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「卒論 OPEN AWARD 2022」の入賞論文が決定―虎ノ門ヒルズARCHにて学生たちによるピッチイベントを開催
#卒論は大事にしまわず、オープンに。
知財図鑑は、「#卒論は大事にしまわず、オープンに。」をキャッチコピーに、学生の研究と社会をつなぐ「卒論OPEN AWARD」を昨年より開催しています。
今年度の「卒論 OPEN AWARD 2022」には、昨年度の2倍の応募があり、5月19日(木)に優秀論文発表会および最終審査会を行いました。
お招きした特別審査員陣を交えた最終審査の結果、 次のように最優秀賞1名、優秀賞3名、審査員特別賞1名の入賞と、最終選考まで選考を通過した研究奨励者を決定しました。
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最優秀賞
「読んで味わう「和菓子図像学」の研究」
糸井 康子 早稲田大学 文化構想学部 表象・メディア論系 卒業
(論文はこちら)
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〈編集部講評〉
和菓子を読むというユニークな観点から分析、分解、解析していく切り口が秀逸で、食育や伝統工芸など様々な分野に転用可能で、拡張性が高いと思われました。論文としての完成度とともに知的財産としての完成度も高く、異文化交流の理解促進などにもつながると思います。
〈受賞コメント/糸井 康子〉
大学時代に興味を持って研究していたことが、多くの人に見ていただける機会を得たことに感動しています。自分の中で描いていたものが卒業論文として誰にも読まれず終わってしまうのではなく、このような機会で様々な方に見ていただける切り口を頂けたことで、具体的に進んでいけるような、背中を押してもらえたような気がしています。
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優秀賞
「トロッコ問題における多角的考察」
太田 真爾 桐蔭学園高校 高校3年
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〈編集部講評〉
『トロッコ問題』という、答えがない問いに対し回答をあきらめることなく研究した点は、考え続けることこそが大事というメッセージ性を感じました。
〈受賞コメント/太田 真爾〉
『卒論OPEN AWARD 2022』は、コンテスト名で『卒論』と謳っているに関わらず、応募対象者に高校生も含まれており幅広い人達の多様な研究を応援する姿勢に魅力を感じました。名誉ある賞をもらえて嬉しく思います。今後もこういった研究を社会に発信し、答えのない問題に取り組む姿勢を見出してほしいです。
「エシカル消費に対する社会貢献的意識の実態」
赤堀 結・畑 香澄 東京学芸大学附属国際中等教育学校 高校3年
(論文はこちら)
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〈編集部講評〉
エシカルというキーワードに関して、企業があいまいで聞き心地のよい言葉として発信している状況をテキストマイニングで分析し、高校生の方が社会に警鐘を鳴らしている点が、健全と思い評価しました。
〈受賞コメント/赤堀 結・畑 香澄〉
私たちは3年間研究をしていたのですが、論文を学校で書くこと以外、自分たちの研究を知ってもらう機会が少なく、またコンテストでも、批判的な視点を世の中や社会に通していくことは難しいもどかしさを感じていました。こうして論文を発表できて評価をいただき、社会に発信する一歩になり、ありがたく思っています。
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「企業のSDGs活動がブランドイメージに与える影響と国際的背景を持つZ世代からの評価」
秋山 翔 立命館アジア太平洋大学 国際経営学部 卒業
(論文はこちら)
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〈編集部講評〉
2030年の達成期限に向けての折り返し地点にある昨今、SDGsとZ世代の関係性を定量的に示した論文であり、当事者世代である著者の視点や明確な意思表示も感じられました。さらなる研究や、サービスやブランドを選択する際の社会実装に期待したいです。
〈受賞コメント/秋山 翔〉
卒業論文は卒業して終わりになっているケースが多いと感じていたので、卒論OPEN AWARDの取り組みに賛同して応募しました。携わることができて嬉しく、受賞まででき、ようやく大学生活が終わったような感覚です。ありがとうございました。
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審査員特別賞
「ConvivialChat: 遠隔会話ツールにおけるテキストとスピーチの共生」
藤井 孝弘 神戸大学国際人間科学部グローバル文化学科 卒業
(論文はこちら)
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〈特別審査員講評〉
