アナタにもできる!?トイレのドアノブを修理した話(写真付き解説ッ!)
惨劇はひぐらしのなく頃を待たず、五月にやってきた。
初夏に差し掛かる寝苦しい夜の丑三つ時。
俺はこれで何度目かになる用足しの後、扉のノブを捻る。
が、動かない。
がちゃがちゃがちゃがちゃ。
夜中だしあまり大きな音を出すのもどうかと思い、最初は控えめに掴んで揺すっていたが、どれだけやってもノブはびくともしない。
閉じ込められた!?
がんがんがんがん、がちゃがちゃがちゃがちゃ。
がんがんがんがん、がちゃがちゃがちゃがちゃ。
駄目だ。
扉は生命を失い物言わぬ壁となって、俺の前に立ちはだかった。
このまま放って置かれたら、俺は一体どうなるのだろう。
トイレには水があるとはいえ食料の類は一切ないのだから、待っているのは緩慢なる飢え死の運命だろうか。
そして気の遠くなるような刻を経て、ようやく警察の捜査の手が入る。
奴等はこの状況を見て、こう言うのだ。
「ガイシャは内側から鍵をかけ独りで死んでいますが、現場には激しく抵抗した跡が残されています。つまり、これは…密室殺人です!」
嫌だ。
嫌だ。
俺が何をした?
ここで俺は、季節外れの蝉の抜け側のように干からびるのか!?
何で?
どうして!
開けてくれ!!開けてくれよ!!
誰か!!
がちゃがちゃがちゃがちゃがちゃがちゃがちゃがちゃ。
どんどんがんがんどんどんがんがん。
いま、惨劇の扉が開、かない…。
↑↑↑ 惨劇の跡(笑)。
まぁ家族で住んでいる自宅なのでそう滅多なことになるわけないんですが、ブチ壊された扉にとっては惨劇だったと言えるでしょう。
まさにバラバラ殺人事件(扉が)。
まぁもともと調子悪かったからねトイレの扉。
とりあえずこのようにオシャレでモダンアートなデザインプレートを設置して急場を凌いではいたのだけれど。
人間が閉じ込められる事態に至っては、もはや一刻の猶予もなりません。
かくしてこのchitoseArk、扉のドアノブ交換にチャレンジするのでした。
扉なんて滅多なことで修理したりしないんですから。
この写真付き解説、永久保存版ですよっ!!
これが問題の扉。とりあえずどこがぶっ壊れてるのかを確認します。
最初に手を付けるのはドアの取っ手。プラスドライバーで横からこんな風に外します(取っ手によって違うかも)。
そうするとこんな風に取っ手が外せます。
飾りカバーが付いてる場合は、マイナスドライバーとかでこれも外します。
するとほら、こんな感じで外れます。
あぁ惨劇の跡が。
反対側も同じように外します。こちらは引っ張るだけでOK。
こっちも同じ要領で飾りカバー外して。
今度はドアに引っ付いてるバーツも取っちゃう。
反対側もね。
すると、こんな風になってるワケ。
この中に埋まってる金具がどうも諸悪の根源っぽいんだよな…。
プラスドライバーでネジ外したあと横からスライドさせると外れたっ!!
基本はスルスルと外れるはずなんだけど、いくら引っ張っても取れないときは何かが引っかかってるのでそこ要注意!
まぁしかしロック機構部分が砕けて破壊されちゃってるから、これはもうドアノブセットごと買ってくるしかないやねー。
さすがのドアノブも我が界王拳には勝てなかったか…。
とりあえずコーナン王子船堀店にて、こんなのを買ってきました。
(写真は開封後に撮影)
ところでドアノブ買う際には以下のポイントが重要。
これらのサイズくらいは最低測って買いに行くべし!
ちなみにこの図でいう「C」、ウチは50mmでした。
ただ、図の「G」ハンドルとツマミまでの寸法。
これがしくじった!
前の奴はこの長さがかなり広く取られていて、今回購入したのだと狭すぎて既存の穴じゃ足りないのよ。
かくして何が行なわれたかというと…。
我が家の誇る日本刀がキラリと光る。
(そこの貴方、いま私のことアホって言ったでしょう?)
ガリガリガリ、ギーコギーコ。
土木研究会エイコーラ。
1cmもカッターで彫るのはしんどカッター!!
さて穴も掘れたし、いよいよ取り付けにかかりますかね。
まずは部品を確認しておこう。
仮組みのアリエッティ。
こんな風に付けばいいわけです。
レバーはこのあたりをどうにかして向きを変えるみたい。
私はそんな仕様になってるの知らず、コーナン王子船堀店に乗り込み店員さんに「これつかないんですけどー!」って駆け込んでやってもらいました。
コーナン王子船堀店の店員は神様仏様です。
ありがとう名探偵コーナン、真実はいつもひとつ!
新しい部品をドアの横からスルスルとスライドさせていきます。
(ここも長さ足りなかったからさっきの日本刀で削りました)
さっき仮組みしたようにドアの部品もはめてみます。
うん、いい感じ!
あとは必要なネジをはめて完成…ん?
ぎゃー!!!!!
上のネジ穴、もともと空いてた穴が貫通しててネジで止めらんないよ!!
どうすんのこれ?ついにハマリか?
んなことであきらめませんよこのchitoseArkは。
大至急、長さ60mm、直径4mmのネジ&ボルトを調達っ!
長さ足りるかな~。ドキドキ。
ギリギリ長さ足りたー!
完成!!
これで世界は救われました。
何かちょっと曲がっている気がしますが、付けた奴の根性が反映されているのだと思ってください。
ということで、私の備忘録も兼ねて説明書いてみましたけれど、このようにドアノブって普通の人にも修理できるもんなんですよ。
私みたいに穴の大きさとかサイズ感さえ間違えなきゃ、使用する工具もほぼプラスドライバー1本のみ!(飾りカバーがある方はマイナスドライバーもあった方がいいかも)
皆様のお宅も、調子の悪いドアノブがあったらぜひ早めのご対処を。
私みたいに密室の惨劇が繰り広げられる前に…。