「50代の対人スキル」は仕事で大きな強みになる
「50代の対人スキルは意外と高いのでは?」
そう思ったのはだいぶ前のことだが、今はそれが確信に変わっている。人生の酸いも甘いも噛み分けたこの年代になると、自ずと対人スキルが上がるものらしい。
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自分の「対人スキル」が上がっていることに気づいたのは、初めてクライアントに失礼なことをされた時だ。初めての経験だったので非常に驚いてショックも受けたし、正直腹も立った。
しかし、その感情とは裏腹に、自分でも驚くほど冷静かつ穏便に対応して上手にその場を切り抜けることができたのだ。
いやぁ〜私も大人になったものだ。(違)
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私も人間だから、相手に失礼な言動そされればカチンとくることは多い。
本来の私は、周囲から「瞬間湯沸かし器」と揶揄されるほどキレやすい。一度キレたら周囲が手の付けようがないほどの怒りをあらわにしていた黒歴史もある。
しかし、今はもはやそんな元気すらない。売られた喧嘩を買う体力も気力もないのが50代の悲しいところだな~としみじみ思う。
また、相手も人間である以上イライラすることもあろう……とも思う。ストレスが溜まれば相手に対して失礼になることは私にだってある。(いや、若い頃はその手の失敗を何回もやらかしており、人のことなど言える立場じゃない)
そう考えると、「相手に何か事情があったのかもしれない。とりあえず失礼な部分だけスルーしながら少し様子を見ようか」という方向に自ずと気持ちが向く。その結果、波立つ感情もすぐに収まって穏やかな対応ができ、その後は意外と相手といい関係を築けることも多いのだ。
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若い頃の自分だったら絶対そうはいかなかった。50年以上の人生で数々の失敗を繰り返しながら色々な経験をしたからこそ、そのような「対人スキル」が身についたに違いない。
でも、それで相手との関係が良好になり、何かにつけて「この仕事はあの人にやってもらおう」と考えてもらえれば万々歳ではないか。
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相手との間に不穏な空気が漂ったら、まずこちらから一歩引いて相手の出方を見る。それができるのが人生経験がある程度豊富で、ある程度の老獪さも身に着けた50代以上の強みではないだろうか。その強みを生かさない手はない。
50代以上のみなさん。「もう年だから~」なんてあきらめず、この年代ならではの「対人スキル」を仕事で生かそう。