レギュレーションHにおけるモトトカゲの考察

ポケモンSV、シングルランクマッチレギュレーションHにおけるモトトカゲに関する考察をメモしておきたいと思う。あ、私「ちゆゆ」もとい、モトちゆゆです。はじめまして。
そもそもモトトカゲにパーティの枠、ひいては選出の枠を取って得たいものは何か、というと、
まず「『先発しっぽきりからの有利対面の構築』を再現性高く行うこと」だと思う。その意味でしっぽきり使いの中でもミミズズとは役割が異なる。ミミズズのしっぽきりは後攻でしっぽきりを打ち、「有利対面+身代わり」という手厚いサポートを1匹かけて行うものであり、基本後攻になることからも対面出し負けをした際は遂行不可能である。もちろん、鋼+どしょくによる独特の耐性に、物理面への硬さや硬さを活かしたボディプレスの火力、ステルスロックによるサポートといった目を引くものはあるが、基本はハイリスクハイリターンな作戦だと思う。
一方のモトトカゲ(及びジュカイン)は上からしっぽきりが基本であり、身代わりは相性が良ければ残る、といった程度で、安全に相手に有利なポケモンを着地させ対面を作ることに主眼が置かれている。
ジュカインはジュカインで面白い(過去にオレンのみしっぽきりがむしゃら型を使った)が、草技(リーフストーム)以外の火力はあまりないし、範囲も狭い。がむしゃらコンボは唯一無二だが身代わりかきのみによる体力調整が必要。
モトトカゲは特性さいせいりょくにより、しっぽきり速やかに体力が回復することから、アイテムの縛りなく再度のしっぽきりが可能。火力面はジュカインには劣るもののりゅうせいぐんがあることから特攻ステータス以上に火力は出る。技範囲もオーバーヒートがあるのが大きく、鋼を焼くことができる。
と、ここでオーバーヒートに触れたが、しっぽきりモトトカゲを支えている技はこのオーバーヒートである。S種族値121はレギュレーションHではかなり速く、炎テラスオーバーヒートでH振りのドドゲザン、サーフゴー、アローラキュウコンやジャローダ、それに、鋼テラスしたガブリアスなどのドラゴンを基本的に1発で倒し切ることができる(チョッキは無理)。(もちろん、ガブリアスなどはテラスタルしていないのであれば流星群でよい)
特にアローラキュウコンは先発で鉢合わせやすく、テラス権は消費するものの残数有利を初手で取れる展開となると優位に立てた。特攻ダウンや相手の死に出しによる不利対面もお得意のしっぽきりで解決できた。
…ところで、当たり前のように技の打ち分けができるように書いたが、最終的に使用していたのはスカーフ型ではない。はじめはスカーフ型で使っていたが、流星群・オーバーヒートでせっかく仮想敵を倒した、という展開に、ただでさえ足りない特攻が下がった状態のモトトカゲでは、死に出しの相手ポケモンに起点にされることを回避できなかった。しっぽきりで有利対面を作るコンセプトの逆の展開。結果数的有利を捲くられる展開になり勝ちきれなかった印象。もちろん、スケショガブやスカーフサフゴの上から縛れるのは魅力だが、控えにはママンボウのようなクッションが必要だろう。
で、結局何を持たせたのか、の前に、しっぽきり不発に追い込まれるパターンを対策する必要がある。自身より速いポケモン(スカーフ持ちのポケモン含む)、カイリューのしんそく、ガチグマ(アカツキ)のしんくうは、あたり。
自身より速いポケモンは環境的にかなり限られる。ドラパルト、オオニューラ、マスカーニャ、くらいだろうか。ドラパルトに関してはそもそもすり抜けであり、しっぽきり展開の旨味が少ないので選出するのが難しい。オオニューラも相手にしないほうが無難。マスカーニャはトリプルアクセル3段は耐えられないので、炎テラスオーバーヒートかとんぼ返り読み行動の択になる。
カイリューの神速については、陽気神速くらいであれば多少耐久に振ればHPが半分以上残るが、鉢巻やノマテラなど火力を伸ばしてくる要素も多いため、どこまで調整しても安定しないだろう。
ガチグマの真空波は、そこそこ特防に努力値を回すことでHPが半分以上残る。今回採用したのはこの調整。
再生力 臆病 146(44)-103-85-125(156)-104(148)-182(196) テラスタイプ:炎
尻尾切り 流星群 オーバーヒート 電光石火@いのちのたま
これで最速113族(ジャローダ)抜き、C特化アカツキの真空波を耐えてしっぽきり可能な調整になっている。
珠を持たせたことで特攻は多少余裕があるのでカスタマイズするなら特攻まわり。連続技主体で苦手とするチラチーノ(115族)が増加しているとかあれば(ないと思うが)まだ速くする選択肢もある。
と、言うわけで持ち物は命の珠である。特攻への努力値を節約しつつ、アロキュウ等への確1ラインを確保できる。他の候補として達人の帯もあるが、H振りより硬い仮想敵が来た場合に落とせなくなっていくので珠がいい気がする。
技については、しっぽきり、りゅうせいぐん、オーバーヒートまでは確定、残り1枠が選択枠。
電光石火はPT全体の先制技が少なかったので入れている。タイプ一致なので意外とリーチがある。
もとは破壊光線で使っていたが撃つ機会がなく、スカーフを持たせていた際はマッドショットを入れていたが撃つことはなかった。
カイリューを同時選出するパターンを考えて高速スピンはありかもしれない。あとは挑発、叩き、ドラゴンテール、とんぼ返り、…

