見出し画像

産婦人科医がモラハラ夫を激詰めした昔話

※この記事はみくまゆたん様企画 「 #自分語りは楽しいぞ 」参加記事です。

だいぶ昔、下の子を妊娠中に酷いつわりと切迫流産で医師から入院を勧められたが、幼い上の子の世話を理由に入院せず家で静養していた。

そんなある日、あまりに具合が悪くて夕飯を作っている最中に嘔吐。息も絶え絶えの時に帰ってきた夫に「悪いけど自分の食べるものを買って欲しい」と頼んだ。

その途端夫が烈火の如く怒り出し。「これみよがしに寝やがって!どうせ仮病だろう!」と怒鳴って私を軽くこづいた。

かねてからモラハラが出ていた夫だったが、軽くとはいえ弱った妻をこづくとなればもはやDVだ。

子どもの頃から日常的に父親によるDVを受けていた私にとって、夫の「DV」など屁でもないレベルだった。しかし、こちらがつわりと切迫流産のダブルコンボを喰らった状態で私にモラハラDVをかます夫の卑怯さに、強い怒りを覚えて激しく嘔吐してしまった。ついでに言えば、とある手段で脅迫して夫をビビらせた。

それで少し反省したのか、しばらく夫は協力的だった。しかし、その数日後に私が出血した途端、夫のモラハラが再度発動した。

出血した状態では自分で病院に運転して行くのは無理だから、車で病院に連れて行って欲しいと出勤前の夫に頼んだ。ところが夫は「仕事を休めないし遅刻もできない。タクシー呼んで子ども連れて病院行けよ」と言うではないか。

それで私は「はあああ…」と深いため息をついた後すぐ病院に電話し、自分の状態と夫の言葉を一字一句そのまま伝えた。すると産婦人科医がドスの利いた低い声で「旦那さんにかわって」と一言。夫は渋々電話に出たが、しばらくするとみるみる青ざめ、か細い声で「私も行きます」と答えた。その後夫の運転で病院に急行して事なきを得た。

病院での治療が終わった時、産婦人科医が小声で私に「旦那さんには僕からよーーーーーく言い含めておいたからね。また同じようなことがあったら、すぐ僕に連絡しなさい」と言ってくれた。

実は以前から夫のモラハラで困っていることは相談していたので、産婦人科医が警察や児童相談所への通報を仄めかしながら夫を激詰めしたらしい。世間体を何より気にする夫はそれ以来すっかりおとなしくなり、身体的DVは完全に消滅して今に至る。

もちろんその間にも夫のモラハラが発動することはあったが、なぜかそのタイミングで権威ある人が登場して夫が激詰めされた。その結果モラハラがすっかりなりを潜めたのでどうにか離婚せずにここまできた。たぶんそれは私の人徳によるものだろう。(違)

ただ、今になって時々思うことがある。あの時産婦人科医が夫を激詰めしなかったら今頃夫との腐れ縁は完全に切れていたんじゃないかと。その一方で、その後も夫を激詰めする人が続出したところを見ると、やっぱり夫との腐れ縁は続く運命だったのかもしれない…とも思う。

そう考えるとなんともいえない気持ちになるが、とりあえず今は夫と離婚するつもりはない。腐れ縁のまま死ぬまで一緒にいるのも悪くないだろう…まあ、夫婦ともにマイペースすぎて既に家庭内卒婚状態だが(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?