毎日一枚ずつ勿体ぶって渡される・・・「マスクを大事に使えってどういうこと?」と心で思いながらも、有難く押し頂くのであります。

命からがら、帰宅したらお母さんも子供たちも、2メートル以上は近づかない・・・夕食はラップをされ冷えた揚げ物がテーブルに・・・ほぼウイルス扱い、隔離食事・・・まあ、コロナが流行る前からの話なんですがね、今となっては模範的な生活スタイルであります。

そんな、お父さん会社帰りに居酒屋へ寄りたい衝動に・・・いやいやそんな反社会的な行動は出来ないのであります。まあ、こんな時にそんなお小遣いも貰ってはいないのでありますが・・・電車に乗る前にキヨスクで、缶酎ハイをひと缶・・・もうひと缶・・・やっぱりもうひと缶・・・車内のシートでほんのひと時の安らいだ眠りに就くのであります。

そんなマスクをしたお父さんを見掛けたとき「こんな時に酔っぱらって不謹慎だ!」なんて思わないで下さい。戦っているのであります・・・社会と会社とウイルスと・・・
がんばれ日本のお父さん!負けるな日本のお父さん!

今日のお話しはこれまで・・・おそまつ!

(タータラッタ、タータッタ、ターターター・・・お話し・・・小沢昭一・・・)

苦しい時に洒落で乗り切る、そんな江戸前の文化人・・・いなくなったな・・・

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