見出し画像

それでもファミコン版ドラクエ2を少しでも楽にプレイしたい!

 前回「ファミコン版ドラクエ2は難しい!でも何故?」という記事を投稿させていただきました。

 そちらの記事では、難しさの原因を大きく3つに分けて紹介したのですが、ならば難しさだけではなく、どうしたら多少でも楽にプレイできるようになるのかについても伝えるべきではないか。
 ネットやSNSが発達し、攻略情報が出揃った今でもなお高いハードルを、少しでも下げる術を伝えるべきではないか。
 そう思い今回、中でも効果が高く実践しやすいものを3種、ピックアップしてみました。

 有名な裏技から意外に使えるちょっとした小技まで、あらゆるものを総動員し、「こう遊べばドラクエ2は簡単です」と断言できる、クリアまで使えるテクニックの数々をご紹介いたします。

◆裏技・小技・バグ技は惜しみなく使う


 では電源を入れてゲームを始めていきますが、まずローレシア城からスタートしたら、フィールドに出てはいけません
 「いきなり何を?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ファミコン版ドラクエ2は大変難しいゲーム。冒険を快適にするための小技は、すでに始まっているのです…!
 ゲーム開始時にやらねばならないこと。それは手持ちのお金を使って、ひたすら毒消し草を買うことです。
 何度も買っているとその内おまけで福引券が貰えるので、これを売って53G稼ぎます。余った毒消し草も、もちろん売ります。

 ※ちなみに、アイテムの枠に空きがないと福引券を貰えないので、購入の際はアイテム欄に必ず2枠以上の空きを作ってから毒消し草を買うようにしましょう。

 まずはこうして、所持金をガンガン増やします
 8Gで買った毒消し草は6Gで売れますから、差し引き2Gで福引券のガチャを1回引いてると思えば安いものです。お得です。(もしも福引券が出てこず、所持金が底をついてしまったら、潔く最初からやり直しましょう。)

 そのまま960Gまでお金を貯めてしまい、次の街リリザに直行します。不安ならレベルを3くらいまで上げて、薬草も買ってからで大丈夫です。
 仕上げとして、街についたら全財産を使って鎖がまと鎖かたびら、皮の盾を購入します。これで早くも、ローレシア大陸最強装備の完成です。

 なぜいきなりこんなことをするのか。
 ドラクエ2はゲーム開始時の初期状態だと、スライムからでさえ最低2ずつダメージを受けるくらい、雑魚敵がとても強いです。普通に戦っていると、尋常ではない頻度で宿屋での回復を強いられます。とても面倒です。
 なのでこのフル装備を真っ先に整えてしまい、快適にレベルを上げてから次のアクションを起こす、というのが目的です。

 いきなりみみっちいと感じるかもしれませんが、この方法は正直かなりオススメです。
 先攻後攻が安定しないこのゲームで、被ダメージをほとんど0か1に抑えてくれますから、驚くほどレベル上げに集中できます。
 またリリザ周辺に出現するアイアンアントは、高確率で薬草を落としてくれるので、上手く最後に倒せば宿屋に行く必要すらなくなります。限りなくストレスフリーです。

 とはいえ1度に53G程度では、ローレシア大陸で買い物するくらいが精々です。
 次のムーンブルク大陸からは1つ2,000Gの装備も出てくるので、効率を考えればこんな作業はとてもやっていられません。
 なのでこの先は、20,000G近くを1度に稼いでしまいましょう。


 ここからは少し進み、船を入手した後の話になります(銀のカギと金のカギは入手しておいてください)が、ペルポイの街で牢屋のカギを購入し、最初の城ローレシアに戻ります。
 ここで地下牢の奥にいる地獄の使いを倒し、「いかづちのつえ」を手に入れるのは、ファミコン版をプレイした方なら誰もが通る道だと思いますが、これを19,500Gで売ってしまい、復活の呪文を取ってゲームを再開するのです。
 すると地獄の使いが復活しているので、これを倒すといかづちのつえがまた貰えます。そして、先ほどと同じように売って王様から復活の呪文を聞いて再開します。
 1回売るごとにパスワードを入力する手間はありますが、これを繰り返すだけで、1度に約20,000Gの大金を入手することが可能になるのです。

