131日後にピッチで活躍するサッカー選手 66日目
【9月12日】
土曜の練習後、スフィーダユースで一緒にプレーしていて、今は大東文化大学で最高学年としてサッカーをしている、なかむらひめかとご飯に行きました。
ひめかは今、女子サッカー部の副キャプテンをしています。
4年生になって、立候補したそうです。
"本当は、3年生の時にやりたかったんだよね"
ひめかが2年生の時のキャプテン、ちえさんから色んな事を学んで、自分もこんな人になりたい。そう思ったのがきっかけ。
"でも、その時の自分では、誰もついてこない。"
変わろう。
そう思ったひめかは、来年必ず立候補すると決めて、3年生の1年間を過ごしました。
普段は人一倍うるさいくせに、ミーティングでは発言をしない。
そんなひめかが、ミーティングで発言をするようになりました。
"最初の頃は、なんか言うたびに一々涙が出てきちゃってさ〜笑"
そう言って照れ隠しで笑うひめかが、なんだか眩しかったです。
そんな風に変わろうとしている時に、3回目の前十字靭帯断裂。
それでもひめかは、"セカンドチームに行って、みんなを引っ張る。"
そんな選択をしました。
今のチームに、今の自分は何ができるか。
どうしたら自分は変われるか。
そう悩んだ末の決断でした。
そうして一回り大きくなったひめかは、4年生になり、副キャプテンとしてチームを引っ張っています。
ひめかは今試合に出ているけれど、ずっと試合に出れていたわけではない。
怪我人が戻ってきたら試合に出られないかもしれない。そんな危機感もある中、自分が試合に出ている重みは誰よりも感じている。
その気持ちを、試合中に、プレーで、声で、表現していたんだろうなと、想像がつきます。
でも、チームを引っ張ることは、簡単ではありません。
"こないだの試合、自分が声を出しても、誰も返してくれなくて、本当に悲しくなった。"
"全体として、失点してから気持ちが落ちちゃって…"
今の4年生は、1年生の頃から試合に出ている人が多い。試合に出ることに慣れてる人も多い。
実力がある。
でも、それはこのチーム内だけの話。
"リーグで一位をとる"
その目標は、決して簡単ではない。
いくらチーム内でスタメンだからって、他のチームにはもっともっと上手い人たちがいて、その人たちに勝つには、もっともっとやる必要がある。
試合に出て、満足?
自分が良いプレーを出来たら、満足?
試合に出ることが当たり前のような、このチームでうまい選手なら
チームを引っ張る事、チームを勝たせること…目を向けるところはたくさんある。
それに、気がついて欲しい。
ミーティングで発言するのが苦手だったひめかが、自分からミーティングを開くようになりました。
そしてこの想いを、精一杯伝えました。
けれど、伝わったのかはわからないとひめかは言います。
"チームをまとめるのって難しい"
キャプテンが怪我で出られない試合で、ひめかがキャプテンマークを巻いて臨む試合だったけれど。
キャプテンだったら、この試合でもっとみんなを引っ張れたのかな…
そうやってひめかはへこんだと言います。
"自分だって、そんな怒ったりしたくないよ。そんなキャラじゃないし"
"でももっと、みんなで一丸となって、目標を目指したい"
ただへらへらサッカーをしてて楽しい、というのはもう求めているレベルではない。
本気でやって、死ぬ気でやって、戦って
それで自分たちの力以上の目標を達成する。
そんな楽しいサッカーがしたいし、そんな楽しい時間を過ごしたい。
だから、ひめかは今、みんなに伝えています。
怖いと思われても、すぐ怒ると思われても、伝えたい想いがあるから、それが伝わると信じているから、伝えます。
大丈夫、きっと伝わるよ。
私には伝わった。
大東のみんな、ひめかについて行ったら、絶対楽しいよ。
本気で目標の達成を応援しています。
私は、大学サッカーを通して、こういった経験をすることはありません。
最高学年どころか、4年間下っ端。
でも、いる場所なんてやっぱり関係ない。
私は私で自分が出来ることを考えます。
今私の立場だから、出来ること。
この立場だから見せれる姿。
それを、もっとチームのみんなに、応援してくれてる人に、大学サッカーで頑張っている仲間に見せたい。
私は、ひめかに負けたくないです。一緒に頑張りたいです。
私だって、まだやれる。
来週は私たちの古巣、スフィーダとの試合。
スフィーダユースの底力、見せます。
見せたい人はたくさんいます。
試合に出ていない人が、次の試合のために1番準備できる。
前にも書いた、ノジマのキャプテン、みなみさんの言葉。
私は一足先に来週に向けて気持ちを作りたいと思います。
勝ちに行きます。
残り65日。