技術士一次試験を受験してきた話 ③受験の話

この話は

技術士一次試験を受験した話。前回はどうやって勉強したか。

③は受験について。


スペック

私のスペックは次のとおり。
・私大卒(工学部・電気系)※JABEE認定されていない学科。
・難易度の高めな資格の受験経験は第3種電気主任技術者・甲種危険物取扱者、行政書士情報処理安全確保支援士といったところ。。
・入社から現在にいたるまで、ほぼ同じ仕事(化学工場の設備設計(電気)・システム)。
・2018年に長男、2022年に次男誕生。

受験当日の話

専門科目を免除されたため、午後から受験すればOKとなりました。
大阪での受験で、私は大阪産業大学に割り当て。
当日、マンション管理士も同会場で試験があったようです。

試験の持ち込み品

今回の試験でも行政書士情報処理安全確保支援士の受験時と同じ、いつも通りのお受験セットです。

  • 受験票

  • monoのマークシート用黒鉛筆3本及び0.9mmシャープペンシル(どれもHB)

  • 鉛筆削り

  • 消しゴム2個

  • 時計2個

  • 電卓

  • ハンカチ

  • 目薬

  • 電卓

あと、コートを膝掛けがわりにしたのと座布団を使うつもりでしたが、これらは試験前に不正な仕込みがないかを確認されます。
いつチェックされるかが不明だったので、試験監督の手隙のタイミングで声をかけてチェックしてもらいました。

試験開始15分前にブドウ糖を2粒食べるのも普段通りです。

試験の回答手順

行政書士試験情報処理安全確保支援士の時から、グルグル周回法を採用しています。
ちなみに、後から思い出せばこういう手順だったな、と思いだしながら書いていますが、実際にはあまり悩んでいません。
(とくにグルグル3周目に入るときの、残り時間と解く問題の検討など)


グルグル3周目、自信ありのマークを入れたあたりの例


手数をかけたら解けるときはてるてる坊主。
  1. 最初に問題の種類を振り分けする。

    1. 試験開始で落丁チェックしながら、問1から順に設問の文中にある「妥当なもの」「正しいもの」に○、「妥当でないもの」「誤っているもの」に×を付けていきます。

    2. 基礎科目についてはこの段階で、「○:ボーナス問題」「○△(てるてる坊主みたいに○の下に△):手数をかければ解けそう」「△:不安になったら解く」「×:みない」を問題番号の下あたりに書きます。

  2. 分野毎のこまかい時間配分はしないかわりに、手早く何周も回す。

    1. 今回は基礎科目・適性科目ともに1時間しかないので、1周15分で回るようにしました。15問しか解かないので、1分/問ですね。

    2. 最初の2周で手を付けるのはボーナス問題だけ。だいたい知識を問うものです。

    3. 知識問題は1問あたり30秒位で次の問題に進みます。最初の1~2周で明らかに正誤が判別できる選択肢に○・×を付けています。2周すると、15問はだいたい5つに別れます。

      1. 完答できた問題(ボーナス問題)

      2. 選択肢が絞れた(足跡が残っている)問題……ここまでは解答に着手した。

      3. てるてる坊主問題(手数を割く)

      4. 不安になったら解く問題

      5. みる気がない問題

    4. 試験開始から10分~15分くらいで3周目に入ります。

      1. ここまでで解答できた問題については、マークシートの解答欄に小さくレ点を入れます。

        1. グリグリ塗りつぶすと、修正面倒です。

      2. 問題番号の横の○・△・てるてる坊主の下に、「!:自信あり」「?:たぶんあってる」を入れます。

      3. 基礎科目で各分野のどの手数を割く問題にアタックするか、はここで判断します。基礎科目では各分野3問以上解答してはいけません。無駄に解答しないよう、このタイミングで今何点確保できていて、残る時間で何ができるかを見極める必要があります。
        判断基準は、

        1. 3問選択できた分野は一旦パス(!三つあればOK)。

        2. その分野がのこり1問(!と?が2つあり)で突破できそうなら

          1. 知識問題で解答できるか検討する。

          2. 計算問題しか残っていないなら、他の分野と優先順位を付けるので解答できそうな問題をチェック。

        3. 2問以上解答をしなければならない分野は知識問題を優先してチェック。

        4. のこり1問で突破できそうな分野の知識問題→のこり1問で突破できそうな分野の計算問題で簡単そうなものから順に→2問以上解答しなければならない分野の知識問題→計算問題の順で残り時間を配分。