 ファミコン版は65,535Gまでお金を所持できるので、3回も繰り返せばほぼ満額まで稼げます。また地獄の使い自体も、攻撃はベギラマを使ってくる程度の相手です。
 こちらのラリホーが65%の確率で効く上に、攻撃呪文も1/2の割合で通ります。ドラゴンの角を越えルプガナまで到達した実力があれば、多少レベルが低くても十分に撃破は可能です。煮るなり焼くなり好きにしましょう。

 こうして手に入れた大金があれば、デルコンダルの城や前述のペルポイにて、強力だけど高額な装備を簡単に揃えることができます。
 お金は使い切っても、上記の方法でいくらでも補充できるので、湯水のように散財しても構いません。
 しかしながら、こんな小遣い稼ぎは序の口です。お金で買えない1点ものも2つ、手に入れてしまいましょう。

 ゲーム中で1着しか入手できないことで有名な水の羽衣も、とある手順を踏むことで、なんと2着入手することが可能です。
 まずはドラゴンの角(北側)3Fで雨露の糸と、ザハンの町で聖なる織り機を手に入れ、テパの村に居る老人、ドン・モハメに預けます。
 そしてここからが重要で、ここで復活の呪文を取り、再開後テパの村に行くことでみずのはごろもが入手できるのですが、すぐには村に直行せずもう1度上記の場所で雨露の糸と聖なる織り機を回収してから、ドン・モハメに話しかけましょう。
 こうすることで1着目の水の羽衣を貰った直後にのみ、もう1度話しかけると水の羽衣の制作を再度依頼できるのです。

 本来なら1つしか貰えないはずの水の羽衣が、この手順を踏むことで2つ手に入るので、呪文と炎の全体攻撃が飛び交う、地獄のようなゲーム後半の戦闘がぐっと楽になります。
 ローレシアの王子は後半「ロトのよろい」が手に入りますから、2着目はサマルトリアの王子に譲ってあげると良いでしょう。
 ちなみに3着目はどうやっても作ってもらえないので注意です。


 最後に有名な裏技ですが、武器もとびきり強力なものを作ってしまいましょう。
 後半は特にサマルトリアの王子とムーンブルクの王女が攻撃面で貢献できないので、その穴をカバーする意味でも、強敵に対抗できる武器はとても重要です。

 まずこの方法は、ラストダンジョンであるハーゴンの神殿でないと実行できない点に注意です。
 恩恵を受けるとしても、本当に最後の最後のみとなります。

 最初に、はやぶさの剣と破壊の剣を用意します。次に、はやぶさの剣を装備した状態でハーゴンの神殿に入ります。
 ルビスの守りを使わずに、破壊の剣を装備します。最後に、外に出るかルビスの守りでまやかしを解けば完了です。

 これでゲーム中一番の攻撃力を維持しつつ、2回攻撃までできてしまう「はかぶさのつるぎ」の完成です。
 長くなるので子細な説明は省略しますが、攻撃力はそのまま、性質だけが神殿のまやかしを受ける前に戻るのでこのような現象が可能になります。
 ですので2回攻撃を保ったまま、呪いを受けることがないのです。(つまり、武器の持ち替えも可能)

 また手順としては、「まやかしを受けてる最中に装備を替えて、まやかしの範囲外に出る」部分だけが重要なので、上記2つのアイテムがなくても似たような状況の再現は可能です。
 例えば破壊の剣の代わりに光の剣を使えば、光の剣の攻撃力で2回攻撃が可能、ということです。

 欠点は2つ。まず破壊の剣が、敵が落とす宝以外に入手する手段がないことです。
 しかも落とすのはロンダルキアへの洞窟以降の敵だけなので、勝つのも一苦労な強敵を倒す必要が、絶対に出てきます。

 不幸中の幸いと言うべきか、ハーゴンの神殿に向かう道中のギガンテスが1/8という高確率で落とすので、さほど連戦する必要がないのが救いでしょうか。(ドラゴンも落としますが、こちらは1/32)
 ちなみにギガンテス自体は超強敵なので、戦う際はくれぐれも注意しましょう。1/4の確率で痛恨の一撃を放ってきます。