テキストするスピーチ・且つテキストが残ることで、電子契約のように、オンライン会議での口約束を残せる未来妄想が広がりました。聴覚障害者などビジネス以外へのオプションとしても有効であり、審査員でも「こうしたら良くなりそう」という議論が活発に生まれ、新規事業として評価と期待が高まりました。
〈受賞コメント/藤井 孝弘〉
研究当時は自分自身でも、どれだけ社会的な効果や評価を客観的に評してもらえるのか、不安に思いながらも書いていた部分がありましたが、こうして審査員の方に審査員特別賞として評価していただけたことで、自分の考えていたことが多くの人に伝わる機会を得たことがとても嬉しいです。
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入賞者・研究奨励者
「文学作品における人間の行動の適否
―非協力ゲーム理論アプローチによる導出―」
和田 燎雅 東京経済大学 経済学部経済学科 3年
(論文はこちら)
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〈編集部講評〉
文学を通して、創作行為における行動を経済活動の観点から測定するという点で、新しい研究領域を作ろうとする意欲が感じられました。AIによる創作など、様々な主体による作品が生まれる昨今、どんな経済合理性が採用されてくるのか興味が湧きました。合理的・非合理的行動を調和させたAI文学作品の作成に寄与する研究とも感じられます。
〈受賞コメント/和田 燎雅〉
卒論と同様に埋もれがちな文学、他にも流行歌やヒットドラマなどもそうですがこれらは一度読了・堪能すれば大体はそれで終わりです。しかしそれらの作品には学べる教訓もあるはずです。そこで埋没した作品にもう一度命を吹き込もうという思いと、文学と経済学の融合を試みて本研究に取り掛かりました。文学と経済学に秘めている潜在的な可能性を多くの方に知ってもらえれば幸いです。
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以上、6名の方々を優秀論文として最終審査会にお招きし、最終審査の結果、 最優秀賞1名、優秀賞3名、審査員特別賞1名の入賞と、研究奨励者として決定しました。
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最優秀論文、優秀論文、審査員特別賞論文は、後日、知財図鑑のサイトで研究内容を掲載予定です。貴重な論文を発表いただき誠にありがとうございました。
また、以下の方々は入賞者として選出しました。「卒論アワード2022」入賞論文として、以下に研究論文を掲載いたします。 (論文公開は入賞論文・掲載希望論文のみ行なっております。研究者と繋がりたい方はお問い合わせください。 contact@chizaizukan.com )
入賞者
「近世における遊廓空間の異界性」(論文はこちら)(補足論文)
堤淳也 東京大学卒業、東京大学大学院在学中 工学部建築学科卒業、工学系研究科建築学専攻在学中
「Twitter上の政治的文脈における分極化―リプライとハッシュタグツイートの分析―」(論文はこちら)
小岩井雅希 法政大学 社会学部メディア社会学科
「誰からどのように叱られると嫌なのか」(論文はこちら)
大島夏美 早稲田大学 人間科学部 健康福祉科学科
「HoloLens 2を用いた動物外科手術支援ARシステムについての検討」
嶋田真美子 津田塾大学 学芸学部 情報科学科
「砺波散村の発生要因と持続要因の考察」(論文はこちら)
二上匠太郎 早稲田大学 創造理工学部 建築学科
「COVID-19下における飲食店時短要請の効果の検討-企業間の異質性を考慮して-」(論文はこちら)
星合佑亮 東京大学 公共政策大学院 経済政策コース
「性別・性格的側面と概念的流暢性の関係に関する研究」(論文はこちら)
大平涼香・池上朱莉・玉川雄基・箭内文葉・生熊奈帆 武蔵大学 経済学部 経営学科
※ 研究に対するお問い合わせは下記よりお問い合わせください。
contact@chizaizukan.com
開催概要 卒論 OPEN AWARD 2022
最終審査会場 虎ノ門ヒルズ インキュベーションセンター ARCH
最終審査日 2022年5月19日(木)
特別審査員
森ビル株式会社 営業本部 オフィス事業部 企画推進部 ARCH企画運営室 リーダー/佐々真康氏
アンカースター株式会社 データディレクター・データサイエンティスト/黒柳茂氏
エイベックス・ビジネス・ディベロップメント株式会社/松木友茂氏
NTT東日本 睡眠事業 プロジェクトリーダー/尾形哲平氏
株式会社 知財図鑑 代表・Konel 代表/出村光世
株式会社 知財図鑑 代表・編集長/荒井亮
審査基準
「世界の進化に貢献する可能性の高い研究かどうか」を中心に、以下の各項目をもって厳正な審査を実施。
【新規性】固定観念にとらわれず、新たな切り口で仮説を立てているか
【社会性】解決が望まれる社会課題との関連性が強いか
【応用性】多様な企業や団体・研究者が関わり、新たなプロジェクトにつながりやすいか
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