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2度目の戦力外は、笑顔で。



リリースされた通り

今シーズンで、現役から退きます。




"本当にいいの?"

"後悔しない?"


私があまりにスパッと決めたので

色んな人から心配されました。笑




後悔は、ありません。



なぜ急に?これからではないか?

そんな風に思われる方もいるかと思います。



私がこのように決断した理由。

そこまでの経緯を、ここに残したいと思います。



少しだけいつもより長くなってしまうと思いますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。




引退を考えたのは去年から


去年10月。私は一度、本気で引退を考えました。



初めて本当に、サッカーがない生活をリアルに想像しての就活。



やりたい事がない。



…どんな仕事も

何か物足りない気がしてならなかったです。




サッカーを辞めたときの自分は

あまりにも価値がないように思えました。




それでも半年間、私は必死に自分について考えながら就活をしました。



ずっと明確な答えはわからないまま

でも、少しずつ何か変わっていると感じました。



引退のために就活をしていたのに

もう一度、心の底からサッカーと向き合うきっかけに出会う事ができました。

https://note.com/chiume23/n/n34cf6b8008a3



前のチームに残れないと言われ
今のチームにきてから

ずっと止まったままだった時間が動き出して


そこからは、ただ引退するためにサッカーをする事はなくなりました。



この1年間は

今までも全力でサッカーと向き合ってきた中で、新たな形でサッカーにぶつかっていく事ができたシーズンになったと思います。




でも

"誰にでも引退するときはくる"

その考え…というより


その"事実"は、私の中にしっかりと残りました。



"サッカーをとったら、私には何が残る?"

"やりたいことってなに?"



いくら考えても、わからない。

わからないけれど、必ず引退する時はくる。



わかるまで考え続けるしかない。




そして、ある疑問が浮かびました。




"私は、サッカーの何が好きなんだろう?"




私にとってサッカーとは


…今年の7月ごろ。

ある方に、こんな事を言われました。


"WEリーグに入れなかったら、引退とか。自分でラインを決めたらいいよ。"


その時は

正直、そんなアホな。と思いました。


WEリーグに入らなかったらって
無謀な賭けすぎないか…?



それでも

"私はサッカーの何が好きなのだろう?"

…その疑問に対する答えを探していく中で



私は

チーム内でバチバチにメンバー争いをして

バチバチに試合で相手と戦って

そして自分より格上の相手に勝つ。



それが楽しい。それが、好き。

そのことに気がつきました。



だから私は、厳しい道になると言われたトップへの道を進み

試合に出られない、チームに残れない…

そんな挫折を繰り返しながらも

これまでずっと、周りが自分より上手な人たちの中でもがいてきました。



誰よりも挑戦して、上を目指して、何度負けても勝つことに拘る。



試合のメンバーに入ったとしても

自分より調子良い人がメンバーに入っていないと、勝った気がしないから、なんだか悔しい。


試合に出ても

そこで活躍しないと、勝てないと、悔しい。



戦うことが、戦って勝つことが好き

実力で勝負する事が好き

私はそんな人なんだと気がつきました。



だから、来年以降サッカーを続けるとしたら

地域リーグでも、なでしこリーグでもなく


"WEリーグが良い"



無謀にも、そう思ってしまった自分がいました。

でもそれが、私の望む形なのだと知ってしまったら、妥協は出来ない。




何も今年に限らなくても…

他のリーグからWEリーグを目指しても…


そんな気持ちもありました。




では、私はいつ引退するのだろう?


そうやってずっとずっと上を見続けて、いつ区切りをつけるのか。



高校卒業と同時に昇格させてもらい

今シーズンで、なでしこリーグ4年目。



石の上にも3年。

その3年は、もう過ぎた。




来年からWEリーグができる。

自分のチームがWEリーグに加入する。



このタイミングだ。

ここが、私の勝負だ。



そう思いました。




このようにして


"WEリーグに残れなかったから引退"


そこが私のラインになりました。




今できる全てを


今の自分の実力では、プロリーグは厳しいとわかっていました。

でも、その厳しさに挑戦するのが私は好きで

それを覆してやりたかった。



131日後に活躍することを目指しながら、密かにプロリーグも目指していました。

実力がまだ足りなくても

何か自分に、可能性を見出してくれるのではないか…



このように、サッカーに全力を注ぎながらも

WEリーグに残らなかったら引退、と決めたからには、同時に次の道についても考える必要がありました。



ただ、考えるのではなく

"行動する"



オンラインのセミナーに参加し

noteを始めて

色んな人と出会い

プロジェクトにも参加し


自分を深く知り

自分に足りないものを見つけ出してきました。




そうすることで


"自分がこれからどう在りたいのか"


それが明確になっていったのです。




2度目の戦力外は、笑顔で。


先日、大宮の方と面談をした時に

"来シーズンのオファーはしない"

と言われました。



事実上、2回目の戦力外通告。



2年前、スフィーダに残れないと言われた時は

涙がボロボロ溢れたけれど


今回は笑顔で"はい"と言うことが出来ました。




悔しくない、といえば嘘になります。

というより、めちゃくちゃ悔しい。



でも、どこか清々しい気持ちでもあります。



それだけ私は今シーズン、サッカーに本気にだったし、真っ直ぐ向き合ってきました。



そして、これまでの15年間でも私は

サッカーから多くのことを学んできました。



それが、例え"サッカー"をしていなくても

必ず自分の力になることを、今は知っています。



私は、次の場所でも

挑戦を繰り返し、上を目指し、勝ちにこだわる。



その中で

この1年で見つけ出した、自分の在りたい姿に
少しでも近づいていけるように

毎日励んでいくと思います。



...☆…☆…☆…



サッカー選手としての私をこれまで応援してくださった方。

本当に、ありがとうございました。



誰にも応援されていない。

誰が試合に出るのを待ってくれる人なんていない。


そう思っていたら、間違いなくもっと早く諦めていたと思います。

ずっとメンバー外だった私を、サポーターの皆さんが応援し続けてくださったからこそ、今の私がいます。



なでしこリーグでの4年間。

たくさんの人に支えてもらっていたと改めて感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。



去年までと比べたら試合には絡めたものの、今シーズンもそこまで結果を残せたわけではありません。



どんなカテゴリーであれ、来年もプレーする姿を期待してくださっていた方には

申し訳ない気持ちがあり、心苦しく感じています。ごめんなさい。




もしも…わがままを聞いてくださるのであれば



今後の私に期待し

サッカーをしていない私でも、応援していただけたら嬉しいです。




これからは

"今ある当たり前から、新しい常識へ"



そんなビジョンを掲げる会社で

新たな成長を遂げていきたいと思っています。



女子サッカーやスポーツ界には

これからも携わっていきたいです。





私は、歩みを止めません。





次のステージでも

少しでも多くの方と歩めますように…





またお会いできることを祈っています。





本当に、ありがとうございました。





FC十文字VENTUS  #23
伊藤 千梅

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伊藤千梅
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