春ですね。特商法の確認はお済ですか?
春ですね。
春の訪問販売が始動しましたよ皆さん、気を引き締めてまいりましょう。
コロナの影響で訪問販売が復活している今日この頃です
度重なる法改正ですっかり訪問販売と電話勧誘のしつこさが鳴りを潜めましたが、法に触れないイヤ~なカンジは畳み掛けセールストークの中にまだまだご健在です。
私は話術データ収集のために訪問販売と電話勧誘の相手を務めますが通常は断りたい人が圧倒的多数だと思います。
最終的には断るんですけどね、私も。
目的がハッキリしてるんで「こんな話術持ってんのか~!」のチェックが終わったらキッパリ断りますよ。
もぅそれはそれは強い意志と真っ直ぐな瞳で言葉の限りを尽くしこれでもかと畳み掛けて断り続けてきたので、勧誘界のひやかしリストに前の住所と名前が載っています。
詐欺被害に遭った人の情報が出回るカモリストだけでなく、詐欺をしに行ってはいけない人の情報も出回っているのです、それがひやかしリスト。
リストにされるほど人数いるんだって知った時には嬉しかったです。
訪問販売の新人を長時間拘束してたら上司が登場して「今なぁ、ひやかしの客ちゃうかゆぅて会社に調べさしとんねんや!」と脅してきました、まァ脅されても買わないんですけどね、暴力と権力には屈しない女だもんで。
調べたら出てくるデータベースがあるんだねぇ、1回でも買えばカモリストのほうに移動すんのかな私。まァ買わないんだけど。
日本語は解釈が便利に出来ている
ハッキリと断る意思表示をした相手にしつこく畳み掛けちゃいけない、ていう決まりがあるんですよ皆さん。
それでもめげずにうまく言葉を利用してセールストークをするのが、訪問販売や電話勧誘です。
「いりません」「断ります」「必要ないです」と1回言えば、売る側はさらに押してはいけないのです。
しかし奥ゆかしきニッポン人はこう言います「結構です」と。
「結構です」は「結構な品物ですね」と言われたと解釈し「私はいいです…」は「その商品アタシ好み!」と言われたと解釈した、という言い訳を相手は用意しています。
断る時の言葉は断りの意味しかない言葉を使ってください。
それでも歪曲して解釈する言い訳を思いついた話術で畳み掛けてきたら、セールスマンが回避マニュアルで講習を受けたであろう同じ知識を使って淡々とこう言いましょう。
「私は今あなたから威迫されていると感じとても困惑しています」
あなたが騙されないための結びのセリフです。
威迫と困惑ですね、この2つのワードは禁止行為として明示されているものなのでキラーワードとなります。
一度断られてさらに勧誘するのは法律違反です。
法改正がなされたということは悪質だからですよ
2009年の法改正はいろんな世界を劇的に開いたなと勝手に思ってるんだけど「強化されたな~」と実感できるのは障害者自立支援法(障害者総合支援法にリニューアル)と特定商取引法。
こんなご時世なんで通販商品とかに手を出すことが多くなったのではないでしょうか。
もしかすると訪問販売・電話勧誘よりも危うさをはらんでるかもしれません、通信販売。
訪問販売も電話勧誘もアクションは向こうからだけど、通信販売はこっちからですものね、アクションを起こすのが。
ヒマな時に特商法のサイトでガイドに目を通しておくことをおすすめします。ネットショッピングが当たり前になってもう感覚が薄れていると思いますが、通信販売と訪問販売と電話勧誘販売は同じカテゴリーです。
同じカテゴリーには
①連鎖販売取引
②特定継続的役務提供
③業務提供誘引販売取引
④訪問購入
もあります。
漢字の羅列だと聞き覚えがないと思うんで聞き馴染みのある言葉に変えますね。
①ネズミ講・マルチ商法・先物取引・NB・MLM
②チケット制サロン・会員権制旅行会社・費用内訳の項目がどえらい多い結婚相談所
③商品販売の斡旋・仕事の斡旋・副業の斡旋・この情報を知ってるかただけに健康食品を特別な価格で~
④不用品高価買取・押し買い・着物や貴金属のリサイクルを~
ね?どれもこれも見事に「それって大丈夫なん?」てひとに心配されるヤツでしょ?ネズミ講は最近またネットビジネスという便利な言葉を多用してるみたいですよ。(実際にどのようなネットビジネスがどのように募集されているかの実例はこちら→https://jimeichiha.exblog.jp/27603265/)
み~んな悪質な行為が問題視されてるから法改正で強化更新されまくってるジャンルに属してるんですよ、覚えておいてくださいね「特定商取引法」です。
訪問販売の場合は「これから勧誘していいですか?」という了承を得る必要があるんです「勧誘してもいいですよ」て消費者が言わないと勧誘するための会話そのものが出来ないんです。
ただこれは絶対的にやらないとダメ!と法律で明示されてるわけではなく「勧誘を受ける意思があることを確認するよう努めなければならない」という逃げ道のある書き方がされていて、そこを訪問販売は利用してきます。
「勧誘していいですか?」と聞かれて「ぜひ!」とは言いませんよね。
だから「こうこうこのような商品(←商品説明だからまだ勧誘ではない:でも消費者が食いつくような撒き餌ではある)を扱っている会社になるんですけども、ご興味があればでいいんですがお話し聞いていただけますか?」てな言い方で「了承を得るように努めたこと」にします。
消費者が「ふぅ~ん…」と相槌を打ったことを「ご興味持った」と解釈して「了承を得た」ことにすり替える流れです。
このへんだよね、この話術のレパートリーをもっと知りたいなァ私。早く来い来い訪問販売、私の元へ。社会人一年目の新人を騙すのではなくまたおばちゃんと戦ってくれまいか。