しっぽきりを使う上で相性が良いポケモンとして、真っ先にカイリューを挙げたい。
相性補完はそれほどよくないが、なにせマルチスケイルでしっぽきりの身代わりが硬い。上からのとんボルと違い、身代わりが守ってくれるためマルスケが剥がれず、有利対面から舞ったり、逆鱗かましたりとモトトカゲ選出による圧力不足を補う破壊力がある。
自分はスカーフマスカーニャを1発で落とせる点から鉢巻ノマテラ神速を使っていた。鉢巻逆鱗を身代わりの裏から撃っただけで勝った試合もそこそこあるが、拘りのせいで相手の交換にあわせて交換しなければならないと窮屈に感じた。常に有利対面を、がコンセプトなら尚更かもしれない。
1点注意すべきは、オバヒ採用モトトカゲは炎テラスしがちな点。飛行テラバカイリューとの相性は良くない。飛行テラバカイリューなどのテラス依存ポケモンと組むのであれば、耐久により寄せて叩き落とす、挑発、高速スピン、とんぼ返り等を添えて立ち回るのがいいかもしれない。こちらは私の研究外なので印象だけ。
他、圧倒的防御と殻を破るの爆発力があるパルシェン、優秀な耐性を備えボルチェンでモトトカゲに戻れるジバコイルなど、パーティ構築についても考察を深めていきたいところ。
モトトカゲは正直、後攻クイックターンから有利対面を作るママンボウやとんぼ返りアーマーガアに比べると汎用性は低い。
流星群による対ドラゴン性能、オバヒによる焼却力、叩き落とす、高速スピン、挑発などのカスタマイズ性能、これらを活かした楽しいパーティにしたいものである。


マスボ級到達時のパーティ

サフゴはスカーフの方が扱いやすいだろうけど、有利対面で眼鏡ゴルラ押して交代先にめっちゃ入るの気持ちよかった。
カイリューは無効にされる技タイプが多いのに鉢巻はやっぱり窮屈。鉢巻雷パンチは結局撃たなかったし、フェアテラ考えなければスケショ型がいいかな…
カイリューとパルシェンがステロで死ぬのでこの場合のモトトカゲは高速スピンが良さそうです。

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