気づいてしまった

お昼前に起きる。
お決まりのSNS鑑賞。

すでにイベントしたり
行ったりしてる知人を見ては
まだ顔すら洗ってない自分を
頭の片隅で責める。

おしゃれなイベント。
美味しそうな料理。
楽しげな集まり。
見栄えするスイーツ。
素敵なホテル。
楽しそうな街の散策。

早起きして充実してます。
こだわったお家で素敵に暮らしてます。
ここへ行きました、あそこが良かったです。

“素敵”が詰め込まれたSNS。
縁遠い自分。
自分責めの格好のツール。


暑い部屋で寝入ってる猫をなでた。
こちらに身を預けて気持ちよさそう。
ただただ眠いから寝て
気持ち良いからゴロゴロ言う。

『そんな単純じゃないんだぞ』
そう聞こえてきそうだけど。
自分を蔑んだり
誰かと比べたり
『なんで生きてるんだろう』
なんて馬鹿なことは考えないよね。

そんな彼を見てきたからか
気づいてしまった。

沢山の人と繋がったり
イベントを企画したり
何かを世の中に発信したり。
SNSで繰り広げられる
いかにも素晴らしく
素敵に見えるあれこれ。

そういうことができれば
楽しいんじゃないか
幸せなんじゃないか
人生充実するんじゃないか。

何となくそう思って
何もない自分に焦ってた。
でも思い違いだった。


日常を送る。
自分にとって気持ちの良い服や
美味しい食事が食べれる。
そのためのお金があればOK。
それが望んでいる生き方なんだと。

運よく美味しい食パンに出会ったり
初めて買った生バジルを刻んだり。
貰った炊き込みご飯を冷凍したり
大好きな人に贈り物を喜んでもらえたり。
風に揺れる洗濯物や
引き出しに整列した服。
日常の幸せたち。

ついつい忘れて
足りないものを数えて。
何者かになろうとして
何者でもない自分を責めて
ウダウダSNSで時間を潰してた。

何者でもない自分の生活を楽しもうと思う。