【業務関連】質問主意書?有能すぎて廃止できるわけがないでしょ。
ときおり「くだらない質問がごくまれにくる質問主意書は、回答側の負担になるだけなのでやめるべき」とかの妄言をまき散らす方がいます。あなたがそうおもうのはご自由ですが、周囲の人が「どうなんだろう…」みたいな感じで、真に受けるのはマジ勘弁してください。
じゃぁ仕事ぶりをみせてもらおうか、ということになると思いますので…
政治家個人あるいは支援する団体が、どれほど収入と支出があったか、ということを示すのが『政治資金収支報告書』ですが、政党が政党交付金をどのように使っているのか、支出の中の割合としてどのくらいを占めるのか、ということを示す『政党交付金使途等報告書』があります。ほら、政治家のみなさんが時折「~には政党交付金は入っていない」って、「カネに色はついていない」という原則からすると、強弁にしか思えない主張をすることがあります。ご本人としては、政党交付金が入っている/入っていないを正式な署名入り書面として申告しているのだから、それに合わせた主張をして何が悪い、ってなもんなんでしょうね。
総務省のサイトで公開されているので、今開発中の政治資金収支報告書作成ソフトウェアとの連携が、いずれ必要になるのでどんなものかな?みたいな感じで見に行ったんですよ。
https://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SK20230929/TK/
毎回毎回サイトに見に行くのは手間だから…みたいな感じで、なんの考えもなくダウンロードして、ブラウザで確認したら(当時古いPCでAcrobat Readerの調子が良くなかったのです)
…真っ白。自分のPC壊れたのか!!…
と思って、慌てて他のサイトのpdfが閲覧できるか確認しに行ったら、別に普通に表示できます。いったいこれはなんだ、と思ってちょっと事情を調べたら、サイト側で、主流ブラウザでは閲覧はできるけど、ダウンロードはさせない、アクセス制限をしているっていう、そういう仕様なんですよ。※PCを新調したあとにこの記事のために再現させようとしたら、ドキュメントにパスワードつきクリーム色の色紙を上にのせて、見せなくてしているのにすぐに気づけたけど。
で、現在になるとさらに進化(皮肉ですよ)して、通常通りにリンクをクリックすると、AcrobatReaderが直接立ち上がって見ることができなくて、シークレットモードでアクセスすると、やっと見えるようになるという。
極めて直接的な言い方をすると
設計書かいて、主流ブラウザで機能するようにテストして、お金かけて時間かけて、わざわざ関係者全員の生産性を落としに行った
という。で、この経緯を知ったのが質問主意書となります。
法律で決まっているから無理だって! 経緯の一部は
2007年の段階で継続協議を行ったが合意に至らず!
もうここまでわかったらお腹いっぱい。誰か言ったとか、実は未公開と公開の妥協の産物(という妄想)とか、もう、どうでもいいっす。だって、(パブリック)ネットに公開したら全世界に公開したも同然、複写も、公開した証拠(魚拓系)取り放題、っていう1990年後半から議論され、すでに結論がでている、
(パブリック)ネットにおける公開の大原則を外した規定を定めている
から。実際誰も思いついたと思いますが
自分はブラウザのスクリーンショットを撮ってアホみたいに簡単に『写しの作成』をおこなったんですけど…
たまたま自分は現状1件だけしかデータ解析する予定はないので、そのままだけど、データ解析したかったら、文字認識ソフトorAIにスクショを食わせるだけなんですが。さらに取ったスクショをこの記事で掲載したら
勝手に『写しを作成』して『その生成物を配布』するという大罪(笑)
を犯すことになるわけで。そういえば政党交付金使途等報告書を選挙管理委員会での閲覧ではなく、情報公開制度に基づき公開(=写し)を請求したらどうなるんだろう。ネットにすでに公開しているので、秘密にする理由は1mmもないので、行政自らが写しを交付。(←ってどうせ××という理由で免責がなされるという規定が別にあって脱法にならないか、そもそも選挙管理理委員会以外で受け付けはしないに決まってんだろ)
このようにネット公開の、誰がやっても同じになる大原則を外しているから、やっていることはものすごいイメージが悪くて、矛盾だらけで、「『お前たち』を邪魔してやる」という悪意がびんびん伝わってくるのに、それ単独では、あんまり妨害の意味をなしていないんですよね。それでも、こういう細かい妨害みたいな行為を、これでもこれでもかと山のように積み重ねると、妨害として機能しないことはないという。実際、自民党の令和4年定期分の報告書は計900枚くらいなので、全ページ保存する必要があるとすると900回スクショすることになりますからね。多少は使命感がないともっと効率よい方法があるってわかっていながら、900回単純作業はしないでしょ。
ネットの公開って、この大原則が存在するため、(個人情報だけをマスキングするとしても×年後にはすべて)公開するか、絶対無理って拒否して議員落選or下野するの2択で、中間なんて存在しないんです。といいながら、投票って情報公開だけの一争点で投票先を決めているわけじゃないから、それが原因で選挙で落選するわけないですね。
よく某党が「少しずつでも改善することが大事だ。それを実現したわが党はよく仕事した」とか、〇〇〇〇に言ってますが、法律が省令に影響し、条例に影響するので、国政ってそういう細かい継続的な修正と基本的に相性が悪いんですよ。熟議って根拠があっていっているんですぜ、不都合な事実だからあえて目をつむっているんだと思うけど。
正解があきらかに不明で、規模が小さく影響範囲を抑えられる、ということあれば、そういうアジャイルっぽい手法を否定する必要もないと思いますが、今回のケースは誰がしても同じ結果になる大原則=正解が存在するんでね。それに従って規定(法律)を作成すれば、以降は何の問題もないんですよ。
それから、アジャイル手法って「すくなくとも目の前にある明確な現実は、誰にとって都合悪かろうと否認しない(事実を事実として認めないと、次の対策が立てられない)」という前提がおかれているから、「(2年で結果を出して撤退させるはずだった)金融緩和を、予定の5倍の10年行ったけど、結局物価大幅上昇の契機はウクライナ紛争関連のブロック経済化で供給が相当絞られると予想されたことで、金融緩和と全く無関係に物価が上昇したにもかかわらず、金融緩和が失敗であるという)ご指摘は当たらない」が口癖の政治家さんには実施は無理です、というのが言いすぎならそういう手法は性格的に向いていません。
今回、あまりにわかりやすい例を紹介しましたが、政治関連であまりにおかしい事象にぶち当たると(そんなんじゃ困るんですが…)たいてい関連する質問主意書が出ていて、あれこれネット検索して、見つからずに立ち往生するよりよっぽど生産的です。法的根拠に基づき回答せよ、と脅しを入れるために、自らの主張が法的根拠が支えられていることが多いので、万が一双方の言い分がそれなりに説得力があって紛糾した時のポイントもわかりやすいですし。
なお、質問主意書を提出した議員は(名前だけ知りたいなら「使途報告書 質問主意書」などでヒットすると思います)
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