  3. 試験終了15分前になったら、

    1. 各分野の解答数が3問ずつになっていることを問題用紙で確認。

    2. 解答する問題番号を間違えずに解答用紙にチェックしていることを確認。

    3. 無心の塗り塗りタイム

    4. 見直し

の順で処理しました。

適性科目、なにこれ

午後一の試験は適性科目です。グルグル周回法で振り分けのために一周した時点での率直な感想は「思った以上に感触が悪い」でした。
過去問ならボーナスの○問題12問、悩む△問題が2問、判らん×問題が1問くらいの比率のところ、○9問、△3問、×3問の実感です。

過去問に素直なものもあれば、きちんと勉強していないと知識が身につかなさそうなものもあったりしました。
ここに来て「いい子ちゃんを目指せばいいんでしょ」の甘い見通しは崩壊しました。
求められるいい子ちゃんのレベルが高く、心構えだけでなく知識の面でもいい子ちゃんでなければならなかったのです。
とは言え、○が9個あれば落ちることはなかろう、○・△あわせて11点くらいで余裕だろう……と割り切って解きました。
のちの自己採点では9/15。基準は50%(8問)以上なので、突破はできました。

しかし、目標では12問くらいは持ち前の「いい子ちゃん力」ですんなり行くつもりでした。自分は思ったほどいい子ではない、「おれはおっさんだからか。いいおっさんだからなのか」と反省した次第です。

基礎科目、自信持てる!

午後3時からの基礎科目はグルグル周回法の振り分け1周目の時点で、かなり安心できました。

  1. 設計・計画……○3つ(1,2,5),△3つ(3,4,6)→○問題だけで突破できる。1,2,5で解答。

  2. 情報・論理……○5つ、△1つ(2)→他の分野に分けてあげたいくらい! 1,4,5で解答。

  3. 解析……○0つ、てるてる坊主2つ(1,5)、△2つ(4.6),×2つ(2,3)→捨て科目のつもりなので想定通り。なんとか1点は拾いたい。1,4,5で解答。

  4. 材料・化学・バイオ……○2つ(4,5),△2つ(3,6),×2つ(1,2)→捨て科目のつもりなのに意外と○が二つもあった。4,5,6で解答

  5. 環境・エネルギー・技術……○1つ(5),てるてる坊主1つ(2)、△5つ(1,3,4,6)→手数が増えるけど正答しやすそうな2は入れておこう。1,2,5で解答

ということで、1周目の時点でほぼ上のように割り振れました。

基礎科目は転記ミスに注意!

基礎科目は5分野で各6問中3問選択です。1分野でも4問マークすると、朝一からの全ての努力がふわっと消えます。次の受験は1年後。
ある意味、これまで受験してきた全ての試験の中で、この技術士一次試験の基礎科目のイージーミスが一番怖い。
解答用紙の枠はきちんと分野毎に分けられているので、各分野の枠内に3つあるかどうかだけをチェックすればこの恐怖は対応できます。
私は

  1. 解答用紙への最初の答え記入時はチェックだけにする……途中で消すかもしれないので、きれいに消せるように。

  2. 無心の塗り塗りタイムが終わって見直しをするときに、表紙の枠外に解答した問題と答えを"マークシート"から転記する……どこにマークしたか、を記録するため。
    ※みなさんもやると思いますがマークした解答を、マークシートから表紙に転記しておくと、あとで見直し・自己採点するときに便利です。

こんなかんじで。字は読めたらいい。

ことで対応しました。自己採点の結果、11/15。基準はやはり50%(8問)以上なので、こっちはあぶなげなく。

終い

多分合格していると思うのですが、合格発表は2月と先なので待つだけです。
仮に合格であれば実務経歴7年は十分満しているので二次試験の受験資格はあるのですが、当面受験しないでしょう。
ここは単に「論文式試験に慣れていないから」と言う理由です。IPAの高度試験にはいくつか論文式試験のものがあるので、それに合格するまでは多分技術士の二次試験には着手しないつもりです。


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