 もう1つは、レベルが上がったり装備コマンドを開くと、効果が解けてしまうということです。
 装備コマンドは気をつければ済む話ですが、レベルアップだけはどうやっても防ぐことができません。
 レベルが上がるたびにハーゴンの神殿に戻り、またはかぶさのつるぎを作りましょう。

 しかし言い換えれば、この程度のリスクと手間で、絶大な攻撃力を手にすることができるわけです。
 前述の通り、後半はサマルトリアの王子とムーンブルクの王女が火力面で貢献できないので、体感できる効果はずっと大きいのではないでしょうか。


 ここまでの裏技・小技を駆使してようやくファミコン版2の難易度はちょうどよくなる、と言われるくらいなので、みなさんもプレイの際には是非使っていただいて、少しでも快適にしてください。

◆サマルトリアの王子にいかづちのつえを持たせる


  「え?ムーンブルクの王女に装備させないの?」そう感じた方も多いと思います。(イメージ的にもしっくり来ますしね)

 しかし、私はあえてサマルトリアの王子に持たせることを提案します。

 理由としては、まず攻撃力が15しかないので、王女に持たせても結局打撃では頼りにならないこと。ノーコストでバギが撃てるものの、ムーンブルクの王女は元々バギが使えること。
 これを入手できるレベル帯なら、王女のMPは少なくとも80近くになってるはずなので、杖なしでも20発近くバギを撃てます。十分です。

 またサマルトリアの王子の最強武器である鉄の槍とは攻撃力が5しか変わらないため、サマルトリアの王子の火力ダウンにはなりづらいこと。(ドラクエのダメージ計算式では、攻撃力2毎に1ダメージなので、この場合わずか2.5ダメージの減少)

 杖の使用による火力に依存することになるので、サマルトリアの王子のMPをほぼ回復に回せること。
 そして最大のメリットが、ムーンブルクの王女と合わせて1ターンにバギを2発撃てること。これが強いのです。

 実はこのゲーム、船を入手した直後からちょうどバギ2発分で倒せる敵が増え始めます。
 ミイラおとこやマドハンド、バジリスクなんかがそうですね。しかも同じ種類の敵が複数で出ることも多いので、そういった敵を時間をかけずに1ターンで処理することが可能になります。

 この戦法が特に輝くのは、何と言ってもドラゴンフライ戦でしょう。この敵は最大5匹で現れ68%の確率で炎を吐いてくる中盤の強敵として有名です。
 しかし最大HPが40しかなく、しかも攻撃呪文の耐性が0なので、バギが確実に効いてしまいます。
 炎は防御でダメージを軽減することができず、ラリホーもまったく効かないので、倒すなら速攻撃破以外に打てる手がないというのも理由です。
 戦術的な意味でも相性は抜群と言えるでしょう。

 船入手直後から使えて、海底の洞窟手前くらいまでなら十分強いです。かなり長い期間活躍の場が約束されているのもポイントではないでしょうか。
 終盤ではさすがに火力不足に陥りますが、その頃には王女もイオナズンを習得しています。
 ロンダルキアへの洞窟辺りからは、そちらを使っていきましょう。

 期間限定ではありますが、中盤では間違いなく無類の強さを発揮します。みなさんも是非一度お試しください。

◆防御コマンドを使う


 正直なところ、これが一番重要ではないかと考えます。
 最後の最後で、拍子抜けした方もきっと少なくないでしょう。ですがどうか聞いていただきたい、そんな内容です。

 皆さん、防御って使ってますか。
 私はファミコン版ドラクエ3の有名な裏技、「防御攻撃」で使ったくらいで、以降の作品では使った記憶がありません。
 装備も回復手段も人数も、ドラクエ2に比べたらずっと充実している上に、そもそもゲームとしてそれほど難しくないのが理由でしょう。
 まず、使わない。とても地味なコマンドです。

 しかしことドラクエ2、それもファミコン版においてはまったく事情や状況が変わってくる。そう断言できます。

 まずこのゲーム、繰り返しになりますが、仲間2人が終盤になるほど攻撃面では役に立たなくなります。
 サマルトリアの王子の力が弱い上に、最強武器も攻撃力20で打撃に参加できず、ムーンブルクの王女の場合、終盤にもなるとそもそも攻撃呪文が効かない敵が増えてくるからです。

 では足手まといかと言うと、まったくそんなことはありません。この2人には回復呪文があります。
 いかにパーティの主力であり、終盤は裏技込みで2回攻撃できるローレシアの王子と言えど、敵の攻撃も苛烈です。
 回復なしではとても戦うことなどできません。

 そこで、この2人です。ムーンブルクの王女のベホマなり、王女を動かせる状況にないなら、王子のベホイミでも良いです。これでローレシアの王子は攻撃の手を休めず戦い続けることができます。

 またファミコン版は、乱数の関係で戦闘時の行動順がひどく不安定なゲームです。「敵に動かれる前に王女の攻撃呪文で一掃しよう」と下手に動かすと、その前に王女に打撃が集中して、あっという間に戦闘不能にさせられる状況が頻繁に起こり得ます。

 そこで、防御です。
 戦闘開始時、よほどの理由がない限りこちらのHPは減っていないはずですから、ローレシアの王子は攻撃させて他2人は防御します。
 敵の数が減り比較的安全な状況になったけど、仲間のHPも減ってきた。ここで初めて2人を動かして回復するのです。

 こうすることで不安定な行動順のために起こり得る事故を減らし、毎回の戦闘の安全度を上げます。
 行動順が不安定と書きましたが、防御だけは確実に選択したターンの一番最初に発動するので、結果的に安定にも繋がります。こちらが一番最初に行動できるのです。
 そう、防御とは何もしないのではなく、敵の攻撃を半減する上に、一番最初に動ける「行動」だったのです。

 一撃で即死級のダメージを出す、ギガンテスの痛恨の一撃すら半分の威力で抑えるため、この戦法が特に輝くのは終盤になってからですが、ムーンブルクの王女のようなキャラは、仲間になった直後から効果を発揮するので、実は比較的序盤から役に立つ戦法だったりします。

 王女は多少レベルを上げたところで、HPは低く、ルプガナまで遠征しないと防具も更新できないため、仲間になった直後のムーンペタ周辺のマンドリルに2発も攻撃を喰らったら、ほぼ即死のダメージを受けてしまいます。
 しかしバギでマンドリルのHPを削ることをやめ、試しに敵の数がある程度減るまでずっと防御で耐えてみたところ、なんと一度も王女を死なせることなくムーンペタ周辺でのレベル上げを完了することができました。(長年プレイしてきて初めての快挙です)

 マンドリルのHPは高めで、バギ一撃で倒せないことも多いため、焦って速攻撃破を狙わないようにしたのも、結果的には良かったのかもしれません。
 炎やザラキといった防御で防げない行動にはもちろん効果はありませんが、それ以外の大半の状況には対応できる汎用性の高さも、魅力の1つではないでしょうか。
 ダメージが半分になる上に先手を取られることもないので、ターン終了後の状況も読みやすく、イレギュラーな事態も発生しづらいです。

 使い始めて最初の頃は、味方を動かせないことにもどかしさを感じるかもしれませんが、序盤から終盤まで使える安定行動です。
 騙されたと思って是非一度お試しください。


 ピンポイントで使える効果の高いものから、1回あたりの効果は薄くても長く使えるものまで幅広く紹介できたと思いますが、いかがでしたでしょうか。
 特に防御コマンドに関しては地味ですがとても高い効果を確認できました。

 このゲームは結局のところ、「戦闘時に常に後手に回る可能性がある」という、不安定さが難しさの一番の原因だと思っているので、いつも1ターン
ごとに、「ターン終了時に最悪の状況になる」と想定しながら戦うと、思ったほどの被害を出さずに戦闘を終えられることが多いです。

 裏技やバグ技を駆使して最高の戦力を用意し、さらに立ち回りさえも細心の注意を払えば、思っていたほど苦労せずに攻略することも決して不可能ではありません。
 これからファミコン版ドラクエ2を触ってみようという方、あるいは難しすぎてかつて攻略を途中で断念してしまった方の、冒険の一助になれば